薙いだ先に
あの者の一閃に迫る事が出来ない
過大評価は嫌いだが技術のみで言えばとうの昔にあの者を超えている。
しかし、名も無き天下無双と言うべきあの達人の一閃には及んでいないと直感している。
何故なのかは分からない
分からないこそ、武器を振るう
薙刀を槍を鉾を
斬り、突き、裂き
あの一閃の輝きの為に
我武者羅にひたすらに
そう、思いながら夏が来た
星漿体、天内理子の護衛
失敗に終わった上に一歩間に合わないという最悪な結末で幕を閉じた一件だったが。
その時に彼女から視えた
言葉にするのなら
___因果
事象の収束
沢山の糸が絡み解けまた縒り集まる
天内理子からソレが視えた。
しかし、その因果の外のモノが現れた
伏黒甚爾
天与の暴君
天与呪縛により理外の域まで強化された五感は呪力を持たないにも関わらず、呪霊を認識していたそれだけでは無い、多くのモノが視えていた知覚していた。
奴は天内理子の因果を破壊した。
よって断言する全てを薙ぐ為には
全てを視る必要がある。
全てを知る必要がある。
これが、あの一件で導き出した答え
あの一閃に至る為
あの一閃を超える為の必要な道行き