軽くだけ戦闘仔細 四代目
1「どうやら十二番隊とは通信が途絶している様子...私が向かいましょう」
初代の爺さんの能力と五代目の能力で戦場はかき乱しているが...あくまでかき乱しているだけだ ちょっとしたことで戦況は正常な形を取り戻しちまってオジャンってことも多大にあり得る
四番隊の卯ノ花とかいう隊長が五代目の方へ向かおうとしてやがるし...出るか
「そいつは待ってもらおうかね そこの別嬪さん」
「待ってもらうのは君かな...四代目ちゃん」
卯ノ花隊長の前に立とうとしたがその前に...確か八番隊の隊長である京楽とかいう奴が立ちふさがって来た
「ひゅう~♪アタシにも死んでから久方ぶりに春が来たかもしれないねぇ」
隊長格が二人...総隊長は恐らく操られた副隊長で蓋をしてるが何時まで持つやら
「京楽隊長...あの方の何かを知っていらっしゃるのですか?」
「おおよその能力ならね...『墨から触手を出したり生やしたりする』能力ってとこかな」
初代の能力はある程度知れ渡っているのは承知の上だったがアタシのもかい...こりゃマズいね
「まったく...戦闘向きじゃないアタシの能力まで調べるなんてね ファンかい?」
冗談めかして言うが二人とも警戒は一瞬たりとも緩まない
「...一つ 触手にやられたと訴えた隊士を見て疑問に思ったことが」
「なんだい」
「彼らは圧迫による窒息ではなく『低血圧性のショック』に近い形で失神したものがほとんどでした...彼女の攻撃は受けることそのものが不味いかと」
二人して作戦会議なんてしちゃってさ
「あ~らら 本当どうしたもんかね!こうも警戒されちゃあアタシも"準備無し"にどうにかするのは厳しいよ」
二人ともハッとしたように瞬歩で飛ぼうとしたがもう十分時間は経った
「墨入れって知ってるかい?こういう石畳の隙間なんかの狭い隙間に墨を流せばどんどん隙間を埋めるように墨が流れるのさ」
瀞霊廷は四角い石畳が並んでいる...そこを影でもあるかのように墨を流しておいた
アタシの体に刻んでる『入れ墨』から上手い事触手を伸ばしてね 既に墨は足の裏に付いている...足の裏に本来ないものが生えちゃ敵わないだろう?
京楽隊長が吸盤で地面に張り付く触手を斬り離脱し...『赤い血』が流れる
「さっき言ってた『低血圧がどうの』ってのは単純さ その触手はアンタらの霊圧やらを消費して生えるんだが...もちろんアンタから生えてるんだから血もアンタら持ちだ」
そもそも蛸の触手はほぼ筋肉でしっかり動かすなら相応のモンじゃなきゃダメだ
「痛いだろう?神経もしっかり通ってるぜ 昼やら夜やらイロイロ使う時に触感がないとつまらないからね」
...さあて ここから何処まで粘れるかね
アタシらがこの死神達に〆られて調理される前に終わらせておくれよ...二代目