触手パニック
スグ→アオ←カキ
触手あれこれ注意
ドククラゲごめん
いろんな捏造あり
R18本番なし キャラ崩壊倫理観崩壊など何でも許せる人向け
「コーストエリアって本当に南国のビーチみたいだよね」
あんなところで泳げたら気持ちいいんだろうな、と部室でアオイがタロと話してるのを聞き、スグリはピクリと耳をそばだてた。ちょうどアオイをデートに誘いたいがその場所をどこにするか迷っていたのだ。
「学園に許可申請を出せば泳げますよ」
「そうそう。ポーラエリアもスキーやらスノボやら楽しんでるやついるぜぃ」
いつもの席に座っていたカキツバタも聞いていたらしく話に入ってくる。それらを聞いて、話題を出したアオイは気まずそうに笑った。
「泳げたらいいなって想像で……実は私泳げなくて」
「そうなんですか?でもせっかくブルーベリー学園に来ているんですし、浅瀬でヤドン達と歩いたりするのも楽しいと思いますよ」
「あっ、あの、俺っ!」
スグリは話している二人に勇気を出して声をかけた。
「キタカミではよく水遊びしてたから……泳ぎ方、教えられる、と思う……!」
顔を赤らめてアオイに提案するスグリの姿が可愛らしく、タロはふふと微笑んだ。
「いいですね、この機会にスグリくんに教えてもらってはどうです?アオイさん」
「うん、そうだね。今まで冒険してても泳げたらいいなってことたくさんあったし、せっかくだから……」
思い人が乗り気になってくれたのを見てスグリはぱっと顔が明るくなる。しかし、その背後からスグリ達より一回り大きな影がスグリとアオイの肩に腕を回した。
「んじゃ、決まりだねぃ。いつにする?」
「え?カキツバタも泳ぎたいの?」
「ドラゴンポケモン達も水遊びが好きな奴多いからねぃ。オイラも泳げるし、混ぜてくれたら遊びの幅も広がるぜぃ?」
「か、カキツバタ……!俺がアオイを誘ったのに……」
「カキツバタ、そういうのよくないと思います」
スグリとアオイのデートを邪魔するカキツバタにスグリとタロは訝しい目を向けるが、当のアオイは単に遊ぶメンバーが増えたと思ってるのか「いいよ!一緒に泳ご!」と二つ返事で了承してしまう。肩を落とすスグリに、タロは憐れみの目を向けた。
「それならタロも一緒にどうかな?」
「……『私は』遠慮します」
タロは皮肉を込めてカキツバタを睨むが、カキツバタはどこ吹く風といつもの笑顔でいる。
「そっかあ。残念だけどまた今度遊ぼうね!」
「ええぜひ。あとご存じだとは思いますが野生ポケモンの中には気性の荒いものもいるのでお気を付けて」
「スグリとカキツバタも一緒ならその辺は大丈夫だよ」
「……」
『カキツバタは別の意味で心配ですけど』という言葉をのみ込んで、タロはアオイに遊びの許可申請手続きについて説明する。
その横で、カキツバタは肩を組んだスグリの耳元に「ツバっさんを置いてアオイと水着デートなんてさせねえよ?」と囁いた。スグリはハギギシリならぬ歯ぎしりしながら『でもアオイに泳ぎ方さ教えることで距離を縮められる』と自分に言い聞かせた。
ビーチ遊び当日。常にコーストエリアはその気候とはいえ日差しは心地よく、水遊びには最適だった。
待ち合わせ場所の浜辺では、はやる気持ちを抑えきれないでうろうろするスグリの姿があった。大人っぽく見えるように選んだサーフパンツにラッシュガードを羽織り、頭の中でアオイに泳ぎを教えるイメージトレーニングを何度も繰り返している。
「よう、待たせたねぃ」
「……カキツバタは待ってないべ」
授業や会議はいつも遅刻するのに、こういう時だけ約束の時間前にやって来るカキツバタにスグリはため息をついた。カキツバタも既に水着に着替えている。なんやかんや楽しみなのだろう。
「まあまあ、機嫌悪くすんなって。楽しもうぜぃ。どうするよ?アオイが『水着流されちゃった~』とか言ったら」
「んなっ!?」
ビキニが流され手だけで胸を隠したアオイの水着姿が頭に浮かんでしまい、スグリは赤面してその想像を振り払う。カキツバタはニヤニヤとその様をからかった。
「おっ、元チャンピオンさん。そんな前屈みになってちゃアオイに泳ぎなんて教えらんねえなぁ?」
「ま、前屈みになんかなってないべ!」
男達が騒いでる上空から、「遅れてごめーん!」と待ち望んだ声がした。
「お待たせ!二人とも早いね!」
「ぜ、全然待ってないベ!」
「キョーダイ、かわいい水着だねぃ。似合ってるぜぃ」
「えへへ、ありがとう」
「え、水着……それ、水着だべ?」
「うん、普通の服みたいでしょ?タンキニって言うんだよ」
アオイの水着はタンクトップにハーフパンツといういつものリーグ部服とそう変わらない形のものだった。さらにその上からラッシュガードを羽織っているため肌の露出はむしろいつもより少ない。少し物足りなさそうなスグリを、カキツバタがまたニヤニヤして肘で小突きながら小声でからかう。
「ビキニじゃなくてガッカリかぃ?ムッツリ元チャンピオン」
「だっ、誰が!」
「まずは準備運動だよね?」
二人のやり取りには気づかずマイペースに屈伸を始めるアオイに従い、二人も体をほぐし始める。その姿を睨んでいるポケモンがいることにはまだ三人は気付いていなかった。
「まずはバタ足からだべ」
「よろしくお願いします、スグリ先生!」
「にへへ……先生なんて」
スグリはラッシュガードを脱いだアオイの両手を取り、まだ浅い場所でバタ足の練習をさせる。距離の近さはもちろんのこと、バトルも友達関係もフットワークの軽さも何でも持っているアオイが珍しく自分を全面的に頼ってくれるのが嬉しかった。
しかし、足を動かそうとしてもアオイの下半身はみるみる沈んでしまう。
「先に体を浮かせる練習がいるんじゃないかねぃ?」
「ひゃっ!」
そこに飄々と横から現れたカキツバタが沈みがちになるアオイの太ももと腹を支える。スグリはアオイの肌に気安く触れるカキツバタに怒声を飛ばした。
「か、カキツバタ!どこ触ってるべ!」
「真っ当な指導だと思うがねぃ?ほれ、アオイ、力抜いて水に浮かんでみな」
「力を抜く……こう?」
言われてアオイは今度は仰向けになり、カキツバタに肩や背を支えられながら水面に浮かぶ練習をする。
それを見てスグリは言ってることは正しいが、アオイに触れるという下心も確実にあるだろうと感じてムスッとした。
「ちょっとうつぶせでも浮かぶイメージ付けてみな。キングドラ、手伝ってくれぃ」
「そ、それなら俺のニョロトノも手伝える……!」
「おいおいスグリ、せっかくの天気に雨降らす気かぃ?」
「うぐ……っ」
カキツバタがキングドラを出して浮き替わりにするようアオイに掴まらせる。スグリは自分に掴まってくれとまでは言えず、またしてもアオイの泳ぎ指導で遅れを取ったようで悔しかった。
「ありがとう、キングドラ。掴まらせてもらうね」
「グォ!」
戦闘の時とは違い、優しくたゆたうキングドラに掴まりながら、アオイは言われる通り浮かぶ感覚をつかもうとする。しかし、足を海底から離した瞬間、アオイの体に何かが絡みついてきた。
「っ!?」
「アオイ!?」
驚いたアオイがキングドラから手を離してしまうと、その身体はいっぺんに浜辺から遠ざかる。二人が状況を把握したときには、水上で何本もの触手にまきつかれたアオイの姿があった。そしてその触手の元を辿ると、赤く頭の器官を点滅させる大きなドククラゲの姿。
「アオイ!」
「このドククラゲ、警戒してるみたい……むぐっ、んー!」
アオイの口を塞ぐようにドククラゲの触手が伸びる。スグリとカキツバタはアオイを盾にされては下手にポケモンに技を撃たせるのも危険なため、判断に迷った。
「オイラのキングドラに警戒させちまったのかもしれねえ……」
「アオイ、どうにか助ける……!」
二人が手持ちのボールに手を伸ばそうとしたのを見たのか、ドククラゲは赤い発光を強めてちょうおんぱを放った。
「……っ!」
浅瀬の二人は耳を塞いでなんとかしのげたが、それができない状況にいたアオイは間近で強力な超音波に当てられた。その目はどこか虚ろで、おそらく混乱状態になったと思われた。
「ん……あ……そうだ、バタ足するんだ……」
「!?」
ドククラゲの触手にまきつかれた状態でアオイは暴れ始めた。しかしそれは事態を悪化させる。驚いたドククラゲがアオイに向けてようかいえきを発射したのだ。
「アオイ!」
ドククラゲの毒液を食らってただですむとは思えない。二人はとっさに水で洗い流さねばと思考した。
「行くべニョロトノ!」
「キングドラ、ハイドロポンプだ!」
ニョロトノの特性あめふらしにより雨が降り始める。新たに場に現れたニョロトノにドククラゲが気を取られた一瞬を突いて、雨で素早さの上がったキングドラが回り込み、ドククラゲの背後からハイドロポンプを浴びせた。そのはね返ったしぶきがアオイにもかかり、雨と相まって溶解液を洗い流す。
「んーっ……!」
「あ……!?」
タイプ相性今ひとつのハイドロポンプではドククラゲを倒すまではいかなかった。しかもすぐに洗い流された溶解液は思わぬ効果を示してしまっていた。
アオイの水着のみが溶け、タンクトップ部分の肩ひもから胸にかけてと、ハーフパンツの裾から大事なところまでが露わになってしまっていたのだ。
「か、カキツバタ見んな!」
「この状況で無理言うねぃ……」
「……!!」
興奮した様子のドククラゲが触手を滑らせ、アオイの体中を這う。
「んっ、あっ、あ……っ?」
その触手の尖端はアオイの小さな膨らみや突起に沿うように動き、混乱しているアオイに艶めかしい声を上げさせる。それはポケモン達には何でもないが、トレーナー二人の股間にはとんでもない一撃をたたき込んでいた。
「……っ!」
ドククラゲの方もそんなアオイに指示が止まった二人を見て盾としての効果を認めたのか、シュルシュルと新たな触手を繰り出してアオイの大腿部に巻き付かせ、アオイの声が上がる部分を重点的に探り始めた。
「ぁっ、んっ、やぁっ……」
「お、わ、ニョロトノ……」
「スグリ落ち着け。二人で連携して倒さねえと……」
アオイの白い肌に咲いたピンクの蕾が触手によっていやらしくこねられる。また、アオイの露わな秘部には特別太い触手がその割れ目を前後するようにねっとりと動いていた。
青少年にはあまりに刺激の強すぎる光景に二人の強者も思考を殺がれ、思うように指示ができない。
それでもスグリよりは性的刺激に耐性のあるカキツバタが冷静になるよう促す。のだが。
「あっ、はぁんっ……カキツバタぁ……そんなとこ、触っちゃ……っ」
「!?」
突然名前を出され、カキツバタも怯む。おそらく混乱したアオイは意識が混濁して水泳練習の途中と勘違いしているのだろう。何も着ていないより煽情的な格好であちこちを触手に撫で回されながら、アオイはどこか上ずった声を出す。
「あんっ、やっ、スグリぃ……だめぇ……それ以上はぁ……っ」
「あ、アオイ、今度は俺だと思って……」
「クソッ、集中しなきゃなんねえのに……」
自分の名を呼んで甘い声を上げる、恋慕する異性の姿に二人の動揺はなかなか治まらない。しかし相手は猛毒を持つポケモン。早く助け出さなければ危険であるとの意識も二人には当然ある。
「あっ、あっ、ぁんっ、そこぉ……だめだってばぁ……んっ」
「わ、わやじゃ……!」
「オイラ達は触れもしてねえってのに……」
ドククラゲの触手がアオイの膨らみかけの胸を強調するように絞り上げる。またもう一本はアオイのへそをくすぐり、またもう一本はアオイの腋をまるで舐めるかのような動きで這い回る。最もアオイが嬌声を上げる場所には、何本かの触手が中を探らんとぬめり、アオイの秘所からは海水とは違う粘性の液体が糸を引いていた。
いけないものを見てしまっている気持ちはありつつ、自分たちさえ触れたことのないアオイの秘密の場所を好き勝手に触られる怒りに、スグリとカキツバタは拳を握って意気を新たにした。
「クッ……カキツバタ、合図したら……」
「……了解」
「んあぁ……っ、やぁん……っ」
「……」
若干前屈みになりながら、学園トップクラスの二人は作戦を共有した。
「キングドラ!もういっちょかましてやれぃ!」
キングドラが素早く動き、ドククラゲに近づく。しかしドククラゲはアオイを盾のようにキングドラの方へ差し出した。
「サイコキネシス!」
「!!!」
ドククラゲがキングドラに気を取られて背中を見せた瞬間、ニョロトノが強烈なエスパー技を繰り出す。それはアオイには当たらず効果抜群のドククラゲに命中した。
ドククラゲが倒れると共にアオイの体に巻き付いた触手も離れる。キングドラとニョロトノによって浜辺まで運ばれてきたアオイに、スグリとカキツバタはすぐさま駆け寄った。
「アオイ!意識はあるか?」
「アオイ、毒さ食らってるかも……これ、モモンの実!」
「ん、あ……ぅ」
まだ意識が判然としないアオイを支えながら、二人は救急の連絡を入れた方がいいだろうかと話し合う。アオイは虚ろな表情のままスグリの手のモモンの実を見る。しかしポケモンに持たせるのとは勝手が違うのか、アオイから食べようとする気配はない。
「アオイ……」
早くしなければ毒が回ってしまうかもしれない。そうなれば最悪の事態に。
スグリはそこまで考えて、勝手に体が動いていた。自らモモンの実をかじり、アオイに口移しで食べさせたのだ。
「おいスグリ!」
「っは……アオイ、どうだべ……?」
「モモン……甘くておいしい……」
「とりあえず毒は大丈夫そうだべ……?」
「緊急事態だから仕方ねえか……溶解液かかった所もただれたりはしてない……な?」
カキツバタが念のため溶けた水着以外の部位も怪我がないか確認していると、アオイがのそりと動いた。そして、何を思ったのかスグリの下半身に抱きつく。
「あっ、アオイ!?」
「泳ぐ……練習、しなきゃ……」
スグリを練習の時のキングドラと間違えているのかアオイはしっかりとスグリの腰を掴んで離さない。まだ混乱しているのだ。
スグリは先ほどの光景とアオイとの口づけで完全に屹立した部位がアオイの眼前にあることに戸惑い、なんとかアオイを離そうとその両肩を押す。しかしそうすると今度はアオイの露わな胸がもろに見えてしまい、スグリは硬直した。
「アオイ、スグリにばっかりずるいぜぃ」
「ひゃんっ」
カキツバタが背後からアオイのももを指でつっとなぞった。その刺激でアオイがスグリを離した隙に、カキツバタはアオイを自分の方へしなだれかからせた。
「元気そうだねぃ。……さっきは想像のオイラに好き放題されてたみてえだけど」
「え……?」
「こいつも食っときな」
「あ、カキツバタ……!」
今度はカキツバタがラムの実をかじってアオイに口づける。
これ幸いとカキツバタがアオイの小さな口を味わっているうちに、アオイの目には光が戻ってきた。
「ん……んんっ!?んー!!」
「っぷはぁ……ごちそうさん」
「な、何でカキツバタが……って、え!?な、何この格好!?」
「アオイ、正気に戻ったベ?」
己の置かれた状況を把握したアオイがラッシュガードで溶けた水着と裸身を隠す。そして真っ赤になりながらスグリとカキツバタに目をやり、その視線は自然とすっかり目立ってしまっていた二人の股間に落ちる。
「え、じゃあ、私、やっぱり二人に触られて……っ」
ドククラゲの触手に触られたことを二人に触られたと勘違いしているらしいアオイが、涙目になりながら再び混乱しそうな勢いで目をぐるぐるさせる。
「そっ、それは誤解だべ……!」
「オイラ達はあんなこと……」
「せっ……」
ドククラゲの粘液まみれになったアオイが俯いて声を出す。スグリとカキツバタは自分達の警戒不足で引き起こした事態でもあり、罵声を覚悟して息を呑んだ。
「責任とって……二人の、彼女にしてくれる……?」
アオイが恥ずかしそうに身を縮こまらせて二人を見やる。スグリとカキツバタは先ほどとは違う意味で息を呑んだ。
「わやじゃ……アオイ、俺の彼女になってくれるべ?」
「オイラを忘れちゃ困るねぃ。アオイは二人の彼女がいいってよ」
「で、でもアオイをカキツバタには」
「……さっき、いっぱい触られて……変な気持ちになっちゃって……」
「んじゃ、納得いかないスグリは置いてオイラの部屋で続きしにいこうかぃ!」
「ま、待つベ!そんなの俺もアオイに……!」
カキツバタがアオイを横抱きにして歩き出すのにスグリが追いすがる。
アオイは後日二人の指導で無事泳ぎを習得できたという。