背中の傷は…
・ゾロル
・時系列はメリー号時代
・事後描写あり
・妄想いっぱい
以上が大丈夫な方、このままどうぞ
サワサワとくすぐったい感覚に意識が浮上する
薄目で見た窓の外はまだ暗い
くすぐったい感覚はまだ続き、後ろからは微かな呼吸音も聞こえる
振り返らなくても、おれにはこの感覚の正体がわかる
すぐ隣で眠っていた船長、もとい愛しい男の指が、おれの背中に触れているものだった
「よお、ルフィ」
声をかけるとピクリと跳ねる感覚があり、ややあって「お、おはよう」と返事があった
「もう起きたのか?」
「ああ、なんだかくすぐったくてな」
振り返らないまま言うと、「そっか」と少し恥ずかしそうに言う声が返ってきた
「ゾロ」
「ん?」
「おれ、ごめん…」
ルフィは申し訳なさそうにそう言い、また背中を触る
昨夜(ゆうべ)、おれとルフィは初めて身体を重ねた
まだキスしかしてなかった頃、アイツはこういった事に関する経験は精通と自慰のみだと言っていた
そんなルフィの身体を開く事に対し、最初は緊張と申し訳なさがあったが、本人はとても満足げだった
おれとしても、心の底から惚れた相手と繋がった感覚は、いままで感じたことのない心地良さだった
何か劇的な事があったわけではないが、とても暖かく満たされた夜だった
その時に唇を噛んでいたルフィの手を背中に回してやったが、直後にかき抱くように引き寄せられ、背中に爪の食い込む感覚と鋭いひりつきが走った
ルフィはその事を謝ってるんだろう
「こんなのどうってことねェよ」
「けどよ、お前言ってたじゃねェか。背中の傷は恥だって」
「それは剣士としての話だよ。おれはただ、惚れた男を抱いただけだ。お前がつけた傷なら、構わねェよ」
「背中の傷はたしかに剣士の恥だ。けどな、好いた相手からもらった傷は恥じゃねェ。ソイツは男の誉だよ」
いつだったか、死んだ親父がそう言ってたのを覚えてる
直後におふくろから照れ隠しのビンタをもらってたが
おれの言葉から少し間をおいて、「本当か?」とルフィの声が聞こえてくる
「ああ…なんなら、もっとつけるか?」
そう言って振り返った先には、ビックリしたようにこちらを見るルフィがいた
「ぞ、ゾロ?」
「お前、おれが気付いてないと思ってたか?しおらしいこと言いながら、下はしっかり当ててんじゃねェか」
「な、なんだそれ?おれは知らねェぞ?」
いつものわざとらしい口笛顔から布団の中に視線を落とす
そこあるのは朝の生理現象かそれとも意識的か、半分程勃ち上がったルフィの倅
くびれのとこを軽く引っ掻いてやると、反り返ると同時にビクリと肩が震える
昨夜おれを受け入れながら嬉しそうに揺れる姿が脳裏に浮かび、気がつけばアイツの鼻先を舐めていた
「あっ!ぞ、ろ…!」
「せっかくお互い起きたんだ。夜明けまで、もう少し楽しもうや…」
そのまま布団に押し付けながら口を吸えば、激しく暴れながらも吸い返してくる
昨日の今日でもう少しゆっくりしようかとも思ったが、それはすぐに振り消えた
乳首に吸い付きながら舌先で弾き、両の胸板にもう一度丁寧に跡をつける
そして肩を叩く両手を捕まえ、ゆっくりと背中の方へと誘導した