赤雷のモードレッド
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イギリスからアヴァロン女学院に編入した留学生。アヴァ女理事長のアルトリアは叔母にあたる……というのはカバーストーリー。
実際にはアルトリアの姉の子孫にあたる少女。
自由闊達明朗快活傍若無人と厳しい校則と自律が売りのアヴァ女の校風に全くそぐわない人物で、アヴァ女史上最高と言わないまでもここ10年で最高のトラブルメーカー。
もっとも犯罪行為や非行に走るわけでもなく、無断外出や買い食い、校内の木陰で昼寝など生活指導上の校則違反を重ねる程度である。
とはいえこの程度でもアヴァ女では立派な不良の範疇であるが、陰湿なところのないカラッとした性格が周りから愛されている。
日本語の言葉遣いは乱暴だが義侠心が強く、弱きを助け強きを挫く、求められれば迷わず助けの手を差し伸べる素朴な騎士道精神の持ち主。
たちの悪いヤンキーに付きまとわれていたアヴァ女学生を(相手をボコボコにして)助けるなど、来日直後から順調に武勇伝を増やしている。
ヤンキー集団から向けられるヘイトも順調に増やしているが、群れなきゃ何もできない連中なんて何人来たって同じ(本人談)と意に介していない。
そんなモードレッドのもう一つの顔はアルトリアと同じく退魔を使命とする魔術師。
本家筋の傍流(アルトリアは分家筋の頭領)という堅苦しいばかりで肩身は狭い、良い所のない立場に見合わぬ才能と実力の持ち主だったモードレッドは、イギリス在住時代、周囲から我慢と屈従を強いられ大爆発。
本人の気質もあって大暴れした結果、半ば放逐半ば出奔という形で遠縁のアルトリアに預けられた。
分家筋ながら遠い極東で実力を発揮し、本家を凌ぐ名望を得たアルトリアはモードレッドの憧れの人であり、強く尊崇の念を抱いている。
アルトリアの方も顔を合わせればお小言とお説教を繰り返しているが、猫のように懐くモードレッドに甘いところを隠しきれていない。
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怪異との戦闘では赤い雷を操り、魔力によって己の身体能力をブーストして接近戦を繰り広げる。
赤雷を纏い敵に向かって一直線に突進する様は正に疾風迅雷。
雷は風と天空に由来する力。地に根差すアルトリアとは対照的に活動し揺り動かす力である。
アルトリアはモードレッドの素直な正義感と救いを求めた相手に見せる優しさを高く評価している。
その一方で、アヴァ女のよく言えば整然とした、悪く言うと堅苦しい校風がモードレッドの気質をゆがめ、美点や長所を潰してしまうのではないかと危惧もしている。
そのためより自由な環境へと移すべきではないかと悩んでいるのだが、アルトリアには遥か昔に別れた亡き姉の面影を色濃く残した少女を強く突き放すことがどうしても出来ない。
日本語の言葉遣いは乱暴な男言葉だが、英語では流麗なキングスイングリッシュを用いる。
育ちは良いのでその気になればいくらでも礼儀正しく振舞える。普段は振舞うつもりがないだけである。
風と天空の加護により処理しなくてもツルツル。