【閲覧注意/ユハバズ?】ネバーマインド

【閲覧注意/ユハバズ?】ネバーマインド

@ユゴバズスキー

前回よりもユゴバズ要素が強い

何故って僕はユゴバズスキーだからね!


もし次回があるなら陛下とユーゴーが(健全な意味で)絡むと思うけど書く気力と時間があるかどうかは…知らない!


※補足※

ユーゴーはバズと陛下が何してるのか知りません

ワインを運ぶのが自分の役目だった頃は、飲み終わるまで傍に控えて他愛無いことや騎士団のことを話し、飲み終わればグラスを下げるだけの簡単なお仕事だったので同じことをしていると思っています

ユーゴーにとっては陛下と側近というだけではない、親子のような繋がりを感じられる時間だったので、実は少し寂しさを覚えているのかもしれない

当然ながら仇敵とそんな時間を過ごすことになっている(実態はもっとひどいけど)バズのメンタルも心配してる



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肉を割り裂き押し入ってくる熱に、息もできない程の圧迫感を覚えなくなって久しい。


「ヘンタイ」

「まだ吠えるか。声色は随分愛らしくなったが」


腰を掴んでいた両の手のうち片方が外され、顎の下を擽られる。ほとんど意識せず「くぅん」と甘えた音が喉から漏れて、歯を食いしばった。


「さっさと…イケよ…遅漏の…クソジジィ…!」


一言ずつ、声に甘い色が滲んでいく。バズビーの体は浅ましくも仇敵に与えられる快楽に悦び、もっとと媚肉を絡みつかせていた。

ユーハバッハが喉の奥で笑いを噛み殺している。振動が接合部から体の内側に伝わって、所在なくさまよう腕がシーツの上を泳いだ。


「早く、終われ……終われよ……ッ♡」

「そうつれないことを言うな、バザード・ブラックよ」

「……ッ!バズビーだ…俺は……!」


両親から継いだ名で。かつて友と過ごした頃の名で。その名で呼ばれ、快楽の沼に沈められることだけは、許せなかった。

汚れた自分が、あの頃の思い出まで汚してしまう気がした。



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「陛下の寝室に通っているそうだな」

「…急に、何だ?」


責められているような、嘲笑われているような。そんな気がした。

淡々とした口調にはなんの感情も滲んでいないのだから、バズビー自身が後ろ暗い思いを抱えているに他ならなかった。


「陛下から話があった。お前はよく働いていると、…バズビー?」


どこまで話したのだろう。ハッシュヴァルトはそれをどう思った?

恐怖と焦りに、その場に立っていられなくなったバズビーを、ハッシュヴァルトか支えている。記憶の中のものよりずっと大きい手が、腰を掴んでいた。

その手の大きさが、掴まれた位置が、崩れ落ちるのを許そうとせず、引き上げる動きが。

閨で何度も繰り返され、屈辱と快楽を刻み込まれたそれと、よく似ていて。


「……んっ……」


絶望が胸の内から溢れ出し、全身を包んでいく。

バズビーは「その先」を期待してしまった。

他でもないユーグラム・ハッシュヴァルト相手に。

胸を掻きむしって、心臓を取り出して死んでしまいたい。男に触れられれば、相手も選ばず悦ぶ自分の体が嫌だった。そんなふうに作り変えられた事実が許せなかった。

いよいよ全身から力の抜けそうになったバズビーを、ハッシュヴァルトが両腕で支える。おかげでギリギリ立っていられた。自然、抱き締められるような形になる。

一度たりともこんなふうに触れ合ったことはないはずなのに、不思議と懐かしい。


「体調に問題でも?」


もう嫌だと、声を上げればどうなるだろう。

覗き込んでくる緑の目からは、何も読み取れない。案じているのか、それとも。

垂れ下がった両の腕を持ち上げ、いつの間にか自分より広くなっていた背中に回そうかどうか、逡巡して。


「陛下の御前で粗相があってはならない。今夜は私が…」

「…っ!」


咄嗟に、ハッシュヴァルトを突き飛ばした。

未だ酩酊感に似た感覚は残っているが、自分の足で立つことはできる。はたと気付いて、笑いが込み上げそうになった。

なんだ、結局、自分は。本当は自ら立って歩くことができるくせをして、ハッシュヴァルトに甘えようとしていた、それだけだった。


「必要ねえよ」


ハッシュヴァルトを睨みつけ、吐き捨てる。

ユーハバッハの前で失態がないようにと代わりを買って出た真意はわからない。わからないから、そうであってほしいと願うように解釈するしかない。

きっとバズビーの身を、案じてくれているのだと。


だから、バズビーは。


「体調が悪いならハッシュヴァルトを呼ぶが」

「やめろ…!…っ…俺の、方が…慣れてるし、テメエもイイだろ?」

「今日はいつになく積極的だな。よかろう、そのまま動け。私を善くできれば、至上の快楽を与えてやろう」

「は…舐めたこと言って…腰抜かすんじゃねえぞ、クソ野郎…!」


ユーゴーのことを考える度、胸の内に燻る熱に名前をつけないまま。

憎い男の腕に抱かれることを、今夜も選ぶ。


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