【閲覧注意】 “匂い対決”

【閲覧注意】 “匂い対決”

Nera

DANGER!!

この小説には以下の要素が含まれます

・過激な描写、尊厳破壊、精神崩壊、匂いフェチ、生殖行為

1つで抵抗がある場合は閲覧しないでください



夜の帳が降りてあらゆる物を平等に闇で包まれる。

満月は雲に隠れてしまい大海原に漂う1隻の漁船は光を失った。

しかし船は島にも満たないサンゴ礁に隠れるように停泊して動く事はない。

その室内では角灯で明かりが灯されており、2人の男女が休んでいた。



「少しだけ休めそうね」

「そうだな」



かつて“海軍の若き英雄”と呼ばれた彼らは諸事情により海軍から追われた。

それだけならまだしも賞金稼ぎや海賊やら革命軍などあらゆる勢力に狙われていた。

そのせいで4日間、まともに睡眠や食事をする事ができずに連戦で疲弊していた。

ようやく船を隠せそうなサンゴ礁の影に隠れる事で休息を取っている。



「もう寝る時間だよ、今日は寝ずの番をしなくて済むからぐっすり眠れるね」

「やだ!まだ起きてる!!」

「まったく子供なんだから…」



若干17歳で大佐になった男は不満そうに寝るのを拒んでいる。

それを見た紅白髪の女は、呆れつつも何だか嬉しそうな顔をしている。

こうして穏やかに会話する機会などさっきまでなかった故に物足りなくなっていた。



「まだ油はたくさんあるんだァ!もっと一緒に話がしてぇ!」

「ちょっ!ちょっと待って!少しだけ離れてくれない!?」

「なんで?」



麦わら帽子を被った男は、紅白髪の女に近づくと彼女は急に慌てだした。

いきなり距離を取る様に言われた彼は、素朴に疑問に思って質問をした。



「だってさ!ずっと風呂に入ってないんだよ!?私の匂いを嗅がれるのは…・」

「おれも同じだぞ!別に気にしねぇ!」

「あんたが気にしなくても私が気にするの!!」



乙女心によって恥じらう女を見て笑いながら男は笑って返答した。

10年以上の付き合いがあるとはいえ未だに素直になりきれない女。

自分の体臭に恥じらう乙女は、彼に向かって自覚させる様に言葉を告げようとした。



「じゃあ!匂い対決をしないか!」

「匂い対決?」

「ああ!どっちがいつまで匂いを嗅いで居られるか勝負しよう!」



幼少期から2人は何かと勝負をして勝利数を競っていた。

さすがに海兵時代は2人っきりにならない限り慎んでいた。

だが、今は2人だけしかいない世界。

寂しがり屋の男は、女の温もりと匂いを感じようと勝負を提案した。



「…しょうがない。久しぶりに勝負しましょう」

「よしやるか」

「ちょっと待って、さすがに股間は水で軽く洗っておきたいの」

「いいぞ。おれも洗ってくるか!」



同じく寂しがり屋の女も立派になった幼馴染に飢えていた。

だからといっていきなり股間の匂いを嗅がれるのはきつい。

よって彼女は、股間だけは貴重な水で洗う事にした。

考えを察したのか同意した彼も股間を洗って再び船内に入っていった。



「言い出しっぺのおれが先で良いか?」

「別に構わないわよ。さっさと来なさい」



恐る恐る女に尋ねた男は同意を得て彼女に近づいた。

そして紅白の髪を手に取ると鼻を近づけてゆっくりと匂いを嗅ぎ始めた。



「すーはーすーはー!いつでも嗅いでられるぞ」

「ルフィ!!今度は私の番よ!!」



かつては“海軍の歌姫”、“世界一の歌姫”と謳われた19歳の乙女の髪は臭かった。

油まみれどころか、返り血すら浴びていたがルフィにとっては安らげる匂いだった。

さすがにこのままだと埒が明かないと思った歌姫は勝負に出た。



「うわっ!めっちゃ臭!?やっぱ私の予想通りね」



麦わら帽子を外した彼女は存分に17歳のわんぱく青年の黒髪を嗅いだ。

あまりの臭さに鼻が曲がるかと思ったがこれなら勝負に勝てると微笑んだ。



「ウタ!!お前がその気にならこっちも考えがあるぞ!!」



負けず嫌いのルフィは、ウタに勝利しようと試みた。

優しく彼女の顔を払い退けると左脇に顔を近づけて匂いを嗅いだ。

女の子だから良い香りがするという事はなく1回咽るほど臭かった。



「ゴホゴホ!どうだ!このまま行けばおれの勝ちだ!!」

「ルフィ!!私がそこを手入れできてないって知ってる癖に!!」

「ししし!!聴こえねぇな!」

「このぉ!!」



顔を真っ赤に染めたウタは何としてもルフィに勝とうとした。

羞恥心よりも対抗心が勝っており、もはや女のプライドを捨てていた。

一緒に海兵になると決めた時点で事実上2人は結婚していた。

ルフィ専用の歌姫は、彼に身も心も人生そのものをとっくに捧げていた。



「スンスン!!うっ……!」

「おい!?そこは!!ああっ!!」

「ベロォ!!私を本気で怒らせたからね!文句は言わせないよ!!」



ウタはルフィが羽織っていた正義のコートを脱がした後、彼の上半身を裸にさせた。

頼もしい腹筋と痛々しい火傷痕に向かって顔を近づけて匂いを嗅いだ。

それだけで済まさずに舌で愛撫するように舐め取った。

ここまでされればルフィも取り乱すしかなかった。



「はぁ……ルフィの匂い、私の脳をルフィに染められちゃうの…」

「……ウタ!!」

「どうしたの?」

「今夜は寝かせないと思え!!」



ウタはルフィの瞳が濁っているのに気付いた。

飢えた野獣が獲物を狙っているようなそんな感じだ。

このまま続ければ、野獣になった彼に全身を貪られるだろう。

だが、彼女は愛されるならそれでいいと思ってしまった。



「ベッドに座ってくれ」

「……いいよ」



小さな漁船に合わないベッドは襲撃してきた敵船から強奪したものだ。

床で寝ていたウタが身体を痛めたと知ったルフィからのプレゼント。

いつしかこのベッドは、男と女の体液を染み込ませて異臭を放っていた。

そこに腰掛けたウタはルフィの起こす行動を見守った。



「ブーツを脱げ」

「……はい」

「左脚をピンと伸ばしてくれ」

「こう?」



ウタは彼の言われるままに軍靴を脱いで左脚を伸ばした。

ミニスカートに大腿を覆う黒色の二―ソックスが男の性欲を刺激する。

民衆や海兵、貴族、海賊すら魅了した脚はルフィだけに捧げられていた。



「ごめん、おれの事、嫌いにならないでくれ」

「何言ってんの。私はルフィの幼馴染よ。嫌いになるわけない」

「行くぞ」



ルフィはウタの左脚を掴んで足裏を自身の鼻に当てた。

3日間以上、脱ぐことができなかったせいか。

むわっと熱気がしたと思うと凄まじい匂いでめまいがした。

それでも彼はゆっくりと鼻の位置を移動させて匂いを嗅いでいく。



「やっぱり臭い?」

「ああ、すごい匂いだ」

「いじわる……太腿の方はまだ良い匂いがすると思うの」

「今からそこを嗅ぐから」



ルフィは昔からウタの太腿が好きなのかよく眺めていた。

彼女も思う事があったのか海兵時代も彼や男衆の為に生足を魅せていた。

ところが、怪我をするからと言って二―ソックスを履かされるようになった。

最初はルフィの気遣いと思ったが、今思うと違うとウタは思ってしまう。

ここまで念入りに靴下の匂いを嗅ぐのを見て足フェチなのかと勘繰ってしまった。



「ねえルフィ、私のどこの部位が好きなの?」

「……ここ」



一応、伴侶の性癖を確認しようと思ったウタは遠回しに質問した。

名残惜しそうに靴下から鼻を放したルフィは彼女の顔を撫でた。

彼の顔が近づくと凄まじい悪臭を嗅いでしまい思わず彼女は落ち込んでしまった。

それでも彼の気遣いに感謝して作り笑いをするしかなかった。



「ありがとう」

「次はウタの番だぞ?」

「そうね……私はここが好きなの!!」



ウタはルフィのズボンを掴んで無理やり脱がした。

彼の下着には、彼女を気持ちよくしてくれる部位が眠っている。

男にしか存在しない部位を頬擦りした女はそれを望んでいた。



「そこは汚ぇぞ」

「だから洗ってもらったの」

「そうか」

「そうなの」



パンツを脱がして弾力がある自身の親指の2倍はある部位。

何度もウタをマッサージして彼女の精神崩壊を防いでくれた恩人のような物。

そこの先端に顔を近づけて何度も咽ながら必死に匂いを嗅いだ。



「すごい……臭い、死ぬほどきついよ。ハァハァ!癖になるのぉ!!」

「じゃあおれの勝ちだな!」

「はあ?何言ってんの!?」



男の象徴たる股間の部位に屈しかけている19歳の乙女。

それを見たルフィは勝ち誇ったように彼女に向かって勝利宣言を告げた。

しかし、ウタからすればルフィに屈してるが勝負は負けたつもりはない。

いくら男にしか生えてない部位に魅了されているとはいえプライドが許さない!



「良い?私の匂いはルフィに勝てないよ?」

「ううん?」

「ルフィに満足してもらわないとダメなの!!だから負けるわけにいかない!!」



自分のせいで夢を諦めたばかりか、人生そのものが真っ暗になった。

世界の頂点である天竜人を殴打した彼は、自分以外の全てを失った。

彼女はずっと後悔しており、つい先日まで心中すら考えていた。

一線を越えてお互いの肉体が交わるまでは。



「私はルフィが手に入れた戦利品なの!満足してもらわないと困るの!!」



ウタはルフィの欲望を満足させる事にした。

束の間の平穏に彼が望んだのは、食事でも睡眠でもなく愛する人とのスキンシップ。

だからウタは掌を突き出して指を小刻みに動かしてルフィの股間に向かって煽った。



「負け惜しみィ!!」



何気ない一言が男のプライドに火を付けたのか。

ベッドに腰掛けていたウタをルフィはゆっくりと押し倒した。



「きゃっ!?」



もう後悔しても遅かった。

乙女の身体を気遣うように紳士らしく押し倒してきたが末路など決まっている。

完全にルフィは肉食系の猛獣としてウタという肉を喰らうつもりだ。

完全に光を失った彼の瞳を見たウタは僅かにしていた抵抗を諦めた。



『ああ、このままルフィの欲望を受け入れるしかないのね』



男の重要な部位を馬鹿にした以上、ウタは罰を受けるつもりだった。

黒色のパンツを自分に見せつけるようにルフィの姿は恐ろしくもある。

自分の大腿を無理やり開かせて股間が丸見えになった彼女はそう思った。



「えっ!?ちょ、ちょっと待って!!それ反則でしょ!!?」



ところがルフィは、ウタの股間に顔を近づけて陰毛をじっくり見た。

彼女の股間には赤色と白色の陰毛が生えており、しっかりと2つに別れていた。

ウタの大切な部位を護るように生えている陰毛を彼は嗅ぎ始めた。



「ル、ルフィ!?やめて!!そこは汚いの!!ダメなのぉ!!」

「すごい匂いだ。これはおしっこの匂いか?」

「言わないで!!」



4日間も戦闘続きでウタは身体を拭くどころか下着すら変えられなかった。

汗と垢と小便で蒸れた股間は、1回の水洗いで匂いは取れるわけがない。

陰毛からは凄まじい匂いが放っており、ルフィの味覚と嗅覚を刺激した。

匂いの感想を聴いて動揺するウタを気にせずに彼は陰毛を指で弄り出した。



「びしょびしょだぞ。気持ちよさそうだな」

「言わないで…」



ルフィが股間を開いた時には、ウタの股間は湿っていた。

割れ目は小便ではない体液で濡れており、既に受け入れる準備があったようだ。

しかし、彼はあえて割れ目を避けて陰毛だけを狙って舐めた。



「ベロォ!ベロ!!…ここは酸っぱくてしょっぱいな!」

「味なんて訊いてないのぉ!!」



辛うじて残っていた羞恥心が対抗するが、既にウタは完敗だった。

口だけで反抗して身体はルフィのマッサージを受けたいようで下腹部が疼く。

快楽に身を任せ始めたウタはルフィに支配されるのを望んでいた。



「次はウタの番だな」



しかし、ルフィによって今度はウタが攻める番になった。

お預けにされたばかりか、悪戯心で煽るような伴侶にウタはムッとした。



『いじわる!!だったら…!!』



ウタが無防備になったルフィの股間を見る。

汚い、臭い、食えないの負の三拍子が揃う器官。

それはウタに残された最後に抵抗する場所である。



「ねえルフィ」

「どうした?」

「私を襲わないなんて私の勝ちって事だよね!!負け惜しみぃいいいいい!!」



最後に彼女は、感情が爆発しそうな夫に挑発した。

それが特大の火花となって導火線を通じてルフィの本性を爆発させた。



「さすがに効いたぞ……今日は寝かせねぇ!!!」

「ああっ!?いやぁ!ああん!!」



三大欲求の1つ、性欲を爆発させたルフィは煽った女を襲撃した。

あっという間に股間に異物を挿入された女は喘ぐしかない。

元軍人なので押し倒された状態で反撃する体技もあるが彼女は使うことは無い。

何故ならそれを望んだのがマッサージを欲した女の方だからだ。



「あぅん!ああっ!!んぁああ!!」



あまりの気持ちよさに嬌声を出しながら頼もしい背中に両腕を回した。

二度と離れ離れになりたくない女の本能が彼の行為を受けれている。

既に正気を失ったルフィは、本能の赴くままに彼女をマッサージしていた。

お互いの肉体が交わることで快楽と欲求を2人は満たしていく。



「らめぇ!!まだぁ!!負けてぇ!ないのぉおおおお!!」



理性すら性欲に飲み込まれた彼女に残っていたのは対抗心だ。

ルフィが気持ちよくなる前に意識を飛ばすつもりは毛頭ない。

頭が真っ白になりつつあるが、彼女は必死に堪えていた。



「ウタが!おれに!!勝てる!!わけ!!ねぇだろうが!!」



ルフィは幼馴染を放置すると失ってしまうと気付いた。

自由を愛した少年は誰にも奪われない様に欲望を爆発させた。

何度も彼女をマーキングして支配し、二度と離さない覚悟をした。

あまりにも情熱的に抱かれたせいでウタは鬱病から抜け出す事ができた。

そのせいか2人共、身体が交わう快感が忘れられず癖になり今に至る。



「おれたちは!ずっと!一緒だァ!!あっ!!」

「はひぃ!!ずうっと!一緒ぉ!!あああああああん!!?」



たっぷりとマッサージされたウタが意識を吹っ飛ばした瞬間。

ルフィから放たれた濃厚な男の匂いが生暖かい粘液と共に彼女に植え付けた。

体臭と体液、汚れに返り血などの匂いが混ざり合い船室を匂わせる。

雌としての悦びを示す嬌声と解放感溢れる感覚に見悶える男の唸り声が響いた。



「あっ……いいの。きもちいい」

「まだ勝負は終わってないぞ?次はウタの番だ」

「は、いじわるぅ。じゃあ、わたしもやるのぉ」



完全に発情したウタは頬を赤く染めて口から涎を垂らしていた。

股間から垂れていく粘液を指で舐め取って味と匂いを存分に味わった。

もはや痴女と化した彼女は残ったルフィの衣服を脱がせて全裸にさせた。

ルフィも余力がない彼女に代わって衣服を脱がせた。



「ルフィ、ベッドに寝て」

「こうか?」

「そう、それでいいのぉ」



ルフィをベッドに寝かせたウタは艶めかしい肉体を隠すように掛け布団を纏った。

そして角灯の明かりを消して室内を真っ暗にさせた。

真っ暗な空間が世界を支配して気配と匂いしか感じ取る事はできない。



「何をするんだ?」

「それぇは……こうするのぉ!!」



ウタはルフィと一緒に掛け布団の中に入って全力で愛した。

さきほどと打って変わって形勢が逆転し、男は女の欲望に振り回された。

胸を押し付けられ何度も舐め回されて無様な姿にさせられた。



「ああっ!!これ以上はやべぇ!!」

「寝かせないって言ったのはあんたでしょ!」



視覚を奪われたせいで妄想と想像力で更なる興奮を掻き立てる。

ウタ専用の性欲処理として道具の様に扱われた男はたっぷりと搾り取られた。

濃厚な匂いが更に布団に充満した頃、ルフィの反撃が始まってウタは鳴いた。

どんどん行動が過激になっていくが、お互いの感触を味わう為に受け入れた。



「……あれ?」



いつの間にか朝になっているとウタは気付いた。

目の前には、涎を垂らしていびきをかいているルフィの寝顔がある。

朝日が船室に射し込んでおり、辺りを照らしていた。



「やり過ぎた……まあいいか」



部屋の中は惨状となっており、思わず彼女は目を背けた。

机の上に置いてある“トットムジカの楽譜”と麦わら帽子くらいしか無事なのはない。

夫婦に子供を授ける神聖な儀式は、ただの痴態パーティのように感じられる。

2人を見守っていた“彼ら”は英雄と讃えられた者たちの末路にどう思うのだろう。



「ん?なんか変ね」



昨晩の情事を思い出して恥ずかしくなったウタは下半身に違和感を覚えた。

それは肉体が交わる度に感じる感触ではなかった。

部屋の中より惨状になっていると確信しつつも恐る恐る掛け布団を捲った。



「うわ……私って人間として生きていけないかも」



そこには男女の体液はおろか、小便すらしていたようで敷布団が湿っていた。

朧げな記憶からお互いの小便を浴びた挙句、飲み合ったのをウタは思い出した。

食欲や睡眠欲を満たせない分、性欲に全振りしてストレスを発散したらこうなった。

確かにこれなら何もせずに三大欲求を満たせるが人としての尊厳を失ったのだ。

世界一の歌姫からルフィ専用の小便トイレまで身を落としたと知って笑うしかない。



「やっちゃったもんは仕方ないよね」



笑って開き直った彼女は、それよりも深刻な問題と向き合った。

だらしなく開いた股からは、白色の粘液が未だに零れ落ちていた。

それは情事の後によくある事なのだから本来は気にすることは無い。

今回は黒色の二―ソックスがそれらの水分を吸っており、脚がふやけていた。

違和感の正体が判明して興味本位で顔を近づけた。



「くさっ!?」



匂い対決の勝者など居なかった。

2人共敗北者でありその代償を支払わないといけない。

部屋以上にむちゃくちゃになったベッドをどうするべきか。

女の尊厳を破壊されたウタは少しだけ考えた後、溜息を吐いた。



「あとで考えよ」



とりあえずニーソを脱いだウタは、それを洗濯籠に放り投げた。

久々の休息でルフィに飢えている彼女は再び布団に潜った。

すると寝ぼけた愛する人が抱擁してきたので嬉しそうに受け入れた。



『たまにはいいよね』



掛け布団を掛け直して2人は悪臭の空間に閉じこもった。

ルフィが太陽ならば、ウタはそれを休ませる為に優しく包み込む闇だ。

匂い対決の終盤も限界を察したウタが能力を発動させて強制的に終わらせた。

どっちかでも欠ければ、すぐに後を追ってしまうほど2人は共依存している。



「むにゃむにゃ…ウタ」

「大丈夫、二度と離れないから」



左腕に付けたアームカバーに描いた“新時代”のマークを糧に彼女は前に進む。

そうしないと自分に歩調を合わせているルフィがいつまで経っても前に進めない。

それでも一時の休息を満喫するべく2人は抱き合って昼間まで寝ていた。

久しぶりにお互いの匂いと温もりと感触を存分に味わうように。



END

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