羂灰
汗ばむ背中を撫でながら、胎に埋めた陰茎で中を容赦無く抉って問いかける。
「ふふっ、灰原、腹の中を私の陰茎で擦られて、どうだい?言ってごらん?」
「うぁっ、あっ、げ…夏油さん、の…ちんこで、中…ゴリゴリ、んっ、されるのは、あっ、気持ち、いいです!」
「君全然躊躇わないし恥らわないねぇ……」
ちょっとつまんない、とぼやきつつも、素直な反応は可愛げがあってこれはこれで悪くないと思うのも事実だ。
「あ゙っ、げと…さ…んんっ!うぁっ、あ、きもち…い、です、か?」
「ああ、大丈夫、私も気持ちいいよ」
何処まで人がいいやら。
私の事も夏油傑と信じて疑っていないし、快楽に震えながらもこちらを気遣うなんて。
もっと滅茶苦茶にしてみたくなるじゃないか。
「灰原、もっと、酷くしていいかい?」
そう告げてから腰を掴んで奥の結腸まで突き入れる。
「んっ、あ、げとう…さん?ゔぁ、あ゙ぁっ!んぁ…っ、お゙…ぐぅ…っ、すご、い゙っ」
「そうだろ?奥、すごいだろ?だからもっとしてあげるよ」
ぐぽぐぽと品の無い音をたてながら亀頭の鰓で結腸弁を何度も刮ぐように刺激すれば、その度に胎が収縮して締め上げてくる。
未経験だったから呪霊を使って痛覚を鈍麻させて少し感じやすくしてやったが、ここまで効くとは思っていなかった。
だからこそあの時死んだのだろう。
哀れな事だ。
快楽に対して素直な反応を示す身体を押さえ付けて肌がぶつかる音がするほど強く奥に叩き付ける。
「あ゙あ゙ぁっ!げ…とう、さん……っ!い、イく……っ!!」
ぷしゅぷしゅと潮を吹き出しながら迎える絶頂の締め付けに、こちらも素直に吐精する。
どくどくと注ぎ込まれる濁流にビクビクと痙攣する身体を眺めながら、
「そういえばイヤとかダメとか一切言ってなかったな…」
と今更ながら気付いた。
中々どうして面白い男だ。
これで終わりなのが勿体ない気もするが、これで終わりだからこそいいのかもしれない。
「ふふっ、運命の巡り合わせには感謝しかないね」
独りごちて、その場を後にする。
二度と会うことは無いだろう。
未練も無い。
私には更に面白い事が待っている筈なのだから。