見るのは自己責任
「いや…嫌っ!!」
リコが身を捩っても手はピタリとくっついて離れない。肩に置かれた手は腹から腰、太ももをスルスルと移動していく。その手つきは今までにされたことのない触れられ方で、リコを恐怖に陥れるには十分だった。
「ニャオハ!」
「ブラッキー遊んでやりなさい」
ニャオハが助けようとするもブラッキーに阻まれる。ミブリムもリコも、恐怖のあまり足がすくんで動けない。雷が落ちる音がする。赤ちゃんがむずがる声を聞いてもスピネルの手は緩まなかった。
「そうだ、そうです…今の貴女は誰のモノでもない…今の貴女を手に入れれば全て私が奪える…」
もう片方の手は首筋を通り顎を掴み口元を覆う。這う手の感触が気持ち悪い。その間も手が止まることはなく、しかもゆっくりと際どい場所に移動していることに気づいたリコが首を振って必死に逃げようとする。
「んー!!離して!離してっ!!
助けて!!!誰かぁ!!
フリード!!キャップ!!」
「どうして他の男の名を呼ぶのです」
「ひっ…」
涙が滲み視界が潤む。口元にあった手が今度は鎖骨を舐めるように触る。顔も近づいてきて耳に吐息がかかる。赤ちゃんは何が起きているのかわからない様子で、それでも不安そうにリコをじっと見つめていた。
抵抗すればするほど力は強くなり、赤ちゃんにも危害を与えるかもしれないという恐怖がリコの足を止めてしまう。太ももを弄った手が短パンの中に侵入し、まさに付け根に触ろうとしたそのときだった。