陛下(スゲェ人)のお願いの伝令

陛下(スゲェ人)のお願いの伝令

稲生・紅衣・メメ・虎屋のスレ主

陛下から「虎屋家の者を霊王宮へ到達させマグダレーナ様を救助する」という無理難題を虎屋家に実行させるべく俺は現世へと来た

下手に大人数や強いと目立つので俺一人である 辛い

少し奥まったThe田舎な街を進み虎屋家と志島家分家が住むエリアに辿り着き...いや辿り着いたと同時に出迎えられた

思いっきり神聖弓を向けられたまま連れられていたが途中で志島家分家の奴らから「この時期 この状況でこちらに用のある滅却師...ユーハバッハの手の者だろう 何をするにしてもユーハバッハの事をあの虎屋家(バカ共)には伏せろ」

と俺だけに伝わるように言われた。伏せなかったら死神巻き込んででも陛下の戦場に引きずりだしてやると息を巻いているのだから怖い連中である


「はいお上がりになってー!かつ丼と漬物と焼きマシュマロ!」

適当な狭い倉庫にチープなドラマの取調室のような風体の部屋が作られており、そこで推定小学生の少女からかつ丼やらをトレイごと渡された

ついでに言えばかつ丼と漬物は普通に旨そうであるがマシュマロは黒焦げである

「犯人ごっこ頑張ってくださいまし!犯人役なんだから"嘘をついてはいけない"し"警察役の言うことは聞かないとダメ"ですわよ!」

「あはは...ごっこで済めばいいんだけどね」

苦笑いをしつつまだ取り調べが始まらないようなのでさっさと食べておいた

今になって思えばここで何かしら仕込まれていたのだろう...この後から来た奴らに俺は"嘘がつけないし""命令に反することは出来ない"状態になっていた

とはいえ俺も陛下の事を言って殺されたくもないし奴らをその気にさせられず陛下に始末されたくもない

そういう訳で奴らの詰問に答えていった結果

・俺はなんかスゲェ人(陛下)の部下でその人の妹(マグダレーナ様)救えば妹さまとスゲェ人のお力添えで一部滅却師の滅亡(聖別)を止められると教えに来ただけ

・妹さんは死神の秘匿する場所に囚われているしスゲェ人は死神と戦える状態では今ないので虎屋家に妹さんをなんかいい感じに助けてほしい

相当ぼかしまくって滅却師のスゴイ人とかそんな感じで押し通した


途中から質問者の命令で自分の手で喉元にナイフを突き立てながら答えていたしハチャメチャにビビり散らかしている俺の様子から、虎屋家側は最終的に死神に虐げられている滅却師が助力を求めてここに来たが内容が死神との戦いを願うモノだったから危険判定だったと考えたらしい

「なんかすまんかった...おのれ死神!人攫いすることが尸魂界ために必要なのか!」

しっかり謝罪され全力で応援するからスゲェ人には吉報とついでに土産も持って帰ってやれと煎餅やらなにやら持たされて返された

無論 志島家分家は絆されることは無くずっと虎屋家に死神に楯突くのはやめておけと言っていたが「友のため人のためにこそ戦うべき」と言われ渋々虎屋家を尸魂界へと送ることを許可していた


「...というのが今回の報告です」

煎餅の詰まった缶をハッシュヴァルトに渡し陛下への報告を終えた

「ご苦労だった この菓子もお前の努力に免じ私が口をつけるとしよう」

他は星十字騎士団へと渡す予定だし俺の分はなさそうである

「この男に質問がある者はいるか 発言を許す」

陛下の言葉が終わると同時にさっさと質問を投げてきたのは志島家本家のカワキ様である

「君がかけられた能力だがどう感じたのかな?出来ればかかった状態での事を仔細に話してほしい」

俺が聞きてぇよ...あの取調室擬きにいた誰の仕業なのかよくわかんねぇよ

「体が言うことを聞かなかったですね The Loveのような精神系の支配ではないことは確かです」

「そうか 話から察するに会話か食事を食べたことが発端だろう

次に行くときは鼓膜を破ったり食事に手をつけないようにしてみてほしい」

そもそも行きたくねぇよ!

端的に言えば今回は現世の人間にお願いしてきただけなのでこれ以外質問は無かった

陛下(スゲェ人)の思惑で虎屋家がどう動くのか 皆注目することを余儀なくされていた...土産は結局ヨルダ様の愛人リルトット様が一番多く取って行き、殿下は酒のつまみになりそうな物を取って行った



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