鎧武 妄想1話④

鎧武 妄想1話④

2スレ目の4

配信番組内__

サガラ「おーーーとぅ!『チーム鎧武』のプレイヤー、肝心の所で、痛恨のmiss!

    結局はっ!試合っ!放棄ィ!」


画面表示が切り替わり、どちらのチームにポイントを入れるか、投票が開始される


どっちがCOOL!?

鎧武vsバロン


視聴者投票はバロンの圧勝


10チームランキング、1位はバロン、鎧武は5位から9位へ



サガラ「バロンは相変わらずの快進撃ィ!一方、鎧武は大幅にポイントを失ったぁ!

    巻き返しはぁ、難しそうだぁ!」

 


チームバロンのガレージ内___

バメ1「ヨォシ!!」

バメ2「ハッ!チョロいな!」

ペコ「これでもっと沢山の連中に、俺達のダンスの実力、

   見せつける機会が増えるな!」


ザック「まぁちょっと、時間くっちまったけどな」

 


ガレージの後ろから、強い威圧感と独特の雰囲気を漂わせた男が歩いてくる


チームバロンのリーダー、駆紋 戒斗


ペコ「戒斗さん!俺達、絶好調ですって!!」


戒斗「騒ぐ程の事じゃない...

このゲームは、勝者が全てを得、敗者が全てを失うルールだ。 

つまりこの世界と同じ...弱い奴は消えて、強い者だけが生き残る」



ザック「......」


ペコ「で、ですよねー!」




チーム鎧武のガレージ内__


  舞「辞めるって...そんな...」


男メ1「前から『蒼天』の人達に声掛けられてたんっす。

   自分で見切りつけたら来いって」

舞「でも...何もこんな時に...」


男メ1「じゃあアンタら、こんな時に何やってんすか?」

舞「え?」


男メ1「ランキング見たでしょ。もう実質ビリっすよ。

おまけにステージも取られて、アピールできる機会も激減するんすよ。

つまりポイントは稼げない。ランキングも浮上しない」

舞「それはわかってるわよ...だから...これからどうしようか、皆で」


男メ1「リーダーをデートに繰り出させといて?

元チームメイトの花形ダンサー相手に?」

舞「だから、それは...」


男メ1「負けて、こんな状況になった日に、やる事っすか?」

舞「.....」


男メ1「てっきり辞めた花形ダンサー、連れ戻しに行くのかと思ってたんすよ。

だからカンパにも協力したのに...戻って、第一声が、

ついに?ふたりの仲直りデートが実現しましたー?

でもダンサーは戻すつもりなしって...まじなんなんすか?

こんな時に、ふざけてんすか?」

 

舞「......」


男メ1「空気ゆるくても、プロダンサー目指して頑張るチームだって...

そう聞いたから入ったんすよ。俺は」

舞「うん、そうだよ。あたしは...」


男メ1「なれると思ってんすか?今のままで」

舞「!」


男メ1「いい加減、身の振り方、考えたほうがいいっすよ」



出ていくメンバー1


 



舞「......」


チャッ「ごめん、舞。あの子負けたの相当イラついてて。

なのに、私たちそれに気づかないで、はしゃいじゃってたから...」

リカ「重い空気変えようとしたのが、却って逆効果だったみたいで...

ほんとごめん!」

舞「ふたりの責任じゃないよ。あたしが後押ししたんだし...」

光実「それは僕も同じです。

すみません。何か暗黙の了解みたいになってて、

新しいメンバーも同じ気持ちだって、勝手に...」


ラット「あーもう!やめやめ!誰も悪くないって。

強いて言うなら、悪いのはバロンのヤツらだろ。

ったくふざけやがって...」


光実「...本当に、己詩さんが帰ってきてくれたら...」

舞「ミッチ!それは...」

リカ「でも、今日だって助けてくれたし、また声掛けたら...」

舞「...うん。己詩は、きっと来てくれるよ」

チャッ「だったら...」

舞「だから、ダメなんだよ」

光実「舞さん...」



 

舞「己詩は.........自分の為に踊らないから」



(己詩「ごめん、舞。またあんま再生数稼げなかった」)


舞「だから、己詩がチーム辞めるって言った時、

すっごく悲しかったけど、すぐに受け入れられちゃったんだよね。

そんなんで続けててもダメな事、ダンスに人生賭けてるあたしが、

一番よくわかってる」


光実「......」

舞「今は己詩に、自分の人生を生きて欲しいの。

自分の大切な事を見つけて、それを自分の為にして欲しい」



舞(その時にもし、私と同じ夢を、己詩自身が選んでくれたら...)



ラット「でももったいねーよ。あんなに動ける人そうそういねーし。

何も完全に辞める事...」


舞、空気を切り替える為に、明るめに話し出す


舞「ま!裕也との事が、その第一歩になるかなーと思って、

色々おせっかいしちゃってるんだけど...

実る、実らないはともかく」


チャッ「でも、結構驚いたよね!

    チームでいる時、いくら突っついてもそんな気、全然だったのに!」

舞「そりゃ、己詩がはっきり自覚したの、チーム辞めた後だもん」

 

リカ「ウソ!?だって3人幼なじみでしょ?小さい頃からって」

  

舞「うん、あたしが物心ついた頃には、もうふたりの思い出あるし」


チャッ「...遅くない?」

  

舞「まぁ、己詩、昔からその手の事が苦手というか、自覚が遅いというか...

小さい頃も、何かテレビでやってた、ヒーロー番組のごっこ遊び、

    ヒーロー役ばっかやってるような子だったし」

光実「己詩さんらしいですね。

舞さんはヒーローに助けられるヒロイン役とか...」

舞「ううん。ヒーローと一緒に戦う、刑事さんの役だった。

で、裕也が敵の怪物役」

光実「............」




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