貴方にとって彼/彼女とは?
傀儡呪詛師、死体処理専門の二級術師解答者:茅瀬遥の場合
何だろうなぁ...こう改まって聞かれると、どう答えていいか分からなくなるものだね。
えっと...俺にとって眞尋とは何か、だったね。
うーん、...『幸い』、かな。そして愛する人。
まぁつまり、幸せそのものと言っても過言ではないかな。そう思っていなければ、今頃この未来に行き着いていないだろうからね。
笑顔を見ていたいって思うし、悲しい顔も見たい。感情を分かち合いたい。一緒にいたい、過ごしていたい。隣にいたい。見ていたいし触れたい...って、ここまで言わなきゃいけないのかい?
...え? もっと欲を言えって?
...あぁうん、そう。じゃあ話すけれど、直球に言ってしまえば誰も見ないで欲しいよ。誰とも話して欲しくはない。触れるのも俺だけでいいと思うし、触れさせるつもりもない。
でも、こんな欲、今は正直どうでもいい。
辛くないか心配だから、悪感情を曝け出さないからこそ曝け出して欲しい。恨み言すらも言わない彼女だから、もっとそれを打つけて欲しい。受け入れすぎって言うのかな、それとも...あの子が肩代わりしているんだろうな、きっと。
それに、もっと自分を認めてあげて欲しい。まひろじゃなくて、『眞尋』自身が。俺に好かれていることに臆病にならないで欲しい。甘えて欲しい。近づいて欲しい。
そう思っている...かな。
つまり...?
あぁ、うん。そうだね。
つまり、俺の最愛で、輪廻が終わるまで一緒にいる大切な人、かな。
勿論、誰にも渡さないし譲らないよ。
眞尋の良いところは、俺が知っていれば良いんだから、さ。
解答者:露鐘眞尋の場合
...急すぎて、何にも思い浮かばない。いや、本当に。ちょっと時間が欲しい...だめか。
そうだな、何だろう...不思議な奴だよな、茅瀬って。何と言うか、達観してるし大人びてる。世話焼きもなんだかんだ良いし道徳心もあるし常識的だ。普通に良い人だと思う。と言うか、優しすぎるんだと思う。
...だから、呪詛師に堕ちたのかなって思ってる。結局、はっきりとした理由は聞けてない。ただ、その...私を重んじて堕ちたってことは知ってる。じゃなかったら勝手に縛り重くなってないだろ?
...って、そうじゃない、よな。うん。
ちゃんと言うよ。大丈夫。
自覚した今ならはっきり言えるよ。うん、茅瀬のことが好きなんだ。そう、好き。
別に話してて嫉妬するわけでもないし、そこまで執着はしてないと思う。多分、離れたいって言われたら無条件に手放せると思うし...。
あ、いや、でも...嫌だな、それは。茅瀬が他の誰かを好きになるってなるとどんな人になるんだろう。そう考えたら、やっぱり嫌かもしれない。あー...優柔不断だな。はっきりさせろって、私。
...うん、やっぱり隣にいて欲しい。私なんかが言うのはあれだけどさ。本当はもっと良い人だっていると思う。でも、慣れたって言うか...離れたくないんだ。確かに色んなことがあって傷ついたりもしたけど、やっぱり一緒にいたいんだ。一緒に、生きていたいんだよ。
...え、簡潔にまとめろ?
えー...、えっと、つまりな、その。
私にとって、茅瀬は一生の傷だよ。でも、同時に一緒にいて欲しい人でもある。できれば、離れて欲しくないし、このまま生きていけたらなって思ってる。
...これでいいよな?