《翼的創世紀》鈴木勝吾專訪:活出誠摯純潔的「追夢者之劇」
『翼の創世記』鈴木勝吾インタビュー:誠実な清らかさの宿る“夢追い人たちのドラマ”を生きて - Musical Theater Japan“空を飛ぶ”ということが夢物語でしかなかった時代に、同じ夢を見、生涯をかけて飛行機を発明したライト兄弟。彼らの波乱に富んだ人生を、兄ウィルバー、弟オーヴィル、そして妹キャサリンの三人芝居として描く新作ミュージカルが、間もなく開幕します。
『マタ・ハリ』『フィスト・オブ・ノーススター』等の演出で知られる石丸さち子さんが長年あたためてきた本作には今回、9人の俳優たちがかわるがわる出演。様々な組み合わせが楽しみな公演の中で、ただ一人、兄と弟を回替わりで演じるのが鈴木勝吾さんです。
石丸さんの近作舞台『鋼の錬金術師』―それぞれの戦場―はじめ、これまでにも数々の石丸さん作品に出演している鈴木さんですが、今回はどんな覚悟をもって、二役分の膨大なタスクに挑戦しているでしょうか。取材にあたって石丸さんからいただいたコメントを織り交ぜながら、表現者としての鈴木さんの矜持をうかがいました。
「飛上天空」曾是一場只能存在於夢中的故事,懷抱同樣夢想的萊特兄弟,傾其一生發明了飛機。即將開幕的全新音樂劇以兄長威爾伯、弟弟奧維爾及妹妹凱瑟琳三人舞台呈現他們波瀾壯闊的人生。
以執導《瑪塔・哈里》《北斗神拳》等作品聞名的石丸さち子女士長年醞釀的這部作品,將由9位演員輪番登場出演。在眾多令人期待的組合當中,唯一一位同時輪替飾演兄弟兩角的,正是鈴木勝吾先生。
鈴木先生曾出演石丸女士的多部作品,包括近作舞台劇《鋼之鍊金術師 — 各自的戰場》。此次挑戰兩個角色的龐大任務,他抱持著怎樣的覺悟迎接這場考驗?透過採訪,並結合石丸女士提供的評論,讓我們一窺鈴木先生作為表演者的驕傲。
【あらすじ】老境のオーヴィル・ライトは、孤独の中で亡き兄ウィルバー、妹キャサリンと過ごした日々を回想する。兄弟は妹の献身に支えられ、不屈の精神で世界初の動力有人飛行を成し遂げたが、時を同じくして、世界は音をたてて変わっていった。 兄弟の夢の飛行機械は、第一次世界大戦で偵察機、ひいては戦闘機として急速に発展を遂げて行き……。
【劇情簡介】 年邁的奧維爾・萊特在孤獨中回憶著與已故的兄長威爾伯和妹妹凱瑟琳共度的時光。兄弟倆在妹妹的無私奉獻支持下,以堅韌不拔的精神實現了世界首架動力載人飛行器的創舉。然而但與此同時世界、也隨之劇變。他們夢想中的飛行器在第一次世界大戰期間,迅速發展為偵察機,甚至成為戰鬥機……。
――今回、出演をお決めになった一番の理由は、やはり(作・演出の)石丸さち子さんとの信頼関係でしょうか?
「そうですね。信頼とも言えるし友情とも言えると思います。石丸さんと一緒にモノを作ることが楽しいし、この人に怒られる俳優であることが幸せだとも思います。お話をいただいて出ないということは、これからもほぼないんじゃないかな」
――這次出演的最大理由,果然還是因為與石丸さち子女士(編劇兼導演)的信任關係嗎?
「是的,可以說是信任,也可以說是友情。與石丸女士一同創作作品的過程讓人感到愉快,能夠成為被這位訓斥的演員,我覺得自己很幸福。收到她的邀約而不出演的情況,今後應該不會發生吧。」
――演出家の方がたくさんいらっしゃる中でも、特別な存在なのですね。
「大好きな方の一人ですね。石丸さんについて皆さん“情熱、愛”ということをおっしゃいますが、僕の中には、誰よりもあきらめずに、傷つく覚悟をもって演劇をやっている人というイメージがあります。
日本の演劇界で、演出家は“現場を作っていくこと”も仕事の一つだと思いますが、クリエイターとしてはある意味、独善的でなくてはいけない。でも一緒に作品を創るために、時には優しく、時には激しく叱咤する。そして誰より、自分の吐いた言葉の中で生きている…。石丸さんにはそんな覚悟を感じます。それが僕らにとっては、愛や救いになる。作品のため、演劇をやる人間のために自分の人生を賭している方だと思います」
――在眾多導演中,她是特別的存在呢。
「她是我非常喜歡的人之一。大家都會提到石丸女士的『熱情和愛』,但在我心中,她是一位比任何人都不放棄,帶著受傷覺悟從事戲劇的人。
在日本的戲劇界,『打造現場』也是導演的工作之一,但作為創作者,某種意義上必須保持一定的獨斷性。然而為了與大家共同創作作品,她會時而溫柔,時而嚴厲地激勵我們。而且,她比任何人都更忠於自己所說的話……。從石丸女士身上,我感受到這樣的覺悟。對我們來說,那是愛也是救贖。她為了作品,為了從事戲劇的人,將自己的一生都投注在這上面。」
――今回なぜ鈴木さんに二役をオファーしたのか、石丸さんにうかがったところ、“年齢や経験値を超えたところで(鈴木さんを)同志だと思っています”と答えて下さいました(注・記事の最後に全文を掲載)。演劇に対する価値観が同じ、ということなのかもしれませんね。
「僕から言うとおこがましく感じられるかもしれないけれど、出会ってからの約10年間、僕は石丸さんをすごく信頼しています。年齢は違えど同志のよう、と言って下さることは誉(ほまれ)ですし、長生きして(笑)、長く演劇を作り続けてほしいです」
——為什麼這次選擇邀請鈴木先生挑戰兩個角色?我們向石丸女士詢問了這個問題,她回答說:「我認為他是跨越年齡與經驗差異的同伴。」(註:完整回覆請見本文最後)這或許是因為你們對戲劇的價值觀有共鳴吧。
「由我來說或許顯得有些不敢當,但在我們相識的十年間,我一直非常信賴石丸女士。能被說成是同伴對我來說是莫大的榮譽。我希望她能長壽(笑),並且能夠長久地創作更多戲劇作品。」
――台本を最初に読まれた時の印象はいかがでしたか?
「いろんな手法がある中で、(ミニマムな三人芝居という)これを選んだということの覚悟を感じました。さち子さんの作品には寒色系の爽やかな色が流れているイメージがあって、どの時代のどんな人間を扱っていても、救いや光が織り交ぜられているなというのを、今回も感じます。
3人きょうだいの人生は壮絶で、稽古していても具現化するのは大変ですが、随所に“誠実な清らかさ”が感じられます。おそらく石丸さんの中にある、長いこと演劇をやってきても、こうありたい、“まだ青い”と言われてもいいんだ、という思いみたいなものが、今回もこの色に反映されていると感じました」
——首次閱讀劇本時有什麼樣的印象呢?
「在諸多表現形式中,選擇以極簡的三人劇表達這點讓我感受到了覺悟。我對她的作品一直有一種清爽冷色調的印象,無論是哪個時代或那些人的故事,她的作品中總會交織著救贖與光明,這一點在這次也依然能感受到。
三兄妹的生命旅程非常壯烈,在排練時想將其具體呈現的過程也十分不易。然而在每個細節中,我都能感受到『誠摯的純潔』。我想這或許反映了石丸女士心中無論從事戲劇多久,即使被稱為『還太嫩』也無所謂的心情,這份心情也正是這次作品所展現色調的來源。」
――冒頭、老いたオーヴ(オーヴィル)は達成感ではなく、虚無感に包まれています。ありきたりなサクセス・ストーリーとは、一線を画した物語ですね。
「空に抱いた夢が自分たちを掻き立て、(後に)その夢が自分たちを苦しめる。でも最終的にはやっぱり、人はその夢に救われるんじゃないかと、僕は感じています。偉業をなした人の人生も、他の人の人生と変わらないと思うべきだな、と。
外からは幸せに見えても、虚無を感じることはある。牧師の息子であったことは彼らを苦しめもしたし、救いにもなったでしょう。(発明が成功するまでは)狂人とさえ呼ばれることもあったけれど、大志に抱かれた人生は幸せだったとも言えます。しんどさを乗り越えてもまだしんどいことばかりだったかもしれないけれど、最後に彼らがどう思ったのか、稽古を通して掬い上げていきたいです」
——故事一開始,年邁的奧維(奧維爾)並非感到滿足,而是被虛無感籠罩。這與一般的成功故事大相徑庭。
「最初懷抱天空之夢時,那份夢想驅使他們不斷前進;但後來同樣的夢想也成為折磨他們的來源。不過最終我還是覺得人終究會被自己的夢想所救贖。即便成就了偉業,他們的人生本質上也與他人無異。
即使外界看來幸福美滿,也有可能內心感到虛無。身為牧師之子這一事實既是他們的煎熬,也是救贖。在發明成功前他們甚至曾被稱為瘋子,但我認為,他們的人生因胸懷遠大志向而幸福。即使跨越了一重重困難,仍然會面臨更多艱辛。我希望透過排練,逐步探究出最後他們對這一切究竟抱有怎樣的想法。」
――石丸さん情報によると、今回の二役のオファーに対して、鈴木さんは“わずかな逡巡の末に挑戦状を受け取った”そうですね。
「不安と混乱と…それは今もありますが、こんなオファーをしてくれる人に対して、何とか応えたいし、少なくともやらないという人間じゃなかったというだけです。頼られたり、夢を共有しようとなった時に、出来ないよというのは仲間じゃないなと僕は思っていて。人生すべてわからないものだから、まずはやってみようと、とにかく必死にくらいついてやっています」
——據石丸導演透露,對於這次的雙重角色邀約,鈴木勝吾先生是在「經過短暫猶豫後就接下挑戰書」。
「不安與困惑……這些情緒現在依然存在。不過對於願意給我這樣邀約的人,我還是希望能盡力回應。至少我不是那種說『不』的人。當被他人依賴,或被邀請去共同追逐夢想時,我認為拒絕的人就不是夥伴了。人生中有很多事都是未知的,所以我選擇先試試看。不管怎樣,現在就是拼命地投入其中。」
――実際、やってみていかがですか?
「大変です!(笑)一つの作品で二役をやることはこれまでもありましたが、今回は3人芝居で、時系列もあちこちに飛ぶし。タスクが多いのは演劇の面白さでもあるけれど、覚えることが多いし、相手の台詞を聞いているとその役として台詞を思い出している自分がいたりして(笑)、これまでの感覚と違う戸惑いはあります。
心がぎゅっとなることも多々あるけれど、稀有な仲間が集まっているので、やれることに挑んで頑張っているという感じです。何かあったとしても、石丸さんはそれをマイナスな方向にもって行かず、代案でよりよいものを作って行く方なので、そこも信頼してやっています」
——實際做了之後感覺如何?
「很辛苦!(笑)雖然以前也有在一部作品中分飾兩角的經歷,但這次是三人劇,劇情的時間線又跳來跳去。雖然多種任務是演戲的樂趣之一,但這次需要記的東西特別多。而且當聽到對手的台詞時,有時自己也會以角色的身份自然而然地想起接下來的台詞(笑),跟以往的經驗不太一樣讓我感到困惑。
有時真的覺得心被揪得很緊,但這次聚集了一群難得的夥伴,讓我覺得能夠參與這樣的挑戰真是太好了。而且即便過程中出現問題,石丸女士也從不讓事情往負面的方向發展,而是透過提案打造出更好的東西,我對她很有信心。」
――ちなみに鈴木さんはウィルとオーヴ、どちらがよりご自身に近いと感じますか?
「キャサリンかな…(笑)。いや、自分らしさって、わからないですよ。自分を自分が一番わかってないというか。
オーヴにとって兄は“憧れの背中”だけど、僕も後輩から憧れられる背中でいようと頑張れたこともあって、そういう意味では後輩たちに救われてきました。その一方で、オーブのように、憧れたくなる背中を見せてくれたり、抱擁してくれる兄貴や姉さんがいます。
20代前半の僕だったら圧倒的にオーヴだけど、ここまで生きてくると、どちらの経験もイーブンにしていて、感謝しているので、僕自身がウィルかオーヴかというのは難しいな。夢を生み出したい人でもあるし、誰かの背中を追いかけたい人でもあるし。甘えたいけど甘えたくない。引っ張りたいけど引っ張りたくない。僕はそんな人間です」
——話說,鈴木先生覺得自己更接近兄長威爾還是弟弟奧維呢?
「可能是妹妹凱瑟琳吧(笑)。不,說到像不像自己,其實我也不太清楚。可以說自己最不了解自己吧。
奧夫眼中的兄長是『憧憬的背影』,而我也曾為了能成為後輩憧憬的背影而努力,在這個意義上,我一直都受到後輩們的拯救。另一方面就像奧夫一樣,擁有令人憧憬的背影,並給予我擁抱的大哥或大姐們在。
如果是20歲出頭的我,可能會更偏向奧夫,但活到現在,我能將威爾和奧夫的經歷視作一種平衡,並對此心懷感激。所以說真的很難回答自己更像威爾還是奧夫。我既想成為創造夢想的人,也想追隨他人的背影。既想依賴,又不想依賴。既想帶領,又不想帶領。我就是這樣矛盾的人。」
――鈴木さんにとって特に“刺さる”台詞や歌詞はありますか?
「いっぱいあります。例えば、兄弟の父親が彼らに向けて贈るフレーズがあって、“生かされている間は生きるしかない。生きている限りその美しさ、世界の美しさが保たれることを祈る”というのですが、この祈りというのは、やはり光だと思います。呪縛でもあるけれど救いでもある。人生ってそういうもので、苦しいこともいっぱいあるけれど、何かによって救われもする。苦しみも、幸福も呼ぶ。“生きている限り”…というのが、すごく印象的な言葉だなと感じます」
——在劇中有哪句台詞或歌詞特別讓您感到觸動嗎?
「有很多。比如兄弟的父親曾對他們說過這樣一句話:『只要活著,就只能繼續活下去。在活著的期間,願生命的美好與這個世界的美好能夠得到守護。』這段話對我來說是光明的象徵。它既是一種束縛,也是一種救贖。人生就是如此,充滿了痛苦,但同時也會被某些東西拯救。苦難和幸福往往相伴而來。而『只要活著……』這句話真的讓人印象深刻。」
――音楽面では、男性二人の美しいデュエットが聴きどころのようですね。
「すばらしい曲がたくさんあります。僕はこれまで、ソリストとして歌うことが多かったので、人と声を合わせることの喜び、高揚感が大きくて。(キャストの)組み合わせによって声の出し方を変えたほうがいいかもしれないので、皆さんの助言を素直に喜びつつ、稽古に励んでいます」
——在音樂方面,據說男性二重唱的美妙和聲是本劇的一大亮點呢。
「這部作品有許多非常出色的曲目。過去我多是作為獨唱者來演出,所以這次能和他人合唱,感受到了一種全新的喜悅和振奮。根據不同的卡司組合,可能需要調整聲音的表現方式,所以我非常歡迎並珍視大家給予的建議,並且在排練中全力以赴。」
――どんな舞台になったらいいなとお感じですか?
「人生を共に考えて、悩んで。そして最後に、人生を抱きしめられるような作品になったらいいかな、と思っています」
——您希望這部舞台劇能成為一個什麼樣的作品呢?
「我希望這是一部能與觀眾共同探討人生、共同感到困惑,並且在最後能夠擁抱人生的作品。」
――プロフィールについてもうかがわせてください。鈴木さんは高校生の時、スカウトで芸能界入りされたそうですが、当時はどんな存在を目指していらっしゃったのですか?
「僕は志したきっかけとデビュー作がシンクロしていて、進路を考えるタイミングで、“他者に貢献できることってなんだろう”と思った時、“夢を与える、光を届ける”ということが浮かびました。みんなの人生に少しの間でも、光を与えられたら。
そんな思いで芸能界に入ったら、デビュー作が“ヒーロー”(『侍戦隊シンケンジャー』シンケングリーン役)だったんです。その根本があったことで、自分の目の前でリアリティを感じられる、直接届けられる演劇にはまっていくことになったのだと思います」
——也想請教一下您的個人經歷。據說您在高中時被星探發掘進入演藝圈,那時候的您心中有想要成為的形象嗎?
「我進入這個行業的契機和我的出道作品是同步的。在考慮人生方向的時候,我思索『能為他人做點什麼?』於是想到了『傳遞夢想,帶來光明』這件事。能在某段時間內,為大家的生活帶來一點光芒那該有多好。
抱著這樣的想法進入演藝圈,我的出道作品就是『英雄』(《侍戰隊真劍者》中飾演真劍綠)。我想正是因為有這個根本理念在,才讓我漸漸深陷於能在自己眼前感受到真實感,能夠直接傳達給觀眾的舞台。」
――高校までお芝居をされたことは…。
「なかったです。俳優になるといういこととヒーローになるということが(自分の中では)乖離していて。やってみたら、ヒーローってサンタ・クロースと同じで、子供にとってはリアルなんですよね。(実在するかどうか)わかってはいるけれど、リアルなんだな、と。なので、自分としては、お父さんやお母さんに“シンケングリーンになりたい”と言ってくれる子が一人でもいるならやる価値がある仕事だな、と思いました」
——在高中之前,您從事過與表演相關的活動嗎?
「沒有。在我看來,成為演員和成為英雄是完全不同的概念。不過開始接觸後,我發現對孩子們來說,英雄就像聖誕老人一樣,即使知道並不存在,卻又那麼真實。因此如果有一個孩子對父母說『我想成為真劍綠』,那我覺得這份工作就是值得的。」
――そして間もなく、ミュージカルと出会われたのですね。
「初舞台がミュージカルでした。大黒摩季さんの楽曲を使った『源氏物語×大黒摩季songs ボクは、十二単に恋をする』(2010年)という作品です。ミュージカルの定義とはと追求する人もいるけれど、僕自身は、すべての作品で、リアリティラインというか表現方法というか、求められる芝居が毎回違うので、“何がミュージカルぽいのか”ということに対して答えは出さなくてもいいのかなと思っています」
——不久之後,您便與音樂劇相遇了。
「我的初次舞台表演就是音樂劇。那是一部使用大黑摩季歌曲的作品《源氏物語×大黑摩季songs 我戀上了十二單》(2010年)。雖然有些人會深究音樂劇的定義,但我個人覺得,每一部作品對真實感、表達方式以及演技的要求都不一樣,所以『什麼才算是音樂劇的感覺』這個問題,其實不必非得有一個答案。」
――いろいろなフィールドから集まった方と共演されることも多いかと思います。メソッドもいろいろな中で“自分”であり続けるために、支えになっていることはありますか?
「人間って自分と違うものを拒否しがちだけれど、比べる必要はない。なるべく混沌に飲み込まれていかないために、僕が支えにしているのは、“人”ですね。
ファンの人も大事だし、こういう取材の瞬間もそうだし、共演者もスタッフの存在も支えになります。自尊心を持って、何かを肯定する人でありたいですよね。僕にとっての宝は人であって、人と生きていくことを忘れないようにしたいです…そんなふうに思っていても、僕ら、神様じゃないですから(笑)。それに気づかせてくれるのも“人”です」
——與來自不同領域的人共演的機會應該不少。在面對不同的表演方法時,為了保持『自我』,有什麼特別支撐著您的東西嗎?
「人類往往會拒絕與自己不同的事物,但其實沒有必要比較。我認為為了避免被混亂吞噬,我的支柱就是『人』。
粉絲對我來說很重要,這樣的採訪時刻也是支撐,當然還有共演者和工作人員的存在。我想成為能夠抱持自尊去肯定某些事物的人。對我來說,寶藏就是人,並且不要忘記與人同行這件事……雖然即使我這麼想,我們也不是神(笑)。提醒我們這一點的還是『人』。」
――石丸さんは鈴木さんについて、“熱いマグマ”の持ち主であり、“変態を繰り返し、演出家の想像を軽やかに超える”俳優と評されています。ご自身の中でも心がけていらっしゃることでしょうか。
「軽やかかどうかはわからないです(笑)。重く考えてきたことが軽やかさに繋がるのかもしれない…。でも、そういうものが生まれるのも、さち子さんの現場だからこそ。真摯に向き合っていることに対して、こう言っていただけるのは嬉しいことです。これからも変化、変態を繰り返しながら、いろんな作品を届けられたらと思います」
——石丸女士評價您是擁有『炙熱熔岩』的人,並且是『能不斷蛻變,輕鬆超越導演想像』的演員。這是否是您在心中所努力追求的呢?
「是否輕鬆我無法確定(笑)。或許正是那些被我反覆深思的東西,才轉化成了輕鬆的表現吧。不過能夠產生這樣的效果,也是因為在石丸女士的劇組才有可能。對於我認真面對的事情能得到這樣的評價,我感到非常開心。希望今後也能在不斷改變、不斷蛻變的過程中,為大家帶來各種作品。」
――俳優としてどんな理想をお持ちですか?
「楽しくやり続けること、ですね。俳優を続けている限りは、苦しいと思うこともひっくるめて楽しくやりたいです。楽しくやって、一緒にいる仲間、ファンの人たちに対して、恥じない人になりたいです。それがきちんと出来たかが分かるのは、死ぬ時だと思いますが」
——作為演員,您有什麼樣的理想呢?
「就是能一直快樂地做下去。只要還在當演員,即使有痛苦的時候,也要包容這些痛苦,帶著快樂去完成這份工作。我希望能開心地工作,成為一個不會讓夥伴或粉絲感到羞愧的人。而我是否真的做到了,可能要等到死的那一刻才能知道吧。」
――来年は『SPY FAMILY』にも(フランキー・フランクリン役で)出演されますね。
「自分がやるとどうなるのか、全く想像できていませんが、再演が望まれるほどの作品ですし、子供もたくさん観に来てくれる作品という意味では本望です」
——明年您將出演《SPY FAMILY》,飾演弗蘭基・弗蘭克林一角。
「我完全無法想像自己演出這個角色會是怎麼樣子,但這是一部非常受歡迎的作品,甚至希望能夠再度演出,並且能夠吸引大量孩子來觀看的作品,這對我來說是最理想的。」
――子供の頃に鈴木さんのシンケングリーンのファンで、今も…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「いらっしゃいます。親子で観に来てくれますが、だいぶ成人していらっしゃって、“大きくなったね~”という気持ちです」
——很多小時候是鈴木先生的真劍綠粉絲的人,現在應該還會來看吧?
「有的,有不少親子一起來看,還有很多已經長大成人的,看著他們會有『你們長大了呢~』的感覺。」
――ヒーローを演じていたことで、ふだんの生き方に制限を感じたりといったことは?
「無いですね。ヒーローものをやって束縛を感じるようでは、現代社会で生きていけません(笑)。ヒーローをやってもお酒を飲んだり人と出会うことはできますし、きれいな人間でいようと思えるし…。良いことしかないです。彼らが望むことは、僕が望むことと違わないから。」
——曾經飾演過英雄角色,這對您平日的生活有沒有帶來什麼限制?
「沒有。要是我演了英雄還會覺得受到束縛,在現代社會是沒辦法生存的(笑)。即使是演了英雄,我也可以喝酒,與人交往,也能夠努力做個正直的人。我覺得這些對我來說是非常正面的事情。英雄們希望的事情,與我自己的願望也不會有太大區別。」
《石丸さち子さんスペシャル・コメント》
《石丸さち子 特別點評》
「今回、鈴木勝吾さんを二つの役でキャスティングした理由/鈴木さんの役者としての魅力について」
鈴木勝吾さんとは、「ひりひりとひとり」というオリジナル作品を、一緒に企画立ち上げして以来、年齢や経験値を超えた、演劇の同志だと思っています。長い間、ミュージカル化したいと思ってきたライト兄弟の上演を考えていたことと、鈴木さんとまた何か一緒にオリジナルを上演したいと思っていたことが、重なりました。そして、兄ウィルバーと弟オーヴィルのどちらを演じてもらおうと考えている時に、彼の中に、その両方の資質を感じて迷いました。そして、演劇の同志として、ハードルの高い挑戦状を渡すように、両方の役を演じてみないかと、彼に問いかけてみたのです。
わずかな逡巡の末に、鈴木さんは、挑戦状を受け取り、それを自らの大きな冒険として踏み出してくれました。
鈴木勝吾さんの中には、噴出を待っている熱いマグマがあります。そして、既製の演技術には依らない、自由な発想があります。役に出会う毎に、全身全霊で役と向き合う中で、変態を繰り返す俳優です。だから、舞台で役を生きる時には、演出家の想像を軽やかに越えてくれます。それが喜ばしくて、彼にわたしは冒険を求めるのだと思います。
「這次選角讓鈴木勝吾先生飾演兩個角色的理由/鈴木先生作為演員的魅力」
自從和鈴木勝吾先生一起策劃原創作品《ひりひりとひとり》以來,我就認為他是一位超越年齡和經驗的戲劇同志。長期以來,我一直想要將萊特兄弟的故事改編成音樂劇,這個想法與我希望再次與鈴木先生一起演出原創作品的願望不謀而合。在考慮要讓他飾演哥哥威爾伯還是弟弟奧維爾時,我感受到他身上同時具備這兩種特質而陷入猶豫。於是,作為戲劇的同志,我向他提出了這個極具挑戰性的提議,問他是否願意同時飾演這兩個角色。
經過短暫的思考後,鈴木先生接受了這個挑戰,並將其視為自己的一次重大冒險。
鈴木勝吾先生的內心蘊藏著等待噴發的熾熱岩漿。同時,他擁有不受既有演技框架限制的自由創意。每次遇到新角色時,他都會全身心地投入其中,不斷突破自我的演員。因此,當他在舞台上演活角色時,總能輕鬆超越導演的想像。正是因為這一點令人欣喜,我才會不斷地向他提出冒險的邀請吧。
「稽古の手応えについて」
3人芝居を9人で5チームに分けて上演するのですが、毎日全員で稽古をしています。
々な組合せで様々にトライアルする中で、思いがけないアイデアや位置関係が出てきて、刺激しあい、困ったら助け合い支えあい、鼓舞しあって進む。何より、みんな役作りに苦労しても、とても楽しそうで、理想的な稽古場が生まれています。
二時間強の上演時間の中に、39曲の楽曲、そして史実をもとにした台詞の情報量もかなり多くて、みんな大変な努力の末に稽古場に集まっています。特に鈴木さんは、二人分ですから、ほぼ台本一冊丸暗記するような世界です。
この狂おしい努力が、ライト兄弟という情熱と知性に溢れた努力の達人に近づく道だと、俳優みんなが実感して挑んでくれています。脚本を書き、演出をするわたしにとって、それは感動的なことです。
ライト兄弟の生涯を通してわたしが描きたかった真髄に、出演者が日々理解を深め、とても心強いです。彼らがいるから、わたしは見たかった風景を具現化できると実感する日々です。
ウィルバーとオーヴィルの、常に自らを“I”では語らず”WE“で語る兄弟の絆を、ハーモニーで表現したくて、男性二人のハーモニーの美しいデュエットが30曲近くあります。みんなとても苦労していますが、類を見ないミュージカルになるのではと日々磨きをかけています。
森大輔さんの楽曲は色鮮やかで、それぞれに魅力的で、かつ全篇を貫く森さんらしい音楽性で、作品をまとめてくれています。
デュエット曲だけではなく、ソロ曲も素晴らしく、稽古場では幾度も惜しみない拍手が溢れます。誰もがコンサートで歌いたくなるようなナンバーが幾つもあるので、是非楽しみにして頂きたいです。
「關於排練的感受」
我們將3人的戲分成5個組別由9人來演出,但每天都是全員一起排練。 在不同的組合中嘗試各種可能性的過程中,會出現意想不到的想法和位置關係,大家互相激勵,遇到困難時相互幫助支持,彼此鼓舞著向前進。最重要的是,即使每個人在角色塑造上都很辛苦,但看起來都非常享受,形成了一個理想的排練場地。
在兩個多小時的演出時間中,包含了39首曲子,以及基於歷史事實的大量台詞信息,每個人都是經過巨大的努力才能來到排練場的。特別是鈴木先生,因為要飾演兩個角色,幾乎相當於要背誦整本劇本。
所有演員都切身感受到,這種近乎瘋狂的努力正是接近萊特兄弟這對充滿熱情與智慧的努力達人的途徑。對於編寫劇本和導演的我來說,這是非常感動的事。
演員們每天都在加深對我想要通過萊特兄弟一生描繪的精髓的理解,這讓我感到非常欣慰。因為有他們在,我每天都能感受到自己想要看到的景象正在實現。
為了表現威爾伯和奧維爾這對從不用『I』而是用『WE』來表達的兄弟之情,我們用和聲來表現,創作了將近30首男性二重唱的優美歌曲。雖然每個人都很辛苦,但我們每天都在精進,相信這會成為一部前所未有的音樂劇。
森大輔先生的曲子色彩豐富,每首都很有魅力,而且貫穿全劇的音樂性很有森先生的特色,將整部作品很好地統一起來了。
不僅是二重唱,獨唱曲也非常出色,排練場上經常響起熱烈的掌聲。因為有很多讓人想在音樂會上演唱的曲目,希望大家能夠期待。