限界潮○きチャレンジ
・モブクルー複数×カントラボーイのトンチキアホエロギャグ(ハピエン)
・全員酔ってる
・挿入なし
・イッカクちゃんは紳士レギュレーションにより不参加です
きっかけは宴でベロベロに酔っ払ったクルーが発した一言だった。
「女の潮吹きってさ、あれ結局何?」
男所帯が酒に酔ってする話なんて、行きすぎた武勇伝か下世話な猥談だ。
だから勝利の宴で浴びるほど酒を飲んだバカがバカを言い出しても、止めるやつは誰もいない。何故ならここにはバカしかいねェ。
「潮吹き?小便じゃねェの?」
「でも小便にしては透明だよな」
「えっ、じゃあ何?」
「分からん」
「謎液…」
「イッカクに聞く?」
「いやお前、イッカクはダメだろ」
そしておれも今日はほどよく酔っていた。
朝からぶっ続けで戦闘を行った空きっ腹を満たすため、料理の集まる中央に腰を据えたのが悪かった。入れ替わり立ち替わり酒を注がれ、断る理由もないためいつもより多く飲んでしまった。自業自得だが後の祭りだ。
いつも背もたれにしているベポは早々に潰れ、甲板の隅に転がっている。
「船長ー」
「あ?」
「ちょっと潮吹きしてくれません?」
「…あ?」
アルコール漬けの脳では頭が回らず、言葉の意味を飲み込むまで時間がかかった。
「……おれはクジラじゃねェよ」
空になった木樽ジョッキに新たな酒がドボドボと注がれる。
やや重く感じる頭を隣のクルーの肩に預け、泡が溢れる前にジョッキに口をつけた。胃の膨張を感じる。ダメだ、本格的に酔ってきた。
「そーじゃなくて!」
「女の潮吹きッスよ、潮吹き」
「…??女?バカ言え、おれは男……いや、下半身だけは女だが」
そう言えば例のクソッタレな病に罹って以降、体は男に戻ったのに股間はいつまで経っても女のそれだ。今のおれが潮吹きができるのかできないのかと聞かれれば、恐らく可能だろう。
枕代わりのクルーがボトルを傾ける。空になった木樽ジョッキに、新たな酒が、注がれる。
もういい、と呟いた言葉は声にならず、ただの吐息として夜の空気に溶けた。
「でっしょ?おれら知ってんだから」
「うわ珍しい、船長すげー酔ってる」
「今だ今だ」
「やれやれ」
「はい船長、ズボン脱いで~」
「あぁ…?なんで…」
「だって船長が潮吹きやってくれねェと、おれ達イッカクに聞くしかなくなるんですよ」
「いやお前、イッカクはダメだろ」
ふわふわする頭の冷静な部分が仲間の女クルーへの無体にNGを出した。おれ達は悪名高き海賊だが、越えてはいけないラインと言うのは存在する。
おれのベルトに手を掛けたクルーが「ですよね?」と首を横に倒すので、当たり前だろうが、と返した。
じゃあ船長がやってくれないと、と言われ、まぁそうだな…?と思考が流れる。
「…仕方ねェ、やってやるよ。女の潮吹きってやつをな…!」
「ヒュー、流石船長~♡」
「カッケェぜ~!♡」
言い訳させてくれ、この時のおれはバカほど酔ってたんだ。
はた、と意識が戻った時、一瞬自分の置かれた状況が分からなかった。
「お?船長、戻ってきた」
「は…?」
星明かりが照らすポーラタング号の甲板。仲間の笑い声とプンプン香る強い酒精。
そのど真ん中。宴の中心。
そこでおれは何故か全裸になり、足を片方ずつ二人のクルーに支えられて強制的に開脚する姿勢を取らされていた。
両腕をそれぞれクルーの肩に回し、ケツを浮かせたまま気を失っていたらしい。
「は?」
なんだこれ…なんで裸だ…今は確か、酒盛りの途中で、………?
どうやってもそこから思い出せないおれを嘲笑うように、木箱に乗せられたランプの明かりがゆらゆらとおれの肌を舐める。女になってから随分薄くなった股の毛がオレンジに染まっていた。
やけに、喉が乾いた
異様な喉の乾きに違和感を覚え、おい、と両隣に呼び掛けた時、一人のクルーがおれの前に立った。
「はいじゃあ船長、次の潮吹き行きまーす」
「っ!?♡」
そして間髪いれずにおれの股間…正確には女性器…に指を挿入してきた。
ズプッ♡と言う湿った音。はへ、と間抜けな声を漏らした途端、甘く痺れる快感が全身を包んだ。
皮膚の固い、節くれた船乗りの指。
積み荷を運び、武器を握り、敵を倒す海賊の指だ。
それが、船長であるおれの股間にずっぷり♡と入っている。
「え…あ?なんで、入って…」
「船長、今度はぶっトばないで下さいね!」
なんでおれの下半身にお前の指が。その疑問を口にする間もなく、手首を軽く曲げた手のひらが勢いよく前後に動き出した。
「!!まっ、んう゛っ!?♡♡」
「ほーら船長、皆に見えるようにお潮ピュッピュして~♡」
「暴れたって無駄ですよ~、おれ等ちゃあんと押さえとくんで♡」
「うぁっ!!♡♡っは、はっ、あ゛っ!!♡」
おれの下半身を…女のそれを、男クルーの指が無遠慮に蹂躙する。
角度をつけ、ざらついた粘膜をコチュ♡コチュ♡と擦り上げられる。気持ちいい。両脇のクルーに二人がかりで太腿を押さえられているため、快感の逃げ場がない。
ただ男を受け入れるように、従順に、無防備に、股を開いて快楽を受け止めるしかない。
一船の船長が、三十億の首が、情けなく喉を反らして女の場所を濡らし、じゅぼ♡じゅぼ♡じゅぼっ♡♡と出し入れされる指を健気に締め付けるしかできないのだ。
「お、吹きそう」
「ちょ、ン゛ンッ、はっ!♡待て、あっ、ま゛っ!♡♡漏れる!♡漏れちま、あ゛~~~っ!♡♡」
漏れちまう、と叫んだのが先か、下半身の弁が緩んでジワッと生暖かいモノを排泄したのが先か。
いやに覚えのある生理現象に慌てて下に力をいれた瞬間、じゅぽんっ♡と指を引き抜かれた。
空っぽになった女穴がキュウッ♡と締まる。抜けていった指を追いかけるようにケツを持ち上げ、それでも追い付けなくて。ただ空に向かってカクカクと腰を振った後、ぶしゅっ!♡と下半身が潮を吹いた。
「~~っ!♡♡」
じょぼぼぼぼぼ♡♡
耳を塞ぎたくなるような水音が鼓膜を揺らす。男にとっての射精のような快感はない、ただの排泄に近い行為。
それを仲間達の目の前でしてしまった。いや、強制的にやらされた。閉じられない足をガクガクと痙攣させ、目を見開いて天を仰ぐ。
星のきらめきか、ぶっ飛んだ頭の危険信号か、目の前がやけにチカチカした。
「おー、漏らした漏らした」
「船長の潮吹きで甲板びっちゃびちゃだな」
「いま何回目?」
「十五」
ひとしきり絶頂を味わい、ガクンと腰を落として頭を戻す。
じゅる♡と口の端から涎が垂れるのに、口を閉じる余裕すらない。それくらいひどく息が上がっていた。全身もピリピリと熱を帯びている。
苦しい。目の前の奴が何か言ってるがアルコールにプラスして酸欠の脳がやたら鈍い。繰り返し言葉を反芻し、なんとか意味を理解しようとあがく。
漏らした。
甲板がびちゃびちゃ。
十五回目。
「っし、じゃ次おれの番!」
そして、これが十六回目。
「あ゛ぁ゛あっ、来る、出るっ!♡止まれ止まれとま、あ、あ゛ーー!!♡♡」
「潮吹き十八回目きた~!」
「ガチイキ仰け反り痙攣つきだ~!」
「船長、こっち向いて~♡」
「がに股潮吹き見せて~♡」
「よし、次!」
「はぁっ、はぁ!♡お、おい待て、もう流石に、い゛あっ!!♡♡」
「う゛ぅうぅっ!!♡♡」
「イエーイ、二十回目!」
「はぁ、お、お前等いい加減にしろ!♡クソ酔っぱらいが、あ、後でバラす、絶対に全員バラしてやる、う゛っ!♡♡」
「ここらで水分補給いっとく?」
「だな。はい船長、船長好みのキツい酒♡」
「んぶっ!♡♡やめ、んくっ…ん゛む゛ぅうっ!♡♡」
「二人ともちゃんと足押さえとけよ!おれ、巷のオネーチャンで鍛えた技出すから!」
「おう、やれやれ!」
「任せな!」
「ぷはっ♡はぁ、は、ぁうっ!♡ふ、ふらけんな、状況分かって…あ、く、クリは触るな!それ剥くな、ダメだ、皮の中ヤバ…あっ♡あぁあっ!♡♡あ゛あ゛あぁいぃいっ!!♡♡」
「わぁ船長、気持ち良さそう♡」
「わ、わがった゛!♡潮吹きする、いくらでもして゛やるっ!♡♡だからちょっと足離せ、頼む、一回やずまぜ、んぅっ!!♡♡」
「なんか白いの出てきてない?」
「えっ、船長、女の体で射精してんの?」
「おれ達の船長すげ~♡」
「カッコいい~♡この調子で目指せ二十五回目!」
「や゛あ゛ぁあっ!♡♡」
「ひっ、はっ…ぉえっ、うぅ…!」
「ウヘェ、指ふやけてきた」
「これ何回目?」
「え?あー…二十、九?次で三十回とかじゃね?」
「船長~、トんでないで起きて~」
肩を揺さぶられ、頭がくらくらする。
確実にアルコールが回ってる。
もう嫌だ。喉は渇くし股関節は痛ェし、酒のせいで下半身が緩んでる。もはや外側の突起を弄られただけで簡単に漏らしちまう。
「…も、もう…おわり、…♡」
「いや、あと一回頑張って」
「既に潮吹きってかただのお漏らしだけど」
「がに股通り越してM字開脚だけど」
「我らが船長トラファルガー・ローは三十億の首なんだから、潮吹き三十回くらいよゆーッスよね?」
「ふ、…はっ、あたりまえだろ…♡」
流石船長、それでこそ男だ、と称えられて気分がいい。
おれは当初の目的も忘れ、クルーに向かって自ら股を開いた。いや、この行為に目的などあっただろうか?あったような、なかったような。
どうでもいいか。
なんせおれは今、バカほど酔っている。
◆◆◆
◆◆
◆
ガスガスに嗄れた声の船長(衣服着用済み)が、おれ達の前で仁王立ちしている。
「お前ら、次はねェぞ」
腰だか股だかが痛むのか、気持ち足を肩幅に開き気味なのがちょっとカワイイ。けど帽子の下の顔は鬼の形相だ。
昨晩、宴のノリで酔った船長にものすんごい無体を働いたおれ達は、船長が目覚めた途端に全身をバラされた。阿鼻叫喚の地獄絵図だった。
昨日のアレに参加しなかった奴らの取りなしもありなんとか体をくっつけてもらったが、待っていたのは正座説教。自分達がやらかしたことの重大さが分かるから、おれ達は二日酔いの頭を押さえつつ精一杯縮こまるしかない。
おれ達、なんであんなことを始めたんだっけ?全く記憶にない。酒って恐ろしい。
「はぁ…潜水する、位置につけ」
「りょうかぁい…」
うっぷ、と言う相棒の最悪な呻き声を聞きながら、痺れた膝でなんとか立ち上がる。甲板に散らばった物をノロノロと片す仲間に倣って、おれも木箱とランプを持ち上げた。
足元に視線を落とせば、爪先にポツポツと残る丸い染み。
これは溢したスープか、酒か。船長の“アレ”か。
「おい、閉めちまうぞ」
「ギャーッ、待ってください!」
すっかり甲板にこびりついたそれをブーツの先で踏みつけて、おれは気だるげな船長の背中に続いた。
「キャプテン」
「なんだ、ベポ」
「昨日楽しんでなかった?」
「……起きてたのか」
「んー、キャプテンが凄い声上げてたから起きた」
「…」
「あんなに楽しんでたのに皆のこと怒ってよかったの?」
「………楽しんでたけど、だ」
「えー…」
「それはそれ、これはこれだ。行くぞ」
「アイアイ、キャプテン」
~Fin~