足りない夜

足りない夜

黒庭勇者さん

 深夜、静かな時間。

 私と勇者様は同じベッドの上で眠りに付きます。


 一日の疲れを癒す時間として睡眠はとても大切です。身体をお風呂で洗い流し、ゆっくりと眠りにつく。そうして、明日に繋げていく。日常とはきっとそういうものなのです。


 ……ですが、今日はなかなか寝付けませんでした。理由はわかりません。きっとそこまで今日は遠出してなかったからかもしれません。


 それでも、私は勇者様を支える存在。しっかり眠らないとサポートできないかもしれめせん。そう思いながら、目を瞑り続けます。

 しばらく、静寂が続いた頃でした。


「はぁ……はぁ……」


 勇者様の息が乱れている声が聞こえてきたのです。

 ……勇者様、熱でもあるのでしょうか。なるべく起きていることに気がつかれないように目を瞑ったまま、勇者様の声に耳を傾けます。


「みず、つかい……みずつかい……っ」


 寂しそうな声で、求めるような声で勇者様が私を呼びます。なんだか辛そうです。起きた方がいいのかもしれません。そう思ったときでした。


 くちゅ、くちゅ……

 静かな寝室に水音が響きました。


「こんなこと、こんなこと駄目なのに……♥️」


 段々、呼吸が激しくなっています。

 勇者様が、慰めている……みたい、です。


「もっと、ふれられたいよぉ、シたいよぉ」


 水音がどんどん激しくなっていきます。


「ここ、くちくちってして、おっぱいも、さわられて、あっ、あっ……♥️」


 勇者様の声に余裕がなくなっていきます。

 勇者様が私を求めて、発情してしまっている。その事実にどきどきして、私も呼吸が荒くなってしまいます。


「みずつかいの、ねがお、きれい……♥️」


 勇者様に褒められて、気持ちが高揚してしまいました。勇者様の声も色っぽくて、素敵です。


「こきゅうも、えっちで、ふわふわで、すきすぎて、とめられないよぉ……♥️」


 勇者様が私を見て、私で興奮して、自分を慰めている。その事実が嬉しくて、でも、恥ずかしくて、どきどきで……

 気がついた頃には私も秘所に手を伸ばしてしまいました。


 ゆうしゃさま、ゆうしゃさまが、みだれてるすがた、えっちです。

 もっと、もっとききたい……!


「みずつかい、わたし、おなにーしてるよ、ほら、みて、みてぇ……♥️ ゆうしゃ、くちゅくちゅなのっ……♥️」


 くちゅくちゅのおと、きこえてます。

 えっちなゆうしゃさまも、すきで、わたし、わたし……♥️


「あっ、い、いくの、みずつかい、わたし、い、いくね、あっ、あっ、い、いくぅぅぅ……♥️♥️♥️」


 ゆうしゃさま、ゆうしゃさま、ゆうしゃさま……!

 わたし、がまんできな、あ、あっ、…だめ、だめです、わたしも、にゃ、あぁ……♥️


「い、いっちゃった……♥️」


 とろとろに、なってしまい、ました……


「みずつかい……ごめん、ね。また、みずつかいでイっちゃった」


 いいんですよ、ゆうしゃさま。


「へんたいな、ゆうしゃで、ごめんね……」


 あやまらなくて、いいんです。


「どんな、ゆうしゃさまも、すきだから、いいんです」

「みずつかい……?」

「だから、こんどは、ふれてみてくださいね?」


 そっと、だきしめて、ゆうしゃさまのからだをかんじます。

 ぼんやりしてますが、それでいいんです。どんな、ゆうしゃさまだって、うけいれますから。


「みずつかい……だいすき」

「わたしも、です」


 あまいよいんにつつまれながら、わたしたちはゆったりとあまえてよるをすごしました……


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