雌猫ラブコール
2代目×与一。死後の継承者空間での一幕。イチャエロ。意識が生前の肉体を形作られるようになってから数日。
継承者達と意思の疎通ができる始まりの部屋と隔絶された空間でOFA2代目と呼ばれることもある男と、初代OFA死柄木与一は久方ぶりの触れ合いの中にいた。
「意識だけになっていたはずなのに、君の暖かさはなにも変わらないね」
男の首筋に顔を埋め、懐かしいぬくもりに浸りながら与一は懐かしさにひたる。
「お前も変わってはいないな」
「そうだね」
くすくすと小さく笑いながら、背中に腕をまわし体を密着させた。自分の胸元にある手のひらにすっぽりと収まる小さな頭を撫でる。
「君は不謹慎だって言うかもしれないけど、今のこの体になってよかったと思えることがあるんだ」
「..................」
そう笑みを浮かべながら話す与一の腰を男は無言で抱き寄せる。
「体を失って意識だけある今はね、僕は自由になったんだよ。咳込んで息ができない苦しさや胸の痛みに体を蹲らせることも無い。それはこの意識だけある体に感謝すらしているんだ」
悪戯っぽく紡ぐその言葉に嘘は無い。肉体の軛から時放たれて意識だけの存在となった今だからこそ知ることができたのだとも思える。
「だから......ねぇ......」
熱を蓄えながらも静かに見下ろす瞳と交錯する。
唇が重なり合いそうでしないギリギリまで近づけ、小さく音を紡ぐ。
----------もっと、君の存在を感じさせて
その誘惑の音に、男は噛みつくように唇を重ねた。
「んっ......はッ...チュッ...ジュ...ん...ふ...ッ」
下を絡ませ、お互いの唾液を吸い、飲ませあう淫らな音が2人の鼓膜を刺激する。
お互いの熱を確かめるのに服が邪魔だと思っていたら、気づけば二人を遮る布の厚みが消えていた。精神の世界は、色々と都合よく出来ているなと思ったが、今はどうでもいい。それよりも大事なことが与一にはある。
「ンンゥ......ちゅっ......ふぅっ.....」
口づけで互いに高めあいながら、与一はさらに続きをねだるように男の膝の上で動かす。それに答えるように男は白いシャツの裾に手をもぐらせ柔らかい素肌を味わい、与一もまた男の無骨な手の皮膚の硬さに体が高ぶる。
「んっっ......すごく久しぶりだね」
男の厚く大きな手のひらがその無骨な手に似合わない羽を撫でるように胸をなぞり、ゆっくりと揉み込ませながら時折指で桃色の粒を弾く。
与一は湿った吐息をつきながら男の愛撫に合わせ、体を波立たせた。
「んんっっ......ひうっあぁっ......」
指で軽く弾かれるたびに、甘美な快楽に酔いしれる。
見た目に反して柔らかい髪に指を潜らせ愛撫をもっともっとと背を反らせてねだる与一をなだめつつ先に進む。
「ここも可愛がってやらないとな」
男は、自分と与一の腹の間でとろとろと蜜をこぼす花芯の裏筋に指を添えてくちくちと上下にゆるくしごく。
「あッ...アッ...アッ...やっ...出る...出る......ッッ」
胸への愛撫ですでに高ぶり敏感になっていた体は、花芯をしごかれてあっけなく果て、男の手と腹部に白い蜜をこぼした。
「んっ......ふぅッ...」
与一の絶頂で力が抜けた体を支えながら、緩くほころぶ小さな窄まりに与一の蜜を塗り付ける。
「痛いか?」
「んんっ......へいき......」
「続けるぞ」
「ン......」
男は時折花芯から溢れ伝う蜜を追加し窄まりがまた固くならないようにしながら、固く節くれだった指でほぐしていく。
最初は人差指の先端までしか入らなかったが、ほぐされるうちに人差指、中指と迎え入れていった。
はじめは固くとじていた窄まりだが、蜜で濡れた男の指がゆっくりとなかに沈み込む。健気にくわえ込む中を褒めるように何度か優しく中を撫でられると男の指を思い出したのか、柔らかく綻びねっとりと咥え込んでいく。
1本、2本と中を探る指が増え、直腸の奥を探られ、指で前立腺を擽られるたびに、小さく尻を震わせガッチリとした首に縋りつく細い腕に力を込めた。
「与一、そろそろいいか……?」
男は男で、限界が近づいてきており、興奮で固くなった剛直を尻肉に擦り付ける。
「ん......」
小さくこくりとうなずき与一は、了承の意味を込めて男の顔に頬を寄せた。
「力を抜いて、息を吐けよ」
「は...ぁぁっぁぁあッッ......!」
男は与一の尻肉を左右に割り開き、愛でほぐした菊穴にゆっくりと先端から埋めていく。
男の太い剛直を奥へ奥へと招き入れるたびに、いいところを擦り上げるため蕩けた声が止まらない。
「ふ......ぁぁぁぁ...あぁんんんんん...‼」
ずっぷりと男の剛直を最奥まで受けとめて与一は安堵の吐息をついた。
「動くぞ...ん...」
「...ア......うぅん......アァ......ァ」
ずっぷりと入った剛直でゆっくりと媚肉を擦り上げられるたびに痺れるような快感が全身に広がっていく。
もっと気持ちよくなりたい。もっと気持ちよくなってほしい。そんな思いを込めて男の耳元で甘ったるい声で鳴き喘ぐ。
「あ...あッ...気持...ち......いのぉ...。ね......気持ち、い......?」
「......あぁ」
「ンンゥ...そ...か......」
言葉少なく応える男に嬉しくなり与一は蕩けた笑みを浮かべる。後孔もつられたようにねっとりと男の剛直にねっとりと吸い付きながら歓喜を表す。
ずちゅずちゅと卑猥な水音を立てながら、感じる場所を太いえらでゾリゾリとなぞられて後孔の快感だけで達しようとするのをなんとか堪える。
「アッ...アッ...そこ、ゾリゾリって...するの...ダメ...」
「我慢しなくていい」
「ちが......いっしょ......いっしょがい...」
男と一緒に果てたかい与一は首を振って、先に自分だけが絶頂を迎えるのを拒む。
「俺も久しぶりだからあまり持たん。共にイクか?」
「うん...」
与一はこくこくとうなずく。男は与一の了承を得て、抱えていた下半身を抱え直し、絶頂に向かって最奥を突き上げてやるといっそう高く啼く。
「アッアッ!アッ......そこ......そこ......イク...イク...イクゥ...」
男の剛直を包み込む後孔もつられるように小刻みにひくひくと痙攣しながら締め付ける極上の媚肉の中に精を吐き出した。
「ハッ…ハッ......グッ......!」
「~~~~~~~~~~~~ッッ!!」
男の熱い飛沫を最奥に感じながら、声もなく与一は絶頂を迎えた。カクリと全身の力が抜けて、自分を抱える男に身を任せた。
その心地良い余韻に浸りながら、そっと自分の尻肉に挟まれているまだ固さを完全に失っていない剛直をそろりと後ろ手に掴もうとしたところハシッと掴まれる。
きょとりと、何もわからないフリをして男に尋ねる。
「どうかしたの?」
「これ以上はお前の体に障るから駄目だ」
「何のこと?」
「駄目だからな」
「……………………………………。」
「……………………………………。」
半眼の男の瞳とじっとりとした与一の瞳がぶつかる。
そう、与一は果敢にも二回戦目を男に挑もうとしてしていたのだ。
実はこの攻防、これまでも幾度となく繰り返されておりそのほとんどは男の鉄壁の理性により阻まれていた。
一度だけ、与一の誘いに屈してしまったことがある。
しかし、その結果は与一の体がついていけず途中で意識を失いそのまま1日寝込む結果となってしまった。
男が忙しい合間を縫い、かいがいしく世話をしていた。あの時作ってくれた粥がとても美味しかったのをはっきりと覚えている。
が、それ以降はどんなに体調が万全だと与一が訴えても断固拒否をされた。当然といえば当然である。
意識だけの存在になった今ならば、成功できるのではと考えていたのだが、男は死んでもなお手強かった。
「大丈夫じゃないかな」
「何の根拠もないから駄目だ」
言外に、肉体が無いから問題ないだろうと訴えるも一刀両断をされてしまった。
男の頑固なところもよく知っている与一は、ならばと実力行使に出る。
与一は膝から降り、男に背を向けて四つん這いになり腰を高くあげた。
「.........…………!?」
驚く男に構わず、余市は細い両手で自らの尻肉を割り開き、白濁を垂らす菊穴を見せつける。
「ンンッ......」
ごくりと男が喉を鳴らす。
「......見える...?こんなにでちゃった......」
そう男に尋ねながら、さらに菊穴に指を入れこぷりと吐き出させるあられもない姿を男に見せつけた。
「だから......ね......もっと...」
目元を紅潮させつつ、強請るその姿は発情した雌猫のようだと男は混乱する頭で考えていた。次々と見せつけられる痴態に、鋼の理性も流石に限界を迎えていた。
色々と言いたいことはあるが、今は置いておく。今は目の前のメス猫を躾けることが優先だ。
男は白い蜜を垂らす桃尻をガッシリと掴み、痴態に煽られてガチガチに固くなった剛直を埋めていく。
「あ...あ...あふっ......」
体勢を変えたことで先ほどとは違う場所を擦りながらずぷずぷと侵入する剛直を喜悦の涙を浮かべながら受け止める。半分ほど挿入したところで、ピタリと止めた。
「えっ……なんで」
戸惑いの声を上げる与一を静かに男が見下ろす。
「随分と美味そうに咥えこんだが、まだ足りなかったか?」
「......ンンッ......」
艶を纏わせた男の低いささやきに、ぶるりと体を震わせた。
男を咥え込む後孔は男を求め、蠢く。
「耐えろよ」
「ぁぁぁぁぁ.........‼」
短く宣言をし、残りを与一の中に一気に埋め込んだ。一気に挿れられたことで、与一は新緑の瞳を大きく見開き、絶頂した。
精液を搾り取ろうとする貪欲な媚肉に屈し、白濁をぶちまけたい衝動を奥歯を噛みし男はこらえた。
強烈な快楽を受け止めきれず、前のめりに倒れようとする華奢な体を筋肉質な腕が支える。
「耐えろと言っただろう」
男は耳の輪郭を舌と唇でなぞりながら快楽に耐えられなかった与一を甘く咎めた。
「だって......んぅっ、こんなすごいの......むり......」
交わることは、頻度こそ多くはないが幾度もしていた。だが、その行為のほとんどは体の弱い自分を気遣い慈しみに満ちたものだった。それ自体にはなんの不満もない。
だが、同時にこの男の熱をすべて受け止めたいと、貪欲な自分が囁いていたのだ。その願いがようやく叶ったことが幸福だと快楽で痺れた頭で与一は思う。
そんなことを考えているとは露知らず、さんざん煽られた男の猛攻は止まらない。
後孔の中に残る己が放った精液を、襞の一つ一つまで隙間なく塗り込むようにねっとりと剛直を動かす。
「アッ!アッ…アッアッ……」
男が媚肉を擦るたびに、前立腺やそのさらに奥がゆっくりと擦られ、ズキズキと疼く熱が下腹部に溜まっていく。体の熱を逃がそうと腰を引いて逃れようとしても、細腰をガッチリと掴む手が逃さない。
「逃げるな。まだ、躾は終わってないぞ」
「あ……あーーーーっっ!!」
逃げようとする腰をお仕置きとばかりにズチュン!と奥を打ち付けられるが、絶頂までには届かない。果てさせないギリギリを見極めながらされるその行為が、与一を追い詰めた。
「ねっねぇ...おねがっ......」
涙をこぼし、懇願する与一の顔を引き寄せ、舌を絡ませる。与一はうっとりと蕩けた顔で男の唾液を与えられるがままにすすり、また自分も男に与えた。
口から溢れた唾液が顎を伝い落ちるが与一は気にもとめない。
「んぐぢゅっ......んんぅっ.....ねっ...ねっ………」
「なんだ」
「おかしくんんぅっ......なりそうなんだ...だから、もっ......あうん...もっとぉ」
この疼く熱から解放してほしいと、男に切羽詰まった顔で訴える。それに合わせるように剛直を咥え込む後孔が締め付けを強くした。
「もうしないな?」
「しな…しないぃ……しなぃからぁ……!」
「聞いたからな」
やっとこの熱から開放されると息をついたとほぼ同じタイミングで思い切り突き上げられた。
「………あぎゅっ……!?」
突然の衝撃に、目を白黒させた。それは電流が全身に走ったような衝撃だった。
「結腸口、と言うらしい。ここを触られると男でもおかしくなれるくらい気持ちがいいらしいぞ」
淡々と説明をする男の言葉を整理するのに時間がかかったが、その意味するところに気づき顔が引きつる。
「人を散々煽ったんだから、覚悟はしておけよ、与一」
「まっ……ひぐぅぅぅぅぅ!」
静止も間に合わず、男はガツガツと後孔の最奥にある結腸口に向かって腰を思い切りうちつけだす。
「あ”ッあ”ッあ”ッあ”ッあ”ッ」
獣のように喘ぎ、ボロボロと大粒の涙をこぼしながら過ぎた快楽に炙られる。
極上の蜜壺と化した後孔は従順に抵抗もせず蹂躙する熱い塊に大人しく従う。
快楽の濁流に飲まれ、幾度も意識が途切れかけようとするたびに結腸口を小突かれ強制的に意識を引き戻された。
幾度も過ぎた快楽にさらされ続け、涙や涎といった体液で顔中をぐちゃぐちゃに汚しながら、呂律の回らない舌で懇願する。
「もっ、……ヤダなの……もうきもちい……の、おかしく……なってぅ…から……やなの……」
切々とした訴えと、どろどろの顔に免じて男は許してやることに決めた。
そして、男自身も蜜壺から与えられる刺激に限界も近かった。
「わかった。与一、あと少し頑張れるか?」
キスで与一を宥めながら問いかける男にこくこくとうなずく。
男は小刻みに痙攣する尻肉を指の跡がつくくらいに掴み、猛然と腰を打付け始めた。「きゃぅぅぅぅ!!」
パンパンと乾いた腰を打ち付ける音や、獣じみた矯声そしてハッハッという男の熱く湿った息遣いに。その全てが二人の絶頂の呼び水となる。
「ぐっ……出すぞ……!!」
「イグぅぅぅぅぅぅぅっっ」
きゅうぅぅぅと剛直を締め付け、小ぶりの花芯から透明な蜜を零しながら絶頂する与一の後を追うように男は2度目とは思えない量の精液をびゅくびゅくと吐き出す。
最奥を打ち付ける白濁の熱の熱さを感じながら、与一は意識を失った。
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「……………与一、与一………」
軽く頬を叩く手のひらの感覚と、自分を呼ぶ男の声でぼんやりと与一は意識を取り戻す。
「ぼく……どうしたんだっけ」
独り言のようにぼんやり呟く与一に男は答える。
「おそらくだが、脳の処理容量が超えたんだろう。少し意識を失っていた。無茶をさせすぎた」
心底反省をしているという顔をする男に反して、与一はのほほんとしている。
「そっか。それで、君がこうして僕が起きるのを待ってくれていたんだね」
ありがとう、と与一は男の背中に腕を回し、胸に頬を寄せ余韻を楽しむ。
「もう少しだけこうしていてもいいかな?」
「好きにしろ」
ぶっきらぼうな言葉とは反対に与一の髪を撫でる手は優しい。
男の大きな手から伝わる暖かさに一時の幸福を感じながら瞳を閉じた。