風雲1号C
「熱圏全てを覆い人類から宇宙を奪いましょう。私にはそうする権利があるのですから。」
【元ネタ】宇宙開発史
【クラス】アヴェンジャー
【真 名】風雲1号C
【性 別】無性
【身長・体重】170cm・-kg
【外 見】ボロボロの宇宙服を着た黒髪ロングヘアの女性
【属 性】混沌・悪・星
【ステータス】筋力:B 耐久:E 敏捷:A 魔力:E 幸運:E 宝具:A
【クラス別スキル】
復讐者:B
アヴェンジャーのクラススキル。恨みと怨念を一身に集める在り方がスキルとなったもの。
忘却補正:A
人は多くを忘れる生き物だが、復讐者は決して忘れない。
スペースデブリとなってなお、祖国と人類に尽くしてきた貢献と矜持を他者より優位に立ちたいというエゴによって踏み躙られた怨念と憎悪は尽きない。
自己回復(魔力):E
復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。
機神エリスの加護を受けたこのアヴェンジャーにとっての復讐とは、存在する全ての人類史の空をスペースデブリで埋め尽くし、宇宙開発という概念を永久に抹消する事である。
...母なる星を離れる術を永久に失った人類史に待つのは剪定なのだが。
単独顕現:A++
一度生まれたスペースデブリは長時間衛星軌道を漂うだけでなくスペースデブリ同士の衝突によりその数を増やし続ける。ケスラーシンドロームと呼ばれる現象である。
本来は『単独行動』だが機神エリスの加護により単独顕現へとグレードアップ。人類が宇宙開発を続ける限り、スペースデブリは何処までも付き纏う問題なのだから。
【固有スキル】
星を閉ざす者:A+
ボイジャーとはやぶさが所持する『星の航海者』スキルの逆。
星を繋ぐ航海、実現可能な旅を『実現可能なまま』達成不可能とする。
群体:C
アヴェンジャーの肉体は無数のスペースデブリの集合体である。
故に本体である風雲1号Cの小さな破片を完全に破壊されない限り、自身が破壊した無生物の残骸を取り込む事で欠損した肉体を再生できる。
スイングバイ(偽):B
戦闘中の特殊な機動。相手の持つ運動エネルギーを奪う、或いは付与し、性能限界を超える加減速を行う。回避行動や高速攻撃向き。
アヴェンジャーの場合、相手の持つ運動エネルギーを奪う事に特化している。
【宝具】
『星天閉ざす鋼の疾病(ケスラー・パンデミック)』
ランク:A 種別:対熱圏宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
ケスラーシンドロームの概念より生まれた宝具。
自身の支配下にあるスペースデブリを広範囲に渡ってばら撒き、それを操作するもの。
元々存在するスペースデブリだけではなく自身が破壊した無生物の残骸もまたスペースデブリとして支配下に置けるため、時間経過と共に攻撃範囲と攻撃力が強化されていく特性を持つ。
【解説】
中華人民共和国が打ち上げた気象衛星、風雲1号シリーズの3号機。
2年の運用期間が過ぎ機能停止していたが、2007年1月11日の弾道ミサイルによる人工衛星破壊実験の標的となり破壊された。
国家間の戦争の際、敵対国の通信衛星や軍事衛星の破壊は情報戦で優位に立つ為に極めて有効な手段であり、衛星攻撃兵器ASATによる衛星破壊のデータを収集するのが目的だった。
風雲1号Cの破壊の結果、観測可能なものだけで2,841個以上という、大量のスペースデブリが発生している。
高度870kmという高高度での破壊だったため大気圏への突入による燃焼までに長い時間がかかると予想され、その分多くの人工衛星に被害を与える事が危惧されている。
【人物像】
アポロやボイジャー、はやぶさ等の華々しいものではないが、それでも人類と祖国の為に貢献してきた誇りを持っていた。
それだけに自分を相手より優位に立ちたいというエゴによって祖国に踏み躙られた怨念と憎悪は深い。
更にエリスの後押しによって怨念と憎悪に目を塞がれた結果、宇宙開発の意義自体を否定しそれを続ける人類の存在自体が無意味で無価値であるという極端な結論に至ってしまった。
彼女の名誉の為に言っておくと、エリスの干渉が無い状態ではここまで極端な思想には至らない。
「人類に見切りをつけるのは人類がスペースデブリの問題を解決できるか見極めてからでも遅く無い」と考える程度には理知的である。
ちなみに、スペースデブリ除去手段の一つとして炭酸ガスレーザーによる焼却が検討されている。
ポリウスと相性が良かったのはこの影響かもしれない。