鎧武 妄想4話③

鎧武 妄想4話③

2スレ目の4

己詩の自室___



己詩「..........」ビクッ(布団を被って丸まっている)


舞「...己詩」(床にドライバーが投げ捨てられているのを確認する)


光実「........」(中には入らず、ドア外から様子を伺う)


舞「己詩、どうしたの?何があったの?」


己詩「...またあの森に行った...」


舞「!それって...」


光実(...森?)


己詩「わたし、そこで裕也を探そうとして...

そこで...白いアーマードライダーに会った...」


舞「........」


光実(白い...ライダー?)


己詩「そしたら...そいつに...こ、殺され...そうに...なっ...」


舞「!?そんな...本当に...?」


己詩「(必死に頷く)全然、なにも...できなくて...ほんとに...こわくて...」


舞「.........」


己詩「わたしは...ゲームしてただけだよ...あの時だって裕也を探してて...

でも...あいつは...聞いて...くれなくて...」


光実「..........」


己詩「その時...気づいた...あのベルトを使うって...ああいう事なんだって...

あれは...ゲームの勝ち負けじゃなくて...

生きるか死ぬかを決める為のものだって...!」


舞「己詩...」


己詩「だから...わたしはもう..........変身...できない...!」


舞「...わかった。大丈夫!己詩は心配しなくて良いよ」(ドライバーを拾って)


己詩「..........」


舞「コレは元々裕也がチームの為に用意したものだから、

  ウチのガレージに置いておくよ。今はゆっくり休んで」


己詩「ごめん、舞...わたし...また...」


舞「...ううん。気が向いたら、また顔見せに来てね」(部屋を出る)


光実「..........」



街の公園___


舞(...やっぱり、もっと強く止めておけば良かった...)


光実「舞さん...聞きましたか?バロンチーム連合の話...」


舞「うん...」


光実「...この先、己詩さんがいないと...!」


舞「ダメだよ!」


光実「!...舞さん...でも....」


舞「前にも言ったでしょ!まだ己詩は...自分の為に踊れない...」


光実「それは...」


舞「己詩が言ってた場所、きっと前にあたしと一緒に行った所だと思う。

あたし達、そこで凄く怖い思いをしたの」


光実「え.....」


舞「その時も己詩はあたしを優先してた。己詩はまだ全然変われてないんだよ。

他人の事ばっかりで、自分の事で戦えない。

今のままじゃ、戻ってきても苦しいだけだよ」


光実「.......」


舞「あんなんじゃ、己詩がいつか立ち直れないくらい傷つくってわかってたのに...

それでも嬉しくて...」


光実「...他人を優先する事が、そんなにおかしいことですか?」


舞「え...?」


光実「僕は、己詩さんが間違ってるって思えません。

今回だって大事な人を探してただけです。

舞さんがそんなふうに言ったら、

本当に己詩さんがやってきた事が無駄になっちゃいますよ!」

光実(やっぱり己詩さんは...)


舞「ミッチ...」


光実「己詩さんは何も間違った事はしていません。

だから必ず立ち直ります。僕はそう信じてます...!」

光実(僕の憧れだ...)




光実の自宅__


光実、舞の動画を見つつ


光実(もうこんな、見ているだけの、何も決められない自分は嫌だ...!)


光実「でも...僕にできる事なんて...ッ!」(何かを決意する)




ドルーパーズ店内___


シド「........」(レーズンを摘んでいると、近づく光実に気づく)


光実「欲しいものがある」(ゴールドカード💳)


シド「...何だ?ロックシードか?」


光実「あと、それを嵌める為のベルトを」


シド「それは、どんだけ金積まれても売れねぇな...」


光実「!?どうして...?」


シド「『戦極ドライバー』は、コレと見定めたヤツにしか使わせない、

と決めてんだ。それが俺のポリシーだ」


光実「........」


シド「大体君は、あの『呉島』のとこのお坊ちゃんだろ?」


光実「...僕の事を調べてたの?」


シド「...父親は、ユグドラシル本社の重役で、

長男の''貴虎''は研究部門のプロジェクトリーダー、だろ?

そんなおっかない連中の身内に、火遊び教えたなんて知られたら、

俺は沢芽どころか、下手すりゃあ一生まともな場所で商売できなくなっちまう」


光実「...へぇ、よく分かってるね」


シド「...まあそういう事だ。お坊ちゃんは、ウチで真面目に勉学に...」


光実「なあ、シドさん」


シド「あ?」


光実「確かに僕は、『呉島』の人間だ。

ユグドラシルに入れば、どこまでも出世するだろうね...

もしかしたら、兄さん達より上の立場になるくらいに...」


シド「!...おいおい」


光実「今、兄さん達の方が怖いのも無理はないよ。

でも、先々の事考えたら、本当に怖いのはどっちだろうね?

...あと、何でか勝手に、身辺調査をしてたみたいだし...ね?」


シド「.........」


光実「...今のうちに僕と、『友達』になっておくの、悪くないんじゃないかな...?」


シド「...フハハハハハ!さすが『呉島』の人間だな。気に入ったよ」(席を立つ)


光実「.........」(笑みを浮かべる)


シド「...なあ。お行儀の良い『呉島』のお坊ちゃんなら、

俺が忘れ物しても、勿論届けてくれるよな?」(立ち去る)



光実「...お行儀の良いお坊ちゃんなら...ね」



シドのいた席に、ドライバーとブドウLS





西のステージ___


チーム鎧武がダンスアピール中


城之内「おやーー!?どうした『鎧武』?いつもの用心棒の姿がないけど~?」


ギャラリーを割り、イチゴLSを手に近づく『インヴィット』城之内


チャッ「ま、舞...」


舞「大丈夫...」(オレンジLSを構える)


舞を庇うように立つ、光実


舞「...ミッチ?」


光実「大丈夫です。舞さん!」(爽やか笑顔)



光実と城之内、相対する


光実「『チームインヴィット』の城之内秀保、卑怯なヤツって有名だよね?」


城之内「...俺のは''策士''って呼ばれる類のモンだけど...」


光実「そう?あんまり頭良さそうに見えないけど...?」


城之内「はあ?!用心棒の腰巾着が、偉そうに...!」


光実「己詩さんの留守なら勝てると思った?生憎だけど...」

(ドライバーを出して装着、インジゲーターに龍玄の刻印)


城之内「な...!?お前も...!?」


舞「ミッチ!?」


光実「そう簡単にはやらせない...」


ブドウ!/


城之内「...この!」

城之内、コウモリインベスを召喚


光実(どれだけ優しくて、正しい道を選んでも、

辛い事や悲しい事はそこにあって、無くなったりなんかしない...)


ロックオン!/中華風音~♪/


光実(でも、それで大切な人が傷つくなら、自分が傷ついた方が良い...

そうですよね、己詩さん!)



光実「変身!」

ハイーッ/



ブドウアームズ!/

龍!砲!ハッ!ハッ!ハッ!/


光実、龍玄に変身



舞「...!ミッチ...!」


ラット「ミッチが...アーマードライダーに!?」



己詩、街の街頭TVで配信番組『BEAT RIDERS HOTLINE』を観る


サガラ「ハロォーーー!!沢芽シティ!andビートライダーズの諸君!

BIGなニュースだZE!OK!このHOTな映像を!まずは見てくれYO!」


己詩「.......?」


サガラ「なななななな何と!『チーム鎧武』に2人目の鎧武者が出現!

ランクAのLSで挑んだ『チームインヴィット』を見事に!撃退DA!」


己詩「...え!?」


サガラ「新たな戦士はチャイニーズテイストのガンスリンガー!

決め技が火を吹く様は!正にドラゴンの息吹き!

名付けて...!『アーマードライダー龍玄』といこうじゃないか!

盛り上がってきたZEーーー!!」


己詩「そんな....!?」




次回

戒斗「確かに、見所のある連中だよ...特にあいつ...」


チャッ「バロンの連中が、ミッチに挑戦するって!」


己詩「あのベルトの力を引き受けられるのは、私だけなの!だったら...私はそれを選ぶ!!」


イチゴアームズ!/

シュシュッと!スパーク!!/


第5話「復活!友情のイチゴアームズ!」


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