蕩ける甘い吐息と一緒に

蕩ける甘い吐息と一緒に

黒庭勇者さん

 あるダンジョンを潜っていた時、トラップが私たちを襲いました。


 ガチャン!


「罠!?」

「駄目です、扉も開きません」


 真っ白な部屋に私と勇者様だけが取り残されます。どうするべきか悩みながら部屋を散策すると、ひとつのベッドと、その上の置き手紙のようなメモを発見しました。


「これは……」


 内容を確認してみると……


『サキュバスの部屋』

『この部屋に一日以上滞在した存在をサキュバスに転生させることができる』

『サキュバスがメンバーにいる場合出入りは容易。サキュバスがいない場合は……』

『性器、つまり秘所や胸に触れずイくことでのみ脱出することが可能である』


 そんな、内容が書かれていました。

 あまりにも現実離れした内容にくらくらしてしまいます。


「水遣い、どうしたの? メモ?」

「あっ、それは」


 勇者様もメモを確認します。

 そして、顔を真っ赤にしてしまいました。


「つまり、このままだと私たち、サキュバスになっちゃうってこと……!?」

「でも、その、イくって……触れるの駄目なんですよね、敏感な場所……」

「うん、そうだね……」


 もやもやした沈黙が続きます。どこかの世界では『性行為しないと出られない部屋』みたいなものがあると聞いたことはありますが、まさか、自分達がそれに近いものに入ってしまうなんて思ってもいませんでした。

 当然、お互いに慰める行為を見せたりしたことはありません。秘め事は秘め事として考えているくらいの関係です。だから、どうするべきか悩んでしまいます。


「こういう悪趣味な部屋にはっ、サンダーディスチャージ!」


 勇者様は召喚魔法で強引に突破しようとします。しかし、それは逆効果だったみたいです……

 強い衝撃を受けた部屋に、警報が鳴り響きました。そして、桃色のガスが私たちを包み込みます……


「なっ、これも罠……!?」

「けほっ、けほっ、ゆ、勇者様、大丈夫ですか……!?」


 屈みながら勇者様の無事を確認しようとします。そのときでした。


 ……キュン


「はぅ……♥️」


 胸が疼く。

 どきどきする。

 勇者様が、綺麗で……好きで……

 すごく、えっち、したい…!


「み、水遣い、気をつけて、これ、びやく、みたい……♥️」


 内股になりながら勇者様がそう言葉にします。その仕草もえっちで、秘所に手を伸ばしたくなってしまいます……


「だ、だめっ、みずつかいっ」


 その手を勇者様が止めました。

 おあずけされてる気分です。


「と、とめないでください♥️」

「さ、サキュバスになっちゃうから…っ」

「サキュバス…」


 それでもいいかも。

 えっちで淫らに勇者様に迫れるなら…

 だ、だめ、です。頭がえっちになっててなにも考えられません。


「ゆ、ゆうしゃさまぁ……♥️」


 泣いちゃいそうです。

 イきたいのに抑えられてるのが辛いです。

 もう、がまんできないのに。


「わたしも、えっちな気分なのは同じだよ……♥️」

「じゃあ、なっちゃいましょうよぉ」

「水遣いはサキュバスには、させないよ。そのかわり、に……♥️」


 ぐっと身体を抱き寄せて、勇者様が私の顔に近づけました。そして、そして……


「キスで、イかせてあげる」


 私に、甘い口付けをしました。


「ん、んんぅ……♥️♥️」


 それだけで真っ白になりそうです。

 柔らかい女の子の唇。

 大胆に包まれている感覚。

 そして、勇者様の吐息。


「れろ、れろ……♥️♥️」

「あむ、あむあむ……♥️♥️」


 気がついた頃には舌もいっぱい絡めていました。

 勇者様の唾液が私の中の入って、私の唾液は勇者様の中に入っていきます。


 ごっくん。


 勇者様の唾液を飲み込むと、全身に甘い痺れのようなものを感じます。ピリピリして、もう、立ってられません。


「きす、すきですぅ」


 もっとごくごくしたいです。

 とろけるようなキスでいっぱい、唾液交換して、勇者を奥まで感じて……


「ふふっ、わたしも、みずつかいのキスすき……♥️」

「ゆうしゃさまぁ……♥️」


 そして、もっともっと深いキスをしていきます。


「んっ、はむ、はむ♥️♥️んっ、ん♥️♥️♥️」

「ゆぅ、しゃさ、はむっ、ん、んぅ……♥️♥️しゅき、しゅきでしゅ♥️♥️♥️」


 唾液を交換する度に頭の中が、身体が、勇者様とひとつになるのを感じます。

 ひりひりして、ぎゅってして、ぴりぴりで、うっとり。

 もう、ゆうしゃさまとのキスのことしか考えられません。


「舌、絡めよう……♥️」

「はいっ……♥️」


 勇者様の舌が、私の舌を突っつきます。


「ん、んっ……♥️」


 負けないように、私も勇者様の舌をつんつん突っつきます。


「んぅ、んぐ…♥️」


 その度に唾液がいっぱいになって、身体が勇者様を求めます。

 勇者様もどんどん舌がはげしくなって……

 わたしも、いっぱい感じて……

 びくびく、と全身が反応しちゃいます。

 もう、いしきがとんじゃいそうです。


 ごっくん。


 勇者様から、直接舌を通じて唾液が送られた時……


「ん、んぅ……♥️♥️♥️♥️♥️んっ、んっ♥️♥️♥️♥️」

「っ♥️♥️♥️んっ♥️♥️んっ♥️♥️♥️♥️」


 わたしたちは、とろとろになってしまいました……

 ぜんしんから、ちからがぬけて、ぺたんとすわってしまいます。

 ゆうしゃさまも、おなじみたいで、わたしにからだをあずけています……


 ガチャリ。


 そのとき、へやのかぎはひらきましたが、ちからがはいらないわたしたちはそのままたたずんでいます……


「きすで、イけたね」

「じょうず、でした……♥️」

「みずつかいを、よろこばせたかったから」

「ふぇ……♥️」


 うっとりとしたじかん。

 まだ、あたまがすっきりするまでとろとろのままですが、ゆうしゃさまとだきしめあっているじかんはひとつになれたようなかんじがして、しあわせでした。


 ぶじにかえったら、つづきのキスをしたい。うっとりするいしきのなか、そんなことをかんがえてました…

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