視える千切豹馬と玲王の守護神

視える千切豹馬と玲王の守護神


(チームレッドの時間軸)

(他の人がやってたダイスの結果を採用)

(守護神性格捏造)



 深夜だというのに煌々と電気がついている。

 いや、そうと錯覚させられるほどの光を1人の男が放ち、部屋を満たしている。

 もっと正確に言えば、放っているのは男に憑いている──なんて言い方をすれば幽霊なんぞと一緒にするなと怒られるかもしれないが、ともかくそんな感じで常に傍らに寄り添い男を慈しみ愛でている守護神だ。

 男の名前は御影玲王。今眩しさに目をぎゅっと閉じてなんとか眠ろうと努力している少女めいた顔立ちの美少年、千切豹馬にとっては今日即席のチームメイトとなった相手だ。

 部屋には同じくチームメイトの國神錬介もいる。が、彼の霊的な感知能力は磨けば気配察知が可能になるまで伸びるかもしれないが、現状はそれにすら届かない程度のものなので御威光に睡眠を邪魔されることはなくスヤスヤと眠りに落ちていた。

 健康優良児め。


(クソ……初対面から分かってたことだけど、こいつの守護神めちゃくちゃ眩しい! 寝れねぇ!)


 試合中はちょっとくらいコートが明るくったって別に気にしないが、こうして狭い部屋でこれからおやすみなさいと電気を消してしまえばその光量はわかりやすく害となる。

 何やら守護神のほうは凪に捨てられた玲王を拾った自分たちに感謝しているらしく、変に怪異の多いこのブルーロック内でちょっかいをかけられないようにという恩返しの気遣いもあってか、夜の時間帯になると朝昼よりも多めに輝かれるのが尚のことキツかった。

 善意でやっているのが理解できるから注意もしづらい。ワガママお嬢と名高い千切にもそういう繊細な感情の動きは一応あった。

 まあこれが國神相手なら1秒も我慢とかしていない自信があるが。


(明日から目の上にタオル置いて寝るか。今日は寝苦しいけど顔まで布団の中に潜り込もう……)


 ごそごそと掛け布団の中まで体を下げて、猫のように体を丸めるとクッションの代わりに枕を抱き込む。

 千切は預かり知らぬことだが、玲王の守護神はそんな彼の姿を眺めては「はぁ〜うちの子が最推しだけどうちの子のお友達も顔がいい〜うちの子と一緒に守ってあげるからねぇ〜」と呑気に和んで庇護欲を湧かせていた。

 そして有言実行のつもりで余計にピカピカするのだった。


(何だ!? 布団の中まで急に光が!!)


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