色仕掛けセイア
引用:https://bbs.animanch.com/board/3580050/?res=96
「忙しい中わざわざ来てもらってすまないね、先生」
"いや、私もちょうど暇してたとこだから"
珍しくセイアから大事な話があると連絡を受け、私はティーパーティーの使用する建物の一室で、セイアと対面していた。
「見え透いた嘘なんてつかなくてもいい。先生が寝る時間もろくに確保できていないのは、巷じゃ有名な噂になっているよ。多くを先生に頼ってしまう、私たち生徒に原因があるのも重々承知しているのだけど……」
"まいったね、そこまでばれてたのか……。でもだからといって、生徒が先生を頼っちゃいけないことにもならない。気にせずこうして連絡してほしいな"
「先生は優しいね、ゆえにこそ先生でもあるのかな」
申し訳なさそうにシュンとしていたが、そこで言葉を切って一呼吸置き、改めてセイアは話を切り出す。
「さて、本題に入ろうか。ここで先生に大事な話がある。予知夢を失った私でも予想することができた問題だが」
"それが関係ないなら、ゲマトリアや色彩関連ではないか。その問題って?"
「少し話しにくいことでね、どこから切り出したものか……」
再びセイアは話に詰まってしまうが、なんとか言葉を紡いでいく。
「そう、最近ナギサとミカが事ある毎に、先生のことを話していてね」
"私の話を?"
「そう、先生の話だ。端的に言えば二人とも先生が大好きなようで、もちろん親愛ではなく恋愛的な気持ちさ」
"ナギサとミカが……"
薄々感づいてはいたが、こうして直面してしまうとどうしたものかとなる。
「知っての通り、ナギサはティーパーティーからミカが抜けたこともあって、以前にもまして責任やら何やらが降りかかっているし、ミカもミカであの状態だ」
「どちらも無造作に恋人になれないと突っぱねるのは、先に何が起こるかわかったものではない。先生もそれはわかっているだろう?」
"まあ、ね……"
セイアの言う通り、私は先生で生徒と関係を持つことは許されないだろう。
けど、ナギサとミカは事情が事情なのもあって、踏み込まれたらどうしたものかと対応に困る。
「今は二人とも先生への愛を語るだけだが、いずれ先生を墜としに迫ることがあるだろう」
「しかし先生も先生だ。最終的には断ることになるだろうけど、本気になれば二人とも相応の手段に出ないとも言い切れない」
"相応の手段?"
「そう、色仕掛けさ」
そこまで言ったセイアは突然来ていた服を脱ぎ捨て、下着姿になってにじり寄ってきた。
"セイア!?"
「落ち着きたまえ先生。そう、これは特訓だ」
セイアの目に妖しい光が見え隠れしている。
「ナギサやミカが先生を誘惑して既成事実を作らんとする、そんな事態に備えた特訓だ」
「私は二人よりも胸がないが、そんな私に負けていては話にならないからね」
"恥ずかしいならそこまでしなくていいから!"
顔は羞恥で真っ赤に染まっているが、なおもセイアは歩みを止めない。
私は後退することしかできず、ついにベッドまで追い込まれて倒れ込んでしまう。
セイアは無防備な私に覆いかぶさり、押し倒される形で見つめ合う。
「先生は生徒に手を出すわけにもいかないだろう? 頑張りたまえ先生……♡」
「しかし先生に耐えられるかな?」
「このセクシーフォックスの誘惑を」
それからセイアは、唇が触れるか触れないかの距離まで迫ったり、私の耳を舐め、乳首をしゃぶり、胸を押し付けるよう抱きしめられ……。
とにかく私はだんだんと時間の間隔も曖昧になってくる中、誘惑に耐えるしかなかった。
しかし、私も先生である前に男なわけで……。
「先生、どうやら私の勝ちのようだね♡こんなにアレをカチカチにしてしまって……♡」
"セイア、それ以上はいけない……"
「ほら、ズボンの中じゃ苦しいだろう。出してあげないといけないな♡」
期待に満ちた目をしたセイアがズボンを下ろすと、その反動で跳ね返ってセイアの頬に当たってしまう。
「どうやら先生の体は、それ以上はいけないではなく、私の中に入りたいと言っているみたいだね♡」
体を起こしたセイアは、下着の股の部分をずらしてとろとろと蜜の垂れる蕾を露わにして、私の先端に擦り付けてくる。
「これも予知夢によるものではないが、先生の疑問に答えてあげよう。私の準備が万端なのは、予知夢と引き換えに得た勘により、こうなることを察知していたからさ。事前に先生のことを想って、念入りに準備をしていたんだ♡」
そこまで言い切ったセイアは腰を下ろし、私のソレはずぷずぷとセイアの中へと埋まっていってしまう。
「先生っ♡先生が中に♡」
"セイア、君は……"
「先生を好いているのは、ナギサとミカだけだと思ったか? 残念、私も好きに決まっているじゃないか♡ エデン条約の一件、あれで先生はバッドエンドしか見えていなかった、全てを諦めていた私の行く末を照らしてくれた。ナギサのこともミカのことも助けてくれた。命の危機に瀕するまで体を張ってくれて、好きにならないわけないだろう♡」
セイアはうっとりした目で私を見つめ、ゆっくり腰を振り始める。
ぐちゃぐちゃと淫らな水音が静かな部屋に響き渡る。
"セイア、ま、まだ間に合うから抜いて!"
「先生も往生際が悪いな♡ここまで来ておいて、止まれるわけないじゃないか♡」
「それに先生も気持ちいいだろう♡悪いことは何もない♡」
"そりゃあ気持ちいいけどさ……"
生徒の中をどうかとか先生としてはあるまじき姿だろう。
しかしセイアが小柄なせいか、きゅうきゅうと愛おしそうに密着してきて、それでいてきつすぎないのがたまらなく気持ちいい。
「先生も素直になったらどうだい♡この魅力的な女子生徒だらけのキヴォトスでっ♡あわよくば誰かとコトに及んでみたかったのだと♡」
"そんなことっ"
「大丈夫だ、人払いはしてある♡」
「私か先生のどちらかが言わない限り、この関係が明るみに出ることはない♡二人だけの秘密になる♡」
セイアが少し動きを早めつつ、時折今までの少し浅いとこからさらに深くまで入ってしまう。
そこは手前のソフトな締め付けとは違った、ぎゅうぎゅうとおねだりしてくるような強烈な締め付けで、射精感が否応なく高まってきてしまう。
"待って! 奥が締まって!"
「そうか♡先生は奥が好きみたいだね♡」
セイアの動きがゆっくりに戻り、代わりに奥までくわえこまれることになるが、私は負けるわけにはいかなかった。
"セイア……そろそろ限界が……"
「先生も強情だね♡そんなことを言う口には、蓋をしてあげる必要がありそうだ♡」
"んっ!?"
セイアに唇を奪われ、そのまま舌を絡ませてきた。
こちらから求めなくとも、セイアはいやらしく私の唾液をねだるように舌で嬲り、口内を蹂躙していく。
"んっ、んーーっ!!"
私が限界なのを察したのか、ゆっくりと舐るように動いていたペースを少し上げて、ラストスパートに入ることで、さらに刺激が強くなり昇りつめてしまう。
「ぷはっ♡先生、そろそろ出してしまうんだね♡遠慮せず私の中に出してくれ♡」
"いや、中はまずいって! 抜かないと"
「いやだ♡先生は私の中に出す予定だ♡察知した勘でもそうだったからな♡」
当然話している間もセイアの動きは止まらず、我慢も限界になり。
"も、もう無理っ!!"
「私もそろそろ限界だ♡先生、一緒に♡」
セイアが腰を深くまで打ち据えたその瞬間、セイアと同時に震え、私は盛大に射精してしまっていた。
二人して同時に果ててしまってからしばらく、セイアがつながったまま私に抱き着いて離れなかったので、しばらくそのままでいると、なにやら語り掛けてくる。
「先生、最初にも言ったが、私の誘惑はナギサとミカの半分にも満たないはず。しかしこうして負けてしまったのなら、まだ特訓は続けるべきだろう」
"えっと、セイアさん?"
「それとも先生はナギサとミカに同じようなことをされて、断って逃げれる自信があるのかな?」
"いや、それは難しいかな……"
「いざという時に困らないために、特訓は必要だろう。今回は私から呼んだので、次は先生の都合のいいタイミングで連絡をしてほしい。いつでも待っているからね」
"こりゃあ一本取られたな"
返答に窮する中で、さも当たり前のように次回の約束を取り付けられてしまった。
そんなしたたかなセイアの頭を、今はただ撫でつけるしかなかった。