聖杯ローの他キャラの反応
海軍
「お!ケムりんにメガネ!」
「白猟屋じゃねえか」
「なんでてめぇらここにいんだ……」
「はははは……」
ルフィが海賊王になり世界政府を打倒し今や海賊や海軍は大海賊時代並に敵対することはなく平和な世になっていた
そのためルフィやロー、そのクルーたちはナチュナルに海軍本部に出入りしていた
「……体は、大丈夫なのか」
「あ?ああ。もう慣れた」
「慣れた……ですか」
スモーカーとたしぎは何とも言えない表情でローを見つめた
パンクハザードで圧倒的な強さを見せた死の外科医の姿はもう何処にもいなかった
そこにいるのは世間から"ワンピース"と呼ばれ、人としての尊厳を奪われ尽くした"被害者"しかいなかった
「……別に気にするな。俺がこうなったのは誰のせいでもない」
「……いや、アイツらのせいではあるな」
そう言ってローの脳裏に黄泉の国から手を振っているジョイボーイとワーテルが見えた
「ケムりんたちこの後なんかあるか?俺たち今から爺ちゃんたちのとこに行くんだけど」
「……いいや、俺たちはこれから任務がある」
「そっか!じゃあまたな!」
そう言ってルフィはローを連れガープたちの元へ向かっていった
「……スモーカーさん」
「……何も言うな」
スモーカーは葉巻を咥え煙を吐き出し
何ヶ月も前に黒ひげによって全世界に配信されたローのあの姿とスモーカーたちには想像もできないような存在との戦争
あれを見てから自分がどれだけちっぽけな存在だったのかを改めて認識し直した
挙句には海賊たちにこの世界を救われる羽目になった
海軍としてはこれ以上ない屈辱だ
なのに、少しだけ誇らしく思っている自分もいた
スモーカーは1度ため息をつき踵を返した
「行くぞ、たしぎ」
「はい!スモーカー中将!」
ガープ&センゴク
「じいちゃん!来たぞ!」
「悪ぃ、遅れた」
「おう!気にするな!」
「来たかロー!」
ガープとセンゴクはやってきたり孫たちを快く歓迎した
「よっと。トラ男、大丈夫か?」
「ああ。悪いな麦わら屋」
「気にすんなって!」
「……」
そんな様子を見ていたジジイ×2は苦虫を噛み締めたような顔になった
幾度と見てきたがやはりいつ見ても痛々しくて堪らない
壊死して動かなくなった腕を見てセンゴクは泣きたくなった
"息子"が命懸けで救った子供が人としての尊厳を破壊尽くされ、残されたものは動かなくなってしまった体のみ
どれだけ辛いのだろうか
センゴクには想像もできない
それでも強く生き続けているローを見て、少し安心した
(ロシナンテ……お前が命懸けで助けた子供は元気に生きているぞ)
一方ガープはとにかくジョイボーイとワーテルをぶん殴りたくてしょうがなかった
ガープにとってはもはやローも孫認定さており孫(孫じゃない)の尊厳を破壊された挙句孫(今度はちゃんと孫)の精神まで乗っ取られていたのだ
これに怒らないじいちゃんはいない(ガープ曰く)
なのでもしジョイボーイとワーテルに会ったら1発どころか100発殴る気満々なのである
……このステゴロ最強ジジイにタコ殴りにされてもジョイボーイとワーテルは無傷で生還できそうなのはなんでなのだろうか