酔い醒まし
あかね(飲みすぎた…)
久々にお酒を飲んで失敗した。0時を回って着いた家で後悔する。これは二日酔いコースだ。幸い明日(というか今日)はオフ、ゆっくり酔いを覚まそう。
あかね(お風呂…せめて化粧だけでも落とさなきゃ)
と思うが身体が動かない。近くのソファーに座ったが最後、睡魔が襲ってくる。
あかね(…あれ?明日何かあったような…)
不意によぎる疑問、それをお酒が邪魔をした。
あかね「ん…」
やけに頭が気持ちいい。こんな枕家にあったのかな。目を開けると見慣れたリビングが見える。やはり自分の家だ。このまま寝てしまったのか。時計は午前9時を回ってる。だいぶ寝たなと思いカレンダーを見ると今日の日付に「8時から!」と丸がついてある。そこで私は思い出す。
あかね「!!今日かなちゃんと…」
?「やっと起きた。」
焦る私の上から声が聞こえる。見上げるとかなちゃんが見える。…もしかしてまだ酔ってる?
かな「あんたが約束の時間になっても来ないから来たのよ。スマホ鳴らしても繋がらなかったし。」
現実だったみたい。良かった。…あれ?もしかして私がさっきまで頭置いてた気持ちいい枕の正体って…
かな「ほら起きたなら頭あげなさい。膝痺れてきたから。」
膝枕だ…かなちゃんの膝枕だ。
あかね「も、もうちょっとだけ…」
かな「ダメよ。シャワー浴びてきなさい。ちょっと酒臭いわよ。」
残念に思いながらかなちゃんの膝枕からおさらばする。
かな「…またやってあげるから。」
この言葉を聞き、私の酔いは完全に覚めた。