軽くだけ戦闘仔細 初代

軽くだけ戦闘仔細 初代


─落下予想地点─

「シロちゃん!もうこの辺りには怪しげな物は無いみたいだよ」

「...松本はどうした 一緒に危険物が無いか探していただろ」

雛森はちょっと困ったような顔をして答える

「細菌兵器が入った箱が地味に重いから運ぶのは嫌だってじゃんけんで決めた後は知らないかな…」

そうは言うが...恐らく藍染を心配してソワソワしている雛森に仕事を割り振って気を紛らわせるためか単にサボりだろう

松本に後で説教しなきゃならねえな 

「雛森 もうすぐ零番隊の」

そこまで言って背中...いや腹部に激痛が走った

「えっ    な...なんで 私...」

雛森が俺を刺していた 刺した本人が一番驚き慄いている

同時に周りも騒がしくなりだした

「何をしている檜佐木!」

「避けてください東仙隊長ッ!体が勝手に...!」

他の副隊長だけじゃねえ 隊士たちも全員隊長格へと刃を向けている

...だが一部例外もいる 松本と大前田と草鹿の三人だ

腹に刺さっていた雛森の斬魄刀を抜く

「共通点は...なんだ?サボり癖か?」

「シロちゃん...体が言う事 『弾け』飛梅」

俺も斬魄刀を抜き雛森の始解を受け止める四の五のは言ってられねえ

今手が空いている奴らに声を掛けて松本と大前田はこちらに来た

「ど...どうなってるんすか!隊長は部下の奴らの対処してるし俺まで狙われてるし!」

「雛森まで...!」

二人も多少の傷はあるがそこまで大きくない それにしても背中が妙に痛え

「雛森たちを操ってやがる敵を探す 十二番隊からに連絡をしてお...け...」

心臓が急に...痛え 呼吸が苦しい 蹲りはしたが苦しいからといって視界は歪まず明瞭だ


「それは儂の死因の一因でもある心筋梗塞という奴じゃ 虚との戦いの最中にそうなっては流石に死ぬしかなかった」

聞かされていた情報からして...初代我流滅却師か

「そちらの男のは痛風 そちらの女には海で溺れた際の苦痛じゃのう あちらの二番隊隊長には囲炉裏の火を消し忘れて火達磨になった時の苦痛を与えておる」

振り返ってみれば松本は目を見開き喉元に爪を立てて苦しそうにしている 大前田は大声で「痛ってーーー!」と泣きわめいてやがる

「儂も流石に火達磨になった後は寝る前に火をしっかり消すようになった...家を全焼したのは辛いもんじゃった」

「...お前に一つ言いてえ事がある お前とんでもなく不摂生で不注意だろ」

「...うむ 生前かなり同じような事を言われたわい」


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