配信者ウタカタ
1今のこの世はクソだ。海賊たちが暴れに暴れて、僕たちみたいな弱い奴は奪われるしかない。
でも、そんな世の中でも希望は少なからずある。
海軍?革命軍?それとも一部の海賊?いいやどれも違う。その希望とは彼女のことだ。
「みんな!元気だった?ウタだよ!」
1年ほど前に急に現れたウタと名乗る美少女だ。
電伝虫を介し、素晴らしい歌を届けてくれる美少女。
歌の上手さも声の美しさもそうだが、海賊を嫌い、自らと自らの住む島を襲ってくる海賊すらも捕縛する強さを持つ少女に、彼女を知っている人は希望を抱いた。彼女ならば、この最悪な時代を変えてくれるのではないかと。
「じゃあ今日の歌はねーー」
それだけではない。他の女ですら羨むほどの美貌と美しいスタイルから、そういった方面でも人気がある。
そして、その人気が一部の人間からさらに爆発したのはとある配信が始まってからだ。
その配信とはーーーー
「みんな〜♡こんばんは♡ウタカタだよ♡」
深夜に行われるもう一つの配信…裏配信だ。
ウタカタと名乗り、自らの体を慰めたり、ダンスや歌などを交えながら、自分の体を見せつけたりなど、過激な配信を行なっていた。
無論、初めのうちはウタ本人なのでは?という疑問をよく投げかけられていたが…
「ウタ?うん知ってるよ!でもあの人と私は別人だよ…だって私はウタカタって言うウタとは違う立派な名前があるんだから…そ・れ・に♡…みんなのウタがこーんなえっちな配信なんかするわけないでしょ…?」チラ
そう言って、自分の着ている服をたくしあげ、胸を見せつける姿から、ウタとウタカタは別人だという視聴者の中の暗黙の了解ができた。
「今日はどんなことしよっかなぁ〜…ふふっ♡いつものことだけどみんな準備万端だね♡」
そういいこちらを挑発するような、バカにするような目をする。
「うーん…そうだ!最近ダンスのキレが悪くなってきたし、みんなには悪いけどダンス踊っちゃお♪」
えー…というため息が他の視聴者から流れてくる。無論僕もだ。ダンスはウタの時に十分見せてもらえるのだから夜ぐらいはーーーー
「わー…すごいため息だね…でもいいのかな〜ちゃんと見てなくて…今の私、この服とスカートの下、何も着けてないんだよ…?」
僕を含めた視聴者がざわつく。
「こーんな短い服とスカートで踊ったらどうなっちゃうんだろうな♡その結果…見なくていいんだ♡………まぁ、いっか!じゃ、踊るね!」
そう言って踊り始めた。僕はそれを食い入るように見つめる。
最初はゆっくりとした動きから始まったがダンスだが、曲が盛り上がるにつれて動きが激しくなる。その度にちらちらとウタカタの桃色の乳首が見える。その下の穢れを知らないであろう美しい秘部もだ。
ウタカタも少しコツを掴んだのか、それともわざとだったのかはわからないが、ぎりぎり見えないように動いたり、あえて大きく動き、自分の乳首や秘部を大胆に見せるようにし始めた。
そうしているうちに今日の配信は終了に向かおうとしていた。ウタカタの息は上がっていた。それがダンスによる疲れからくるものではないのは明らかだった。なぜならウタカタの乳首はぷっくりと膨れ上がり、秘部からは透明な汁がトロトロと溢れてきているのがここからでも見えたからだ。
「はっ…はっ…疲れたなぁ♡水飲んじゃお♡」ポロ
!!大きく体を逸らし水を飲むものだからウタカタの乳首が溢れる。
「あ…やん♡みんなのえっち♡みんなの反応を見るにこういうのを増やしていくのも悪くはないかもね♡」
そういいながら画面外で服を着替えるウタカタ。
「それじゃあ今日の配信はおしまい♡バイバイ♡ウタカタでした!」
着替えを終えたウタカタがそう告げ、映像が途切れた。
「ふぅっ…今日もすごかったな…ウタちゃん…」
とりあえず僕は自分の出したものの後処理をするのであった…
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?????
一人の男が自分以外誰もいない部屋で電伝虫を見つめる。
「…………何やってんだよ…ウタ………!」
その目と言葉には隠しきれない怒りと……その男ですらなぜかわからない少しの興奮が混ざっていた。