誕生日の後
モテパニ作者ゆい「はぁ〜」
今日8/31は彼女和実ゆいの誕生日。
つい先程までその誕生日会が開かれており、皆彼女を祝福していた。
今したため息も憂鬱ではなく充足感によるものだ。
そして…
拓海「お疲れさん、お茶淹れたけど飲むか?茶請けは無いけどな」
ゆい「ありがとー拓海」
今は二人の時間をのんびりと過ごしている。
ゆい「ふーおちつくー。流石に今日は食べ過ぎちゃった。もう飲み物しか入らないよー」
拓海「むしろあんだけ用意したのに全部食い切ったのが驚きだよ。いくらか夜とか明日になると思ってたのにな」
ゆい「うん!せっかく拓海やお母さんがあたしのために用意してくれたんだもん。残すなんてできないよ」
今日の誕生日会は主役のゆいのためたくさんの料理が用意されたが、ゆいを中心にその全てが平らげられた。
拓海「…ほら、これ」
ゆい「え?」
くつろいでいるゆいに拓海はなにかを差し出す。
拓海「プレゼントだよ。今日はずっとキッチンにいて渡す機会が無かったからな」
ゆい「あ!そうだった!もう料理がプレゼントのつもりだったよー」
それも間違いでは無い。
というのも今回出された料理は拓海も少なからず身銭を切って材料を購入して追加したメニューがいくつかある。
流石に材料費まではゆいには伝えていないが。
ゆい「なんだろー?あ!ひまわり!」
出てきたのはひまわりのブローチ。
中学生のゆいでも身につけやすいアクセサリーであり、同時に中学生の拓海にも手が届きやすいプレゼントだった。
拓海「ゆいには料理もいいけどせっかくだから形に残るもん渡したいしさ」
ゆい「ありがと!でもなんでひまわり?」
拓海「今日の誕生花なんだって。いくつかあるけどその中で一番ゆいに似合うと思ったんだ」
ゆい「そっか。うん!とっても嬉しい!」
拓海は少しだけ調べて直感的にこれがいいと思って渡した。
だから無自覚なのだが、このプレゼントは彼の気持ちを表す意味が込められている事にこの場の二人は知らない。
もしその意味を彼らが知ったらどうなるのか。
ひまわりの花言葉は『私はあなただけを見つめる』