超越者殺人事件
えるふ森を抜けるためにマヌル、サンドラ、他複数人の超越者を含むパーティーで移動中…
誰かのレベルアップ音とともに超越者の一人がパァァァした!
パーティーは慌てて周囲を探索して敵を探したが魔物も人も見つからない。
つまり犯人はパーティーの中にいる!
一番近くにいた荷物持ちのマヌルが怪しまれたが"分析解析"の結果、マヌルはLv25しかなかった。
超越者にトドメを刺したとしたらLv25は低すぎる。
超越者殺人事件……犯人はマヌル以外の誰かだ!
サンドラ「異議あり、なの!犯人はマヌルなの!」
サンドラ「超越者にトドメを刺したならLv25は低すぎる、確かにそうなの。
逆に考えるなの。本当はトドメを刺していなかったと考えるなの。
被害者がパァァァした姿はみんな目撃したなの。
でも周囲の警戒に注意が向いていて被害者が消える瞬間は確認していないなの。
……体がパァァァと光る現象は光子決壊だけではないなの。
薬草アトムスフィアの効果を受けたときも同じ効果音でパァァァと光るなの。
昏倒させた被害者の身体に薬師のスキルをかけて光子決壊パァァァを偽装する……そして他の超越者が周囲を探索している間に被害者を隠す!これで皆は被害者が光子決壊したと思い込むなの!
このトリックが実行できたのは一人だけ……荷物持ちで周囲の探索に参加しなかった薬師のマヌルなの!」
マヌル「ち、ちが……そんなのおかしいよ!パァァァが偽装でトドメを刺してないならレベルアップの音はなんだったの!?」
サンドラ「それはLv25まで上がるくらいのちょうどいい経験値を持った魔物がいたとすれば説明がつくなの」
サンドラ「つまり真相はこうなの
(1)マヌルは隙をみて被害者の経獄を突いて昏倒させたなの
(2)近くにいた魔物にトドメを刺してレベルアップして皆の気を引いて、
(3)気絶した被害者にアトムスフィアして身体のパァァァを演出したなの
(4)そして皆が周囲を探索している間に気絶させた被害者を隠したなの
超越者をパァァァさせてレベルアップしたなら犯人は超越者になっているはずだ……その先入観を利用して容疑者から外れるトリックなの。
その後、超越者同士が疑心暗鬼で争うように仕向けてその隙に逃げるつもりだったと考えられるなの」
マヌル「その推理は都合よすぎる!たまたま近くにいた魔物がLv25にちょうどいい経験値を持ってたなんて、そんなのありえないよ!」
サンドラ「レベルアップ用の魔物はたまたま近くにいたのではなく事前に用意されていたなの」
サンドラ「マヌル……ひとつ質問いいか、なの」
サンドラ「……ネネコポンどこに行ったなの?」
マヌルの荷物の中から経獄を突かれて行動不能になっていた超越者が発見されてハッピーエンドなの