連邦宰相タルタリアとその妹についての断章
連邦の宰相タルタリアは、午前の執務を切り上げると妹の病室へと急いだ。天蓋付きの豪奢なベッドの上で、最愛の妹は今日も昔話の姫君のように眠り続けている。
彼女は「魔力が体力に変換され続ける」という新種の奇病に侵されているのだ。薬も過ぎれば毒となるように、その華奢な体の上限を遥かに超えて有り余ったHPは、オーバーフローを起こしたように、逆に彼女を瀕死同然の状態に至らしめていた。
二十四時間体制で詰めている看護役たちは、タルタリアが目配せするまでもなく、席を外してくれる。
重厚なドアが閉じられ、密室に二人だけになると、タルタリアは妹の掛布団を捲って、ベッドに上がった。
「あなたは絶対に死なせない……お姉ちゃんが、必ず助けてあげるからね……!」
重い呟きを零すタルタリアが、悲壮な覚悟を秘めた目で見つめる彼女の妹は、生まれたままの姿である。タルタリアにしか出来ない治療を施すための必要性と、多忙な彼女の時間を少しでも節約するための合理性から、布団の下は全裸のまま寝かされているのであった。
「助けるから。お姉ちゃんが、絶対に助けるからねっ……」
熱に浮かされたように繰り返しながら。タルタリアは、彼女らしくもない覚束ない手つきで、身に纏った略式の正装を解いていく。そして妹と同じく全裸になると、仰向けに横たわる彼女に覆いかぶさっていき、ひしと抱き締めて――唇を、重ねた。
天蓋に覆われた寝台の上。生まれたままの姿で重なり、口づけを交わす、美しいエルフの姉妹。
一幅の絵画のような、あるいは天上世界の出来事のような、幻想的な光景である。しかし、非現実めいていたのも数秒のことで、其れはたちまちのうちに、ひどく生々しいものへと変わっていった。
「んっ、あぁ、んふぅ……ちゅ。ちゅ、ちゅ……んむっ、んちゅぅ……!」
タルタリアは、眠り続ける妹の唇を啄み、吸い、舐め、そして貪り始める。それは明らかに、親愛の範疇を逸脱した行為であった。口の中に舌を差し入れ、唇の裏側から始まって上の歯列、次いで下の歯列へと、漏れなく確かめるように舌を這わせながら、さらに乳房に手を触れていく。
姉妹の胸乳は、ほぼ同じ大きさであった。大人の男の掌には、やや物足りない程度。人間としては平均より少しだけ控えめといえるが、エルフの基準では豊満すぎる部類であった。ゆえに二人にとっては小さくないコンプレックスであり、姉妹はその悩みを共有し、慰め合ったこともある。
タルタリアは濃厚な、けれど一方的な口づけに没頭しながら、妹のふくらみを両手で愛撫し、やがてそれに物足りなくなると、自らのふくらみと重ねて、身を揉み、ぶつけ合うようにその優美な肢体をうねらせた。麗しいエルフの姉妹は、唇だけでなく、左右の乳首でまでもキスをして、肉の興奮を高めていく。それはタルタリアだけではなく、眠ったままの妹も同じであった。
「んむっ、んむぅぅ……ぷはぁ! はぁ、はぁ、はぁ……!」
ようやく唇を離したタルタリアは、息を乱したまま、ベッドの上を這って後退していく。絶世の美女の、神が自ら鑿を取った芸術品の如き肢体であるだけに、その虫を思わせる動きは不気味で、悍ましかった。
後退するということは、妹の体を下っていくということだ。必然、タルタリアの眼前には、最愛の妹の「其の場所」が現れる。今の彼女にとっては、最愛の妹の、最愛の場所が。
「はぁぁ……綺麗よっ……! 可愛いっ、可愛いわ……!」
うっとりと吹き零す声は、熱く謳いあげるよう。狂信者の讃嘆めいて響いた。
「あぁっ、あぁぁ! お姉ちゃんが、お姉ちゃんが助けてあげる、助けてあげるからねっ……んっ!」
眠ったままの妹の両脚を大きく広げさせて、その間に膝を着き、伸びをする猫のような姿勢になって、顔を埋めていく。血を分けた実の妹の、最愛の妹の、最愛の場所へ――オマンコへ。
感動に咽ぶように凝と見つめていたのも、実際には五秒足らず。弾かれたようにして、タルタリアはむしゃぶりついていた。妹の、女性器に。
「はむっ、んむっ、じゅちゅぢゅぅぅ~……! ちゅっ! じゅっじゅ! じゅぽ! じゅじゅっ、ぬぷぅ~~~!」
楚々とした上品な唇が、面影もなくなるほどに、顎が外そうなほど大きく縦に開いて、実の妹の可憐な秘裂をパクリと丸ごと咥えてしまう。そのまま、飢えた肉食獣が久しぶりの獲物にありついたかのように、滅茶苦茶に舐めしゃぶり、啜り上げ始める。
わずか三分ほどで、妹の性器は性器として機能する準備を万端に整えたが如き有様となった。姉の唾液と、妹の愛液の混合汁で濡れそぼり、甘酸っぱく蒸れたぎって、鮮紅色に輝く粘膜の縦裂を覗かせている。
「はぁんっ、お姉ちゃんがっ、助けてあげるっ、助けてあげるからねっ……!」
譫言のように繰り返しながら、タルタリアは膝立ちで上体を起こし、天井を仰いで、自らの股間に両手の指先を添えると、口中で呪文を唱えた。すると、みるみるうちにその股間から勃ち上がるありえないものがあった。どう見ても、エルフの女性であるタルタリアにはありえざる、男の象徴――ペニスに外ならなかった。それも、長さは二十五センチに届こうか、直径は五センチにも及ぼうかという勇壮な巨根。たくましすぎる雄肉の凶器である。
それは魔法によって変貌した、タルタリアの陰核であった。そしてこれこそが、妹を救える現状唯一の希望であり、タルタリアだけに可能な治療であった。
絶えず魔力を供給することで命を繋ぎながら、これまで八方手を尽くしても見つからなかった病気の治療法。
しかし、先日なんの前触れもなくやってきた一人の旅の魔導士によって、それはもたらされた。
女の核を男の竿と成す、ふたなり化の魔法。その男根は、持ち主の魔力を精液と成し、注ぎ込んだ相手にまた魔力へと再変換されて供給することが出来るという。それだけではなく、絶頂へと追い上げた相手の体力を奪って、魔力へと変換するというのだ。
これを用いれば、妹に不足した魔力を供給しながら、過剰な体力を吸収できる。さらに、その体力を魔力へと変換して、また供給できる――即ち、妹を蝕む新種の奇病と、ちょうど対を成しているのだ。
この魔法を用いれば、奇病を相殺して生命を維持しながら、体力と魔力を変換する際に生じる損失のために、いずれは過剰分の体力が無くなり、妹は意識を取り戻すはずである。
だから。こうしてタルタリアは、ありえざる男性器を用いて、実の姉妹での近親相姦に及ぶ。
ふたなりレズセックスだけが、最愛の妹を救う手段なのだ。そう、これは、彼女を助けるためなのだ。
「はぁ、はぁ……い、挿れるわよっ……お姉ちゃんが、魔力をあげるから、いらない体力を貰うから、絶対、助けるから……ねっ!」
何度も自分に言い聞かせて、タルタリアは腰を突き出した。
実の妹のあどけない聖域に突き付けた凶悪な切っ先は、いとも容易くその花弁を押し広げて、父母を同じくする肉体の内奥へと侵入する。途端に甘美な刺激がタルタリアへと逆流して、腰を打ち据え、背筋を駆け上がり、脊椎から脳髄までを甘怠く痺れさせた。
「あっ、ああっ……! い、いい、いいのぉ……! い、妹の、妹のなのにぃ……女同士なのにっ、姉妹なのにぃ……! お、オマンコ、いいっ、妹マンコ、気持ち良すぎるっ……お姉ちゃんのチンポっ、気持ち良すぎて、妹のオマンコが良すぎて、あっ、も、もうイクッ……挿れただけでイクッ、ぽんこつダメダメ早漏お姉ちゃん、イッちゃうっ、メスチンポでイッちゃう、もう射精しちゃうぅぅぅっ! 即射っ、即射ぁぁんっ……!」
呆気なく。タルタリアは達してしまった。いや、しまったではない。これでいいのだ。魔力は供給したし、意識がないためにあるがままを受け入れる妹もまた、軽い絶頂に達している。これにより、体力も吸収できている。起死回生の治療行為は、的確に施されたのだ。
しかし。
「あっ、ああっ、あぁんっ♪ ああ、気持ちイイ! 妹マンコッ、気持ち良いのぉ……! 魔法チンポの弾はっ、魔力ザーメンだからっ、魔力がある限り一瞬装填されるからぁんっ♪ まだまだヤれるっ、ハメれる、パコれるのぉぉ! 妹マンコパコれるっ、姉チンポでポポバン出来るぅ! 逞しいお姉ちゃんの絶倫チンポでっ、最愛の妹っ、最愛妹最愛マンコ、いっぱいいっぱいハメハメポポバンできりゅっ、できりゅのぉおんっ♪ おほっ、おほほぉ♪ 実妹マンコっ、不可抗力とはいえ、姉チンポで無許可ロストヴァージンさせちゃった最愛妹マンコぉ……! 事後承諾初めてカレピっ、お姉ちゃんでごめんっ! でもお姉ちゃんでいいよね!? お姉ちゃんのチンポでいいよね!? だってお姉ちゃんチンポっ、こんなにおっきいもんっ。いっぱいザーメンでるもんっ。絶倫デカチン姉マラが初めてなんてっ、初めてチンポなオマンコだなんてっ、絶対喜んでくれるよねっ!? ……ああんっ♪ 悦んでりゅ♪ オマンコで頷いてくれてりゅ♪ オチンポきゅうきゅう締め締めマンコでお姉ちゃんチンポに同意くれてるっ、何より確かな性交同意くれてるぅんっ……♪ ああっ、可愛すぎるっ、妹可愛すぎるっ、妹マンコ可愛すぎっ、気持ち良すぎっ、エロすぎっ、ドスケベすぎィ! お姉ちゃんメロメロっ、おチンポめろめろぉ~ん♪ 実妹マンコにぞっこんズッキュンLOVE実姉デカチンっ、今日もいっぱいハメハメポポバンッ♪ ズコバコズコバコ、パコパコポンっ♪ 魔力ザーメンしこしこぴゅっぴゅして、いらない体力はお姉ちゃんがもらってあげまちゅ♪ 頼りになるお姉ちゃんっ、貴女の最愛のお姉ちゃぁんっ♪ はぁん……♪ 実姉妹近親相姦ふたなりレズセックスっ、SA☆I☆KO☆Uー♪ 命を救うための不可抗力近親相姦っ♪ 健全レズセっ♪ 命の尊さ絶対遵守ふたなり姦んおぉおぉっほ☆ おほぉ~☆」
タルタリアは、ドハマりしてしまっていた。
エルフの長い生涯でも、知ることはなかったはずの、ふたなりチンポがもたらす雄の快楽に。ふたなりチンポに与えてくれる、妹マンコの快楽に。妹への愛しさは、体を交えたことで、交えるたびに、増し続けている。最愛の妹。けれど、最愛の意味が、愛の意味するところが、どうしようもなく変わり果てていることに、聡明なタルタリアは気づかないことにしていた。
生命の維持のためには、一日一回の射精で充分だとデータが出ている。本当は、前戯などいらないのだ。挿入し、射精するだけでいいのだ。けれどタルタリアは、一刻も早く治してあげたいからと押し通し、日に三度は妹とまぐわっていた。三度と言っても、一度がとことん長い。実態は、どうしてもやらねばならないことだけこなして、それ以外のすべての時間は妹とまぐわっているのだ。結果的に、日に二度の中断が入る、という方が正しい荒淫ぶり、ドハマり淫乱ふたなり痴女っぷりであった。
それは純粋に、彼女自身の欲望であって、妹の体を、近親相姦ふたなりレズを楽しんでいるに過ぎなかった。もちろん、意識を取り戻した妹と会いたいという願いはある。だがそれさえも、一方的で無反応な行為ではなく、意識のある妹との行為を早く楽しみたいという歪んだものと化していた。
そんなすっかり連邦よりチンポーなタルタリア宰相は、最高なふたなりレズセを失神するまで楽しみ、意識を取り戻してはまた耽るのであった。
妹が奇病にかかった時。魔力の枯渇によって死に至るエルフという種に生まれたことを恨んだものである。だが、ふたなりチンポを得て、魔力ある限りふたなりレズセを楽しめるようになってからは、魔力に優れたエルフに生まれたことを感謝して止まなかった。
もっとも、権力の座にある人間が、こんなチンポ馬鹿になり、脳みそまでザーメン漬けになってアヘりまくっておきながら、足元を掬われないはずもなく。晴れて妹が意識を取り戻す頃には彼女は失脚しており、珍奇なセットの性奴隷として高額で売り払われたのであった。
美しいエルフ姉妹の近親相姦ふたなりレズセックスショーは、この時代、大いに好まれ、親しまれた一代の娯楽として後世に伝わっているが、精巧な絵画がいくつも残されている反面、この姉妹の名前や出自については一切忘れられている。