闘いの終わり
【これまでのあらすじ的なやつ】
トットムジカとの激戦の中でお互いの想いを伝え合い、二人の愛の力を込めた一撃で魔王を粉砕したルフィとウタ。
さっそくウタは自分の大切な家族である赤髪海賊団、そして父であるシャンクスにルフィと結婚することを伝えるが親馬鹿を発症したシャンクスはルフィとの結婚を認めず代わりに海賊達の伝統的決闘デービーバックファイトを仕掛けてくる。
勝てば敗者から仲間や海賊旗を文捕れるこの勝負。シャンクスは娘を奪わせないため、ルフィは幼馴染を手に入れるために、激しくぶつかり合う両者。
トットムジカ戦の疲労が色濃く残るルフィの勝利は絶望的に思われたが、彼のウタへの熱い想いを伝えられたシャンクスはわざとルフィの一撃を受け自ら敗北を宣言するのであった。
「ルフィ…おれの敗けだ」
「シャンクス…」
シャンクスは笑みを浮かべルフィに手を差し出す。
「必ずウタを幸せにしろよ!」
「ああ!!」
二人は固い握手を交わす。今ここに戦いは終結しルフィとウタの婚姻は正式に認められたのだ。
「ししし、これでウタと結婚できるぞ!」
自身が憧れた男に認められ、ウタと結ばれたことが嬉しくてルフィは笑みをこぼす。さっそく宴の準備とかしなきゃ等と考えていた時だった…
「それはそれとして…」
おもむろに握手を解いたシャンクスは掌をグーにしていきなり覇気を纏った拳でルフィを殴りつける。
完全に油断していたルフィは強かに顔を殴られ吹っ飛ばされてしまった。
「痛ってェ!なにすんだよシャンクス!!」
殴られた頬を手で押さえながらルフィは抗議する。
「うるせェ!!クソガキに娘をとられてムカついただけだ!!」
シャンクスは大人げなかった。すかさずウタも抗議の声をあげる。
「もぉーシャンクス大人げない!そんな事するんだったら私達の子供ができてもシャンクスには顔見せてあげないから!」
それを聞いたシャンクスは顔を青ざめて狼狽しだした。
「そ…それは勘弁してくれ!というか気が早すぎるぞお前!!?」
そんな様子を少し離れたところから呆れたような顔をして見るベックマンとロー。
「たく締まらねェな」
「茶番だ。おれは帰る」
さらにその横では…
「うおおおお!!ルフィ先輩!!ウタ様!!今のお二人が尊すぎて前が…前が見えねェべーー!!!」
「うああああ!!ルフィ君…ウタ…本当に、本当によ"か"っ"た"」
「いや気持ちはわかるけど落ち着けよお前ら!」
「はあ、途中までいい感じだったのに。結局こうやって喧しいことになるのよね…」
バルトロメオとゴードンの二人が号泣。ウソップがそれをなだめナミが頭を抱えるというカオスな状態が展開された。
朝焼けに染まるエレジアは賑やかな喧騒に包まれるのであった…