華を去り、実に就く。
世一は激怒した。必ずかの極悪非道の人の心のわからない新世代世界11傑CBを分からせねばならぬと決意した。世一には恋愛の駆け引きは分からぬ。(略)
「SEXしよーぜ!」とまっさらのパレットのように無垢な笑顔を浮かべたロレンツォに言われて頭が痛くなった。なんだコイツ。なんなんだコイツ。俺一応精一杯の告白をしたんだけど。したつもりなんですけど。割と会心の出来だったんですけど。
言葉が出てこなくて黙っているとまた「SEXしよーぜ!!」と今度は若干切羽詰まった声で言われて慌てて「なんで?!」と返事をした。いや本当に何故?
「よいちが俺のこと好きなのはOK。身を持ってそこは分かった」
よかった、そこは通じてんのか……。
いやでも面と言われるとなんだか無性に恥ずかしいな……照れる……。
そうして生返事をすると否定と捉えられたのか不服そうな顔をして「愛を教えてくれるって言った」と言われて。
うん。うん………。
「言ったな…」
言った。うん言った。
カイザーに傷付けられて、ネスに傷付けられて。
そしてその行為になんの疑問も持たずにヘラヘラと笑ってる姿につらくなったから。
俺は自己満でコイツに言葉の刃をぶつけた。
「人を傷つけて満たされるのは自尊心と征服心だけで愛ではないよ」
お前の思ってる愛は愛じゃないって、言ってしまった。
愛っていうのはもっとあったかいものの筈で。無償で見返りを求めないないもので。お前の受け止めていた痛くて苦しいものでは決してなくて。
昔、性的なことを幼い時に無理矢理された子供は将来的に自身の体をあっさりと不特定多数に明け渡して無価値なものに下げる事で「あの行為は軽いことだったんだ」「あの時悲しく無かったんだ」って思おうとする傾向にあるっていう記事を見たことを思い出す。
俺にはロレンツォの理解者にはなれないし教育者にもなれないけど。ロレンツォの唯一になりたくて。あの時の花が咲くような笑顔に心を射抜かれたから。幸せになってほしくて、だから愛を教えると言った。受け止めるって言った。待ってるって言った。待っててって言った。
告白のつもりだった。
きっと間に受けて無かっただろうけど、きっとロレンツォのこと諦めた方が身のためだろうけど。
あんなにも拙い告白に「ふへ、俺。ヨイチの1番がよかったな」って好きな人に笑って抱きしめられて、好きな人の大きい癖に細く薄い肩が心細げに震えてて。こんなに好きって伝えてるのに、俺の1番がいいって可愛らしいことを言ってくる姿が。全てが愛しくて。好きだと思った。
「だからSEX……」
でもそれは違うだろ?お前の中の愛は性欲と直結してんのか?俺17歳OK?
「しねえって言ってんだろ?!それにお前、昨日の夜に……」
カイザーたちとSEXした癖に。今この瞬間にも情事の跡がそこらかしこに散らばってるのに。よくそんな言葉を吐けたな。もっと体大事にしなよ。連日はキツいでしょ。
俺は絶対に屈しないぞ。新世代世界11傑CBに。
「……だぁー、俺とするの嫌?」
「そこまで言うなら咥えろよ淫売」
負けました。完全敗北。完膚なきまでに負けました。
だってさ、淋しげな諦めを堪えた目で「嫌?」って聞いてくんのはずりぃだろ。俺犬派だからそういうの困る。クる。
嫌なワケないだろ!!!!嫌なワケが!!!!ふざけんなよお前!
承諾した瞬間普通の告白ではついぞ見せてくれなかった表情を、パァっと明るくなっていつものニィっと歯を見せるような顔を見せてきて。
雑に「やったぁー。よいち好き〜♡」って♡飛ばしまくりな声で媚びてスリスリと抱きしめてきて。正直悪い気はしなかった。しなかったけど……。
(お前が好きなの俺のちんこじゃん…)と思うとマジでそれだけで萎えてくる。
……これ以上はやめておこう。不毛すぎる。
***
そうして部屋にあるパイプ椅子に俺を座らせて。俺の目の前にぺたん…と座ったロレンツォに。
正直心の整理がついていなかったので声をかけた。
「待ってロレンツォ!!その…あの、さ……よっちゃんって呼んでくんね?」
これは普通の本心。
やっぱ親しい人にはいい名で呼んでもらいたい。
カイザーの口癖で構成された世一っちはいくらなんでも嫌すぎる。カイザー思い出して萎える。
「…要る?それ」
「おねがい」
「もっちろんいいぜぇ♡」
あー好き。そういうトコ好き。かわいい。
俺が心の準備を終えて意思が固まったのを確認したロレンツォが俺のズボンとパンツを、一気に下ろして……
「ふぁ…ヤバ♡」と素っ頓狂な声をあげた。
そう、俺の股ぐらで…だ。
俺が椅子に座ってるから当然上目遣いで…だ。
本当にチンコにキた。ツンツンっと骨ばった手でつっつかれて硬くなった。ロレンツォごめん。でもお前がエロいのが悪い。
「でっか♡流石ぁ、【イタリア戦後の潔の年俸】万ディック♡」
「なんかやだぁ!!言い方やだぁ!!!!!」
「ペニス」
「もっと可愛い言い方ないの?!」
「チンコ」
「………もう一息!」
「ふぅー、おちんちん♡」
「ヨシ最高だロレンツォ」
俺の性癖にぶち刺さる百点満点の回答を出してくれたので飴代わりにロレンツォの髪を。光に当たると緑が透ける不思議な色合いの髪を撫でる。ふわふわでかぁわいいな♡
「だぁー♡俺撫でられるの好き♡」
そう言って犬のようなポーズをとって「わん♡わん♡」と言ってくるロレンツォがかわいすぎて頭おかしくなるかと思った。
「よぉしよしよし」
そんな思いが悟られないようにわしゃわしゃと撫でる。かき混ぜる。かわいい。
***
「さんにーいちで行くからな?」
そう言って耳に髪をかけたロレンツォが俺のチンコにふぅ♡と息を吹きかけてきた。ヤバい。俺童貞なんだよな…。
「さぁん♡」
「にぃー?♡ガブッ♡」
やりやがったコイツ!!!コイツ!1で咥えるって言ったのに!!!2で咥えやがった!!!!
心の準備タイムどこ行った?!あ、でも、きもちい。
肉が包み込んでくるぬるぬるとした熱い場所が、目の前のロレンツォの尊い口内だと思うとどうしようもなく興奮してきて。
目の前のロレンツォはいたずら大成功!みたいな子供っぽい表情しながら俺のチンコを口いっぱいに頬張ってぬこぬことゆるく舌を動かしてて頭がおかしくなりそうになる。
チンコ爆発しそう。頭もパンクしそう。
カイザー内心馬鹿にしててごめんな…まあ譲らねぇけど。
ロレンツォの長くて厚い舌が、ロレンツォの唾液とか、俺自身のカウパーで熱くぬかるんだ口内で男の良いところをぐりぐりと攻めてくる。
入りきらない根元のところも手で上下にこすって刺激を与えてきて。
ロレンツォは大きな口いっぱいに頬張ってて。髪が垂れてきたら片手でまた耳にかけて。伏目がちになった潤んだ瞳からは涙がポロポロ落ちてきていて。
そんなロレンツォの痴態から目を逸らしたら逸らしたでぐちゅ♡♡くちっ♡じゅるるッ♡と淫猥に満ちた音に耳まで犯された気持ちになって、現在進行形で生き地獄を体験しているかのような心地になってくる。
そんな折に、ロレンツォが膝同士を擦り付けてるのを見て。あっけなく射精した。
だってさ……俺のチンコ咥えて感じてるんだぞ?エロすぎじゃん……エロの権化じゃん……ブルーロックTVはサブスクだぞ?お前出る時全身モザイクじゃない?
てか、まだ♡出てんのに♡♡チュッチュッとアイスを吸うかのように最後の一滴まで搾り取ってから♡ちゅぽっと離してきて……ロレンツォの口からは白い俺の精液がぼたぼあねとぉっと垂れて……♡
俺の思春期チンコはまたあっさりと息を吹き返しバキバキになった。
「ね、よっちゃ♡ン゛ンっ♡ゲホッ……オエッ♡」
「あーもうとりあえずティッシュかなんかに出ッ」
ぢゅッ♡じゅるっ♡♡
「んッ?!♡んん〜!!!!!♡」
「ふーっ♡んぅ、むっ♡よ、ち♡」
キス、された。全力でキス。俺のせーえき口移し、で????
ろれ、んつぉが?キス?♡
え?♡♡♡
「だぁ♡よいちの、あつぅいスペルマ♡ごちそーさま♡ミヒャのより濃くて♡ねばあってしてて♡♡ん、ふぅ…♡ふひッ♡」
「まっず…」
「ねっ?こんなでっけぇの、挿れられたら♡ココ、結腸まではいって、やらしい穴ズボズボ攻められたら、おれ♡よっちゃ、との赤ちゃん、出来ちゃうかも?♡」
エッロ♡エッッッッッッ♡
う、挿れない…けど………エッロ………♡
「ろ、ロレンツォ、チンコいてぇからもういっかい♡」
さっきまではロレンツォがねだる側だったのに俺がねだる側になってる。でもそーいうのどうでもいい。俺、気持ちよくなりたい。ロレンツォから伝授されるの全部もらいたい。
「俺のこと好きにしていいぜぇ?ぁ、首は、絞めないで……?それ以外なら!それ以外ならなんでもするから!!!」
「俺の犬になる?」
「だぁ…」
「俺の1番になる?」
「へ、だ、ぁ…?」
「お前は俺の唯一ね?」
「っ♡」
ほんとごめんロレンツォ。俺、カイザーとかネスと同類だわ。でも幸せになってほしいのは本当。
だからさ、俺が幸せにするよ。お前のこと。
だからさ、とりあえず。
「ロレンツォ、奥まで咥えて?」
SEX以外のことを全部俺で塗り替えるからね。