聖地襲撃〜龍の逆鱗

聖地襲撃〜龍の逆鱗

通りすがりのSS大好きおじさん

【聖地マリージョア】天竜人達が住む世界で唯一の聖地。ここは下界と比べ平和であり。喧騒とは程遠い場所である。しかし今日その平穏が破られたーーー。

事の発端は数日前に行われた麦わらの一味とキッド海賊団による海賊同盟VS百獣海賊団とビッグマム海賊団船長のビッグマムによる死闘。結果は麦わらの一味、キッド海賊団の海賊同盟の大勝利!この結果は世間を大いに震わせた!四皇が二人同時に堕ちたことなど前代未聞、ここ最近海軍も世界政府、いや全世界が混沌に塗れていた。

「いいか!?百獣海賊団の大看板、火災のキングの正体はルナーリア族だ!お前ら政府に引き渡すから俺の安全と立場を補償しろ!なんならワの国の技術も提供してやってもいいぞ!」政府の役人にそう伝えているのは狡賢くも生きていた【ワの国“元”将軍】オロチ。側には意識を失い、海楼石の鎖と枷で縛られているキング。どうやら政府との取引中のようだ。

「しかしこのようなことをしてカイドウが黙っているとは思えんが…」

「アイツなら麦わらの小僧に溶岩溜まりに叩き落とされた!いくらアイツでも、生きてやしねぇ!今更カイドウを恐れる必要もねぇだろう!?」

カイドウが死んだと確信しているオロチはCO0に判断を急かせる、よほど自分の身が惜しいらしい。

「…わかった、マリージョアに案内しよう」

『!?』周りからどよめきが立つ

「そうだ、解りゃいい…」ニヤリ

こうしてオロチと世界政府の悪魔のような取引が完了した。してしまった。これが龍の逆鱗に触れることなどつゆ知らずに…

(一気にマリージョア襲撃まで飛ばします)

【聖地マリージョア】は今、激しい戦火に塗れており衛兵や海軍達が慌てふためいている。何故なら今話題沸騰中の麦わらの一味。そしてその一味に敗北したはずの百獣のカイドウが共にマリージョアに攻め入ってきたのだ。

「お前らじゃねぇんだ!俺の目的はよぉ!オロチの馬鹿は何処だ!見つけ出してぶっ殺してやる!」怒り上戸でも見せたことないような怒りっぷりで兵達を薙ぎ倒すカイドウ。ルーキーに敗れたとはいえその強さは健在だ。それを見たルフィは、

「やっぱアイツめちゃくちゃ強えな。次やったら負けそうだ」とぼやきながらもこちらも兵達を薙ぎ倒していく。海軍や政府は麦わらの一味と百獣海賊団が同盟を組んだのかと混乱している。

「何故侵入を許した!予測できなかったのか!?」五老星の一人が問いかける

「それがカイドウに乗って“飛んできた”模様で…!奇襲もかくやと言わんばかりと速さです!対応が間に合わず…!」

「やはり溶岩溜まりに落ちた程度でくたばる男ではなかったか…!」

「なんにせよ、此処が落とされるのはまずいぞ、…奴らの目的はオロチとキングの身柄だろう。海賊相手に譲歩するのは癪だが、此処が消し飛ぶよりかはマシだ」

「うむ、カイドウとニカの覚醒者が同時に攻め込んできている非常事態だ。ある程度の被害は目を瞑るべきだろう。最悪あのお方がご無事であれば、それでいい」

どうやら結論は出たようだ。その間にも海賊達の被害は増えていく。

「カイドウ!俺はキングを助けに行く!声は聞こえてんだ!お前はオロチをぶっ飛ばしにいけ!」ルフィがカイドウに指示を出す。

「一度勝ったからって俺に命令してんじゃねぇよ小僧!最初からそのつもりだ!あの馬鹿だけは俺が殺すって決めてんだ!」尚も怒り心頭で敵を薙ぎ倒すカイドウ

「オロチィ…!テメェが俺から逃げれると思ってんのか…!テメェの“声”なんざ飽きるほど聞いてんだよ…!テメェの位置なんざ最初からわかってんだからなぁ!」

そう言うと壁等知らんとぶっ壊しながら直進するカイドウ。どうやらオロチの場所を特定したようだ。

【オロチの部屋】事の元凶であるオロチは醜くも震え怯えていた。本人にとってもカイドウの生存は計算外だったらしい

「まさかカイドウが生きておったとは…!此処にいたら殺される…!早く安全な場所へ…!」そうは言うが敗北を喫しても曲がりなりにも地上最強生物、その男に狙いを定められた以上安全な場所などこの世界の何処にもない、つまりオロチはキングの身柄を明け渡した瞬間から“詰んでいた”のだ。

ドゴォン!

「ヒィ!」ビクッ

「ウォロロロロ、此処に居やがったか、オロチ…!俺の右腕が、随分と世話になったようだなぁ!」金棒を肩に構え歩んでくるカイドウ。その姿にオロチはかつてワの国にて対面したおでんの姿を思い出す。

「ま、ままま待て!カイドウ!はな、はな、話を聞け!」情けなくもまだ対話の余地があると思っているオロチ、しかしカイドウは容赦なく切り捨てる

「テメェと話すことなんざねぇんだよ!俺はテメェを殺しにきたんだからなぁ!舐めたことしやがって…俺が誰だかわかってんのか!?」怒り心頭のカイドウに話は通じない。これはもはや世界の常識だ。

「ま、待て!俺はいまや重要な立ち位置にいるんだからな!俺を殺せば世界政府!そして海軍大将達も黙っちゃいねぇ!いくらてめえが強かろうが世界そのものには勝てねぇだろう!?それでもいいのか!?少し冷静になって考え直せ!」尚も命乞いをするオロチにカイドウは

「テメェを殺してからな」そう言い金棒を振りかぶる。その姿はまさにあの時のおでんと一緒だった。

(そうだ!こいつ“も”最初からイカれてたんだ!)アァアアアア‼︎


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