願いと介入

願いと介入

ここだけゾロがルナーリア族Part2の145

※閲覧注意

※【ここだけゾロがルナーリア族】のスレより

※ゾローリアの更にIFネタ

※ファンタジスタした幼少ゾロがキングに拾われ百獣海賊団所属√

※幼少ゾロはくいなと約束する前

※くいな生存&麦わらの一味√

※CPはゾロ×日和

※IFネタの派生⇒百獣√

※キャラエミュが微妙

※文才なしの駄文

※捏造設定あり

※それでも良い方のみ、お読み下さい
























「お願いだよ、ワイルド!!あいつを!エースを助けてやって!!僕の、もう一人の友達なんだ!!」

「…この男、鬼ヶ島に攻め入った事があるんだが?」

「それでも、キミなら助けてくれないか?!」

「…何故です?」

「だってキミは優しいだろう?助けてくれるなら、僕もキミのお願いを聞くから!!」

「……〝約束〟出来ますか?」

「!!あぁ、“約束”する!!」

「…わかりました」

「ありがとう!ワイルド!!」







既に戦場になっているマリンフォードを上空から見下ろしながら、思い出していた。

「ヤマトぼっちゃんは、本当に甘い方だな…おれが〝何〟を望むかも聞かないで、〝約束〟なんてするんだから」

わざとヤマトぼっちゃんの目につく場所に、“火拳”のエースが海軍に捕まったという新聞を置いたのは、おれなのに。

おれを友達と呼んで、何でも話してくれるから…利用されるのに。

「…そろそろ介入しないとか…ヤマトぼっちゃんの願いもあるしな」

介入した人物がおれだと…百獣海賊団の大看板だとバレない様に、獣型へと姿を変じる。

とはいえ、カイドウさんやキング、クイーン、ジャック…ついでにオニ丸とヤマトぼっちゃんは、この姿の事を知っているんだが。

そのまま、上空から地上へと急降下した。









“火拳”のエースに刃が振り下ろされそうな時に、2つの邪魔が入った。

1つは、“麦わら”のルフィが無意識で放った“覇王色の覇気”。

もう1つは…

 「何だ?!?!」

 「ヒィッ!!虎だ!翼を持った虎だぁ!!」

 「痛ェ!!風がッ風の刃がッ!!」

もう1つは、漆黒の翼を持つ大虎だった。

それも普通の虎では無く、黒い模様に青みがかった濃灰色の体躯の黒い虎で。

「グルルル…」

低く唸り声をあげながら、“火拳”のエースを庇う様に立ち塞がっている。

「…まさか、生きている内に“その”悪魔の実を食べた相手が出てくるとは」

上空から急降下して来た大虎に吹き飛ばされていたセンゴク元帥が、驚きを隠さずに言葉を発した。

「動物系“幻獣種”モデル窮奇、同じ“幻獣種”でも不死鳥よりも希少。時代の転換期に現れる不吉の象徴…世界政府も見つけ次第に殺す様に命じている存在が何故!!“海賊王”の子供を庇う!!」

その言葉に、海軍海賊問わず多くの人間が息を呑む。

大虎…窮奇はちらりとセンゴク元帥を見遣ると、翼を一振りする。

 ガシャンッ

それは、硬く壊す事は困難な筈の海楼石の手錠が“火拳”のエースには傷の1つすら無く、風の刃で壊された音だった。

「ぇ…何で」

腕が自由になった“火拳”のエースが呆然と窮奇を見上げる。

窮奇は“火拳”のエースのベルトを噛むと…。

「ぇ?ぇ゙え゙え゙ええ!!!」

「はぁぁぁあああ?!!?!!?!!」

そのまま空へと飛んだのだ。

驚きの叫び声がいたるところで上がり…ベルトを噛まれたまま持ち運ばれている“火拳”のエースも叫び声を上げていた。

しかも、途中で“麦わら”のルフィをも回収していた…いや、“麦わら”のルフィが自力でしがみついた様だったが…。

そして、窮奇は“火拳”のエースを“白ひげ”エドワード・ニューゲートの所へと運び、半ば落とす様に降ろした。




「おめぇは…」

窮奇と呼ばれた翼のある大虎は、おれとルフィをオヤジの所へと連れて来てくれた。

くるりと海兵達の方へ向くと…。

「…ガァァアア゙ア゙!!!!!」

戦場全てに響き渡る様な咆哮をあげた。

それは“覇王色の覇気”が籠もった咆哮で。

驚くことに、覇気の影響を受けたのは海兵達だけで…流石に三大将や元帥、ジジイは立っていたが、その他のやつらは気を失うか膝をついていた。

「すげぇ~!!」

おれの横ではしゃぐ様に目をキラキラさせているルフィをよそに、おれは驚いていた。

大虎の“それ”は、完全に覇王色の覇気を制御している証だからだ。

不意に大虎がおれを見て、ギラリと鈍い光の銀色の目を細める。

「…グルゥ…」

まるで諌める様に唸ると、止める間もなく空へと飛んで行ってしまった。



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