色々なセカイ

色々なセカイ

セツリ


人も悪魔も行き詰まったセカイ 基盤:終末世界


■ 来歴

科学技術の発展した未来。人類は悪魔と接触し、可能性のエネルギー「魔力」とそれを扱う術「魔術」を獲得する。結果として人類文明はさらなる発展を遂げた。

栄華は長くは続かなかった。自己の保有する魔力の代わりに世界が保有する魔力を消費する技術の開発、後先を考えない魔力の過剰消費の頻発。暴走し際限なく加速する技術と欲望は、世界から新たな可能性を奪い去り、人類文明は自壊した。

摂理とグシオンはこの世界ごとダンジョン世界に衝合した。


■ 魔力

イニシアチブ。主体性。状況を動かす力。想いの力。可能性の力。悪魔に捧ぐ対価。

人間をはじめとした意思ある生物が、当然の様に持っている力。

悪魔と契約することで、魔力を消費して様々な超常現象を起こすことが可能。

可能性の力を消費すると言う事の意味は、単なる便利なリソースの消費には留まらない。

自然回復量を超えた魔力の消費は、個体の行動の単調化を引き起こす。そして、行動の単調化した個体の可能性は、そうでない個体よりも少ない。日常生活を少し便利にする程度の使用では影響はないが……。

自然回復量を超えた魔力消費は行動の単調化を招き、行動の単調化は自然回復量の低下を招く。負の連鎖である。

魔力が0になると自然回復量も0になり、自発的な行動が不可能になる。

■ 悪魔

神に近しい存在が、何らかの脅威との闘争によって魔力を完全に失った姿。

書物やモノリス、武器など様々な形態を持つ。魔力が無い存在の例に漏れず、自発的な行動は不可能。

人間などの意思ある存在に魔法陣を通じて可能性の力を奉じられることで、一時的に自発的な行動が可能になり、対価として何らかの利益を齎すシステム的存在。

利益は生物であったり、権利であったり、知識であったりと、悪魔によって異なる。

■ 日進総合研究機関本部

略称は「日本」。本部以外は早い段階で壊滅している。

摂理とその師グシオンが所属していた研究機関で、文明の崩壊後もギリギリまでその機能を保っていた最後の砦。世界単位での魔力枯渇に対しての解答となり得るものを探して多くの研究者が集ったが、研究資源が限られていたこともあり、有益な結果は出なかった。人体錬成装置や高速学習装置が存在する。

■ 浸界摂理

毎度お馴染み摂理の切り札。状態や性質の集合体として事物を再定義し、パッチワークする異形の術理。

新しい可能性の生まれない世界において新たな何かを作り出す方法論として摂理とグシオンが共同で研究していたが、行使に必要なエネルギーを確保できないことが理由で実現することはなかった。

"引き寄せる力"が存在するダンジョン世界だからこそ実現可能な技能。


衝動感染異能ウィルスのセカイ 基盤:現代日本


■ 来歴

我々の良く知るものとほとんど同様に見える現代。その水面下では、瞬く間に全世界に拡散した衝動感染異能ウィルス「リベリオン」と、リベリオン発症者「エクステラ」が多くの混乱を生んでいた。

エクステラは2つに分かたれた。衝動の儘に異能力を振るう人の領域への反乱者と、人の領域を外れながらも人の領域を守ろうとする、反乱者への反乱者に。

混沌と解放。秩序と秘匿。日常の裏側の暗闇で、人外は人を巡り殺し合う。

骨折はこの世界からダンジョン世界へ衝合した。


■ リベリオンウィルス

発症者に異能と衝動を齎す理外のウィルス。便宜上ウィルスと呼称しているが、その正体は未だ不明。

実は感染=発症ではない。この世界では既に総人口の80%がリベリオンに感染しているが、発症している者は感染者の20%程度、即ち総人口の16%程度である。

リベリオンに発症者した者「エクステラ」は、人の領域を超えた超常的な異能力を得る。そして、人の道を外れかねない強烈な衝動に苛まれる。

異能力を使えば使う程にリベリオンとの適合度は上昇する。そして適合度が臨界点を超えると、リベリオンの齎す衝動のままに行動する化生「フォール」となってしまうと言う。

発症するかどうかは運次第だが、感染は人為的に行うことが可能。無機物にも感染する。

■ エクステラ/フォール

「エクステラ」はリベリオンウィルス発症者全般を指し、「フォール」はエクステラが理性の制御を離れて衝動に吞まれること、吞まれたエクステラそのものを指す。

発症直後のエクステラはフォールでなくとも衝動を制御出来ないことは多く、その状態から理性を取り戻せるかどうかは運次第。衝動を満たす為に、理性があるかのような挙動をするフォールも稀に存在する。

両者の区別は曖昧で、絶対的な基準はない。

フォールとなった者を復元する手段は現状存在しない。対処手段は抹消または凍結保存。しかし、リベリオンとの適合率が高い分、フォールの扱う異能力は通常のエクステラとは一線を画す強度である。抹消せず鎮圧し凍結保存を行える事例は少ない。

■ 妖刀「骨喰」

骨折が死した師より受け継いだ、リベリオンに感染した刀。

骨を刀に置換する機能を持ち、宿主の脊椎に成り替わる形で寄生する。

殺戮の衝動と肉体変化・操作系の異能を齎すリベリオンを媒介し、自我らしきものが確認されている。

■ ウギヌスの眼

骨折が所属していた、「リベリオンと人類の共存」を目的とする秘密組織。

国連や各種企業との連携の元、エクステラの保護・育成、リベリオンの研究、リベリオン関連の過激派組織の抑制、フォールへの対応を行っている。

リベリオンの情報公開には反対しており、少なくともフォールの治療・予防策を確立するまでは秘匿し続けるべきと言う立場を取っている。


星に祝福された魔女達のセカイ 基盤:近代欧州


■ 来歴

遠き宇宙の果てで生まれて、魔女見習いは墜ちて来る。

魔女見習いは世界へ飛び出す。一人前の魔女になる為に。

魔女狩り全盛の時代において、それでも、だからこそ。苦難が魔女を完成させる。

〈鎖蛇の魔女〉シャロはこの世界からダンジョン世界へ衝合した。


■ 魔女/魔女見習い

宇宙人。太陽系の外の魔法星から流星として地球へ投下される。意図は不明。

魔女見習いは魔女の幼体の様なもので、投下時は未知の物質の殻を纏っている。

人間に近い身体構造や外見をしているが、全体的にスペックは人間より上。

優れた動体視力、筋肉量に反した膂力や速度。見習いの間は成長が早く、老化が遅い、などなど。

成体である魔女は成長せず、魔女になった瞬間から完全なる不老になる。

生まれる際に、魔法星から魔法を1つ与えられる。この魔法にリソースや消費の概念はなく、使いたい時に使いたいだけ使える。イメージとしては魔法よりも異能や変異固有スキルに近い。また、1つの魔法星から生まれる魔女は一人だけ。

■ 完成の儀

魔女見習いの魔法と肉体は、異なる環境や窮地にて飛躍的に成長する性質を持つ。

そして、一度魔女として完成してしまうと、それ以降は魔法も肉体も成長しない。

そのため魔女の里には、適正な実力を認めた魔女見習いを世界旅行に送り出し、帰還の際に魔女として完成すると言う通過儀礼を設けている。この旅を完成の儀と呼ぶ。

ちなみに、魔女見習いには窮地にて飛躍的に成長する性質のことは知らされない。

単に広い世界を見て見識を深めることが目的だと説明される。

■ 魔女の里

魔女は決まって同じ地点に落下してくる。後述の事情で一箇所の町に定住することが難しい魔女や魔女見習いは、同族たちが自然と集うこの場所を中心に拠点となる里を作り上げた。

魔女の里には完成前の魔女見習いと、完成後の魔女が多数暮らしており、外界との繋がりは非常に薄い。特殊な力を持つ不老の存在が多くいる以上、生活インフラを安定して自給することは容易だからだ。

完成後の魔女の外見年齢はだいたい20~80歳程度で、極端に若いか極端に老いた者は基本的に隔絶した実力者である。それは非常に短い期間で世界を巡り終えたか、非常に長い期間外の世界で生存できたか、そのどちらかを意味しているのだから。

■ 魔女狩り

世界最大の宗教勢力、ゲアリス教。地母神◇◇◇◇と救世主ゲアリスを崇めるこの宗教の異端審問官は、魔女のことを強く敵視し排除しようとしている。この星に坐する神の加護を受け、信仰する彼らにとって、外星の使徒は絶対に相容れない存在なのだ。

ゲアリス教徒に魔女見習い/魔女であることが露見すると、神聖対話と地の流動によって近辺を管理する異端審問官がすっ飛んでくる。地母神◇◇◇◇の加護によって魔女にも等しい力を得た彼らとの戦いは、魔女見習いを大きく成長させる要因であり、死因でもある。

Report Page