自分達のハメ撮り見ちゃった♀ゾロ

自分達のハメ撮り見ちゃった♀ゾロ








「あ?んだこりゃ」


頼むから島に降りてくれるなと頼み込まれたので船番を買って出てたゾロがトレーニングでもするかと男部屋に置きっぱなしのダンベルを回収しに来たところ、ゾロのブーツの先が映像電伝虫に当たった。誰かのしまい忘れだろうか、何の映像が録ってあるのか暇つぶしに見てやるかと再生してやれば、そこに映し出されていたのは見覚えのあるどこかの宿の一室だった。映っているものといえばベッドくらいのものだったが、ベッドサイドに露骨に並べられているゴムやローションパウチから直ぐに合点がいった。


「あんのド変態コック……!」


数ヶ月前に上陸した島で久々に広い部屋に泊まろうと誘ってきたサンジが、その日は酒場でいくら酒を頼もうがやけに下手に出ていたことを思い出した。恐らくどうしてもカメコを仕掛けたくて必死だったのだろう。ゾロはハメ撮りしたきゃしたいって言え!と脳内のサンジを殴り飛ばす。勿論、素直にしたいと言っても叩くだけだが。


寧ろ今すぐにでもこの電伝虫を斬ってしまおうかとさえ思っていたゾロの目に、数ヶ月後自分が怒りに燃えていることを知る由もない自分が映った。風呂上がりだろうか、全裸のままタオルを首に掛け酒を煽りながらベッドに腰掛ける向こうのゾロは散々サンジに奢らせて気分が良いのか鼻歌混じりでさえあった。調子外れのそれと、今から自分がどんな目に合うのか気づくことも無く上機嫌に酒を飲み干す向こうのゾロに怒りさえ覚えた。


『どうしたクソコック、飲み過ぎて勃たねェか?』


画面の向こう、恐らくバスルームに向かって叫ぶその声の浮かれ具合といったら!ゾロは最早愕然とするしかなかった。多分、この時の自分は最上級に機嫌が良いはずだ。それこそサンジの大抵の頼み事なら渋った振りをしながらも飲み込んでやるくらいには。けれど。ゾロは嫌な予感が冷や汗と共に背中を滑り落ちるのを覚えた。ゾロにはこの日の記憶がなかった。いや、記憶自体はあるのだ。酒を飲んで、宿に泊まって、サンジとセックスをして、朝起きて、サンジと船に戻った。けれど、その最中のことが綺麗さっぱり抜けている。


おれは、今日、今から、どんな痴態を晒すんだ?


『馬鹿言え、準備万端だ!可愛い可愛いマリモちゃんを前にして勃たねェなんて男の名折れだろうが』

『言ってろバーカ』


バスルームから出てきたサンジはシャワーを浴びて来たのだとしても少し頬が紅潮している。普段より幾らか飲み過ぎたのは確かだろう。少しよろつきながらも下着を履いて、ゾロが待つベッドに乗り上がる。それを、向こうのゾロは満更でもなさそうに眺めているだけだった。傾かせ方から見て中身など殆ど残っていないであろう瓶の口から、つうっと酒が零れ落ちた。それをゆっくりと向こうのゾロが舌で舐め取り、そうしてサンジを値踏みするかのように見下ろした。


『酒の入ったてめェのふにゃチンなんかどうせ大したもんじゃねェだろ』


「あーっ!!!!おまっ!!なっ!!おい!!!」


画面に見入っていたからか反応が遅れてぎょっとしてゾロは振り向いた。ナミとロビンの荷物持ちに志願したはずのサンジが何故かそこにいたのだ。ゾロはそもそもなんでこんな映像を見る羽目になっているのか思い出し勢いよく立ち上がった。


「てんめェ……こりゃあどう言う了見だ、アァ!?勝手にハメ撮りなんて小賢しい真似しやがって覚悟は出来てんだろうな脳みそちんぽ野郎!」

「いや悪……待て待て待て!斬るのはまずい!な!一旦!一旦納めてくれ!言い訳させてくれ!」

「ちっ……」

「つーかお前ハメ撮りとかそういう単語知ってんだな……何、意外とマリモちゃんそういうのにも興味あるスケベ……」

「斬る、ぜってェ斬る」

「わー!!!悪かったって!!!」


ゾロは仕方なく刀を納めてサンジの言い訳とやらを聞くことにした。ゾロにとっては最大限の譲歩のつもりだったのだ。だのにサンジはいけしゃあしゃあと述べてみせた。


「いや……これヤった時、録っていいか?って言いたらいいって言ったから」

「……そりゃ事後承諾じゃねェか」

「えへ、そうかも?」

「……………………」

「待てって!でもお前に録っていいか聞いたのは事実だって!そのシーンもちゃんと録ったから見てみろよ!」


それでも事後承諾である事実は変わらないだろうが、とゾロはサンジを蹴飛ばしつつも意識から外れていた映像に目を向けると、向こうの自分達はもうとっくに前戯を終わらせていたようだった。いや、もしかしたらそういう諸々をすっ飛ばしただけかもしれないが。ともかく、ベッドに押し倒された様子の向こうのゾロは膝でサンジの愚息をつついてけらけらと笑っていた。


『やっぱいつもより柔くねェか?こんな雑魚ちんぽでよく男だなんだって言えたな』


カメラの位置がベッドの上方のみを映すようになっているからか、向こうのゾロに覆い被さるようにしているサンジの表情は隠れて見えなかった。けれど、どうせいつもの様に余裕無さそうにしているんだろうなとゾロは想像する。


『お前本当早漏だもんなァ、そんなんで他のヤツ満足させられんのかよ』

『……おれはゾロとルフィだけで十分だ』


サンジは向こうのゾロにキスをしたようだった。多分アルコールの味がほんの少しだけ残っているのだろう。そうに違いない、とゾロは考えている。そうでなければ、酔っているやつのキスなんかで向こうのゾロがあんなに蕩けた目をする訳がない。


『んちゅ……んっ、言って、ろ、はッ、お前じゃおれを満たせねェよ』


向こうのゾロはいつの間にか片手をサンジの肉棒に添えていた。そのままカリ首を、自身の陰核に擦り付けている。サンジのモノを使ったオナニーだった。ゾロはカッと顔が熱くなるのを感じた。完全に無意識だったからだ。馬鹿かおれはあんな変態じみたことを!サンジのからかい混じりの視線をゾロは拳で黙らせた。


『へェ……なら証拠を映像に残してもいいか?ゾロはおれのチンコになんか負けねェって』

『んっ♡ぁ、はぅ♡んっ、ぅ、すきに、しろ、んっ♡』


「ほら、言っただろ、言質録ってあんだよ」


ゾロがそれを否定するのは簡単だった。向こうのゾロは明らかにサンジのブツを使って自身を慰めるのに夢中で、サンジの言葉など耳に入ってきていないはずだ。しかしそれを認めてしまえば、サンジに自分はクリオナで気持ち良くなることで頭がいっぱいの下品な女です、と認めてしまうことに他ならない。ゾロはサンジを睨みつけるが、サンジは何処吹く風だった。


『よし、じゃあゾロ、遊ぶのは終わりな』

『んぁ、は……え……?』


やんわりと蕾から遠ざけられた男根は先程より硬さも膨張率も増しているように見えた。向こうのゾロの身勝手な自慰で多少なりともサンジも興奮したのだろうか。だとしたらサンジの方がよっぽど変態だ。と、ゾロは自分自身からは目を逸らしながら断定する。


『こっから本番。でも、つよーいロロノア・ゾロちゃんはおれのチンコには負けないんだよな?』


わざとらしくこちらを子供扱いし煽るような言い方に、むっとしたように向こうのゾロは反論する。


『あ、当たり前だろ、てめェのちんぽでイくわけねェだろうが……♡』


何かを期待しているかのようにサンジの怒張した魔羅を見つめているのも、発情した犬のように舌を出しているのも、向こうの自分の耳から首にかけてほんのり赤く染っているのも、本当に、何もかもがゾロにとっては信じられないことだった。


『ん゛お゛っ♡あああ゛っ♡イ゛ク゛イ゛ク゛ッ♡あ゛ーっ♡♡♡』

『ゾロ?ゾーロちゃん?おれまだ、んっ、全然動いてないんだけど、っな~?』

『あ゛んっ♡あ゛♡やめろっ♡ん゛ぁっ♡う、ごくなぁっ♡イ゛ってるっ!イ゛ってるからぁ゛っ♡♡♡』

『あれ~ゾロ、おれのちんぽなんかじゃ、はぁっ、イかないんじゃなかったの?』

『ひっ♡またき、ぢゃうう゛うう゛っ♡♡い、イかないぃっ♡イ゛ってなぃぃぃっ♡』

『はは、イってるじゃん』


最早ゾロは映像を見ることすら出来ずにいた。隣の部屋にまで漏れ聞こえているのではないかというくらいの喜悦の声は馬鹿の一つ覚えのように絶頂したことを律儀に報告し続けている。数分前までイくわけがないと言っていたその口で!視線を落とした先に自分の下半身が見える。映像の中のサンジが自分の名前を、いや向こうのゾロの事を呼ぶ度に誤作動を起こしたように子宮が切なく震えるのには気づかない振りをした。


「……あー、まぁ、お前がおれのチンコに弱いの分かってて聞いたおれも悪かった」


ゾロははっと顔を上げた。サンジは所在なげに煙草を咥えていて、どうやらハメ撮りをしたことを反省しているだったがそんなことはゾロの頭の中なら吹っ飛んでいた。

『チンコに弱い』

そんなことあるはずがなかった。向こうのゾロは確かにサンジのちんぽでよがり狂ってはいるが、それは恐らく酒が入っていつもより気分が高潮しているからだろう。いや、そうに違いない。そうでなければ、このおれが、あんな雌のようにちんぽを求めてサンジの首に縋り付いて啼いて甘える訳が無いのだから。


「……誰がお前ェのちんぽに弱いって?」


ゾロが睨み付けてやるとサンジは少しひるんだように見えたが、それでも悠々とタバコの煙をこちらに吹きかける余裕さえみせた。まだ火をつけたばかりであろうそれを奪い取って、噛み付くようにキスをする。ほろ苦いばかり唾液の中にほんの少しだけナミかロビンのおこぼれを貰ったのであろう、甘いフルーツの味がした。


「ありゃぁ……酒が入ってて本調子じゃなかっただけだ、おれがお前ェの短小よわよわちんぽに負ける訳ねェだろ!」


思えば、こいつのちんぽはどこにだってあるような普通のブツだし特別に硬いわけでも長いわけでも太いわけでもない。そんな普遍的なモノに鍛えている自分が負けるわけがないのだ、とゾロは最もらしく結論づけた。


「あ~……そうか……んじゃあ……ヤって確かめてみる?」


ゾロは当然のように首肯する。

例えサンジという男に心底惚れ込んでいたからといって。頬を撫でるその大きくて冷たい掌が心地よかったからといって。ゾロ、と自分の名前を嬉しそうに呼ぶそのチョコレートよりも甘いそれをずっと聞いていたいと思っていたからといって。耳元で囁かれたバリトンに子宮が疼いていたからといって。おれが、こいつに負けるわけがなかった。おれとこいつは、対等であるはずだった。


「上ッ等だ、後で泣き面晒すんじゃねェぞ!」




「ッは、んあ゛っ♡ぉぐ、ぉ゛ッ♡♡♡や゛らっ゛♡イ゛グッッあ゛~~~ッ♡♡♡」

「ゾロ、ゾーロ?動いても大丈夫?やめる?おれまだ挿れただけなんだけど、」

「はぁッ♡や゛めんなっ♡もっと♡んお゛っ♡ああ゛あああッ!ま゛ッてえ゛ッ♡♡♡や゛らっ♡や゛らぁッ♡キち゛ゃう゛う゛♡♡♡み、るなぁ゛ッ♡」

「んっ……よーしよし、いいよゾロ全部見せてよ、はっ、あ、ゾロがどんなにえっちで変態だったとしてもさ、おれもどうせ一緒で同じようなもんなんだから、」

Report Page