綻びを束ねるために(2日目)

綻びを束ねるために(2日目)


―様々な戦闘スタイルを見たいー

【様々な人の戦闘スタイルが見たいって言うから、このシュミレーターに入ったけど、今日は誰が居るかな?】

マーリン「今日はベオルフ、牛若、モードレッド、槍の李書文入れ替わりで模擬戦してるみたいだよ。解説役が欲しいなら、手伝おうか?」

ヨダナ「お前何処から来た。」

ユッダ「ヌルッと現れたな。」

「あ。クリシュナもどき」「クリシュナっぽい奴だ。」「人でなし成分マシマシのクリシュナだ」「こっちくんな。しっしっ」「それはそれとして解説聞きたいから説明しろ」

【マーリン、アルトリアが探してたけど今度は何したの?】

マーリン「マイロードまで!?ひどいぞぅ!(バレバレなウソ泣き)」

ヨダナ「さっさと解説しろ」

ユッダ「・・・なる程。こいつは確かにダメなクリシュナだな。」

マーリン「名誉挽回のために、解説役をこなして見せるとも!(ちょっと自棄)」

【ベオルフと牛若、モードレッドと槍の李書文で今は戦っているのかな】

ニシャンギィ「武器と拳で攻撃手段が多くて、その威力も強い。足も出るから結構内に入りづらいか?」

チトラクシャ「剣一本のはずなのに、ヒラヒラ鳥のように舞って隙を見極めてるのか・・・?」

マーリン「その通り。ベオルフはその威力と手段の多さがあるからこそ近接戦に持ち込まれると攻めずらいんだ。対する牛若も威力は凄いんだけれども、どちらかと言うとスピードタイプだからね。隙を見つけるのが上手い。どちらの攻撃も決定打にならずいい勝負をしてるみたいだね。」

ドリダラタ「こっちは剣と足で邪道な戦いっぽく見えるけども洗練した剣捌きをしているな」

ナンダ「武器の長さの差分がどう転ぶか分かりづらいな」

ヴィマヴェーガ「軽々槍を扱いつつ、剣を受け流しながら突き続けてるな。あ、おしい。ぶれなかったらわき腹入ったな」

マーリン「モードレットの剣は戦いやすいようにアレンジはされてしまっているけれども、ちゃんと師事したものだからね。牛若の剣捌きとは違うさ。対する李書文は受け流しながら突ける隙を狙っている感じかな?これはどっちが勝つか分からないぞぅ」

【みんな顔が獰猛・・・。模擬戦だよね・・・?】

ヨダナ「戦闘狂と言うやつであろう。まぁ、己の戦術が通用しない相手と戦えるというのは勉強にもなるからな。分からなくも無いが・・・(渋い顔をしている)」

ユッダ「そうなの?」

「そうかもな。」「元に戻ったら兄貴も参加したら?」「疲れそうではあるけどな」「ビーマをぎゃふんと言わせる手法が見つかるかもしれないぞ」「カッコいい兄貴見たいなぁ」

ヨダナ「わし様、普段から周回でヘロヘロになりやすいから断る!なぜ休み期間にわざわざ疲れることをせねばならん!」

【クーフーリンとか金時、ディルムッド、森君とか他にもいっぱい参加してるかな。もちろん女性鯖が使うこともあるし、メイヴちゃんがこの前女性による女性のためのトーナメント戦企画してたよ。】

ユッダ「・・・そうなんだ。戦友ってやつなのか…?」

マーリン「まぁ、似たようなものさ。さぁまだまだ模擬戦は続いてるぞぅ!各々方、一歩も譲らない戦いぶりだー!」

 

その後もマーリンの解説付きで4人の戦闘を真剣な表情で鑑賞する。結局勝敗はつかずドロー。お互いにいい勝負だったってがっちり握手して模擬戦は終了。これが噂の河原近くで行う殴り合いによる友情なのかな?って余計な知識をダウンロードするユッダはいそう。違う違うと思いつつヨダナは突っ込む元気がないので放置。弟たちはそのやり取り全く気が付かずに戦闘スタイルについて意見を出し合ってる。

 

ーフィギュアスケートの舞台を見るー

「はんなまー!デアデアのマスター、ラムラムのスケート見に来てくれたのか!」

【はんなまー。太歳星君も見に来てたの?】

太歳星君「ラムラムによく誘われるから結構見に来るぞ~。他の事してることもあるけど、今日は見に来たい気分だったのだ!」

「う~ん・・・」「似てる・・・か?」「ちょっと禍々しい気がするが」「始まりは俺たちと似てるよな」「機会があったら他の似たような出自のやつ集めて話してみるか?」

「ちょっと、この子に何の用?」

ユッダ「こんにちは。謎のアルターエゴ・Λ。今回はあなたの舞台を鑑賞しに来たの」

ヨダナ「氷上の格闘技と言われる由縁を見に来た。新たな技術の鑑賞は身になるのでな。ちゃんとチケットも購入しておるぞ。」

Λ「ちゃんとチケットを購入したなら、観客として招待しましょう。このスタァの麗しさに目を奪われるがいいわ」

【ラスベガスの時のショーもすごかったから、楽しみにしてるね!】

Λ「マスターが傍にいるなら、問題ないかしら…。いい?隣のやつの真似なんかしちゃだめよ?それじゃ、私は準備があるからこれで失礼するわ。」

太歳星君「良く分からないけど、分かったぞー!」

「なぁ、もしかして牽制された?」「あいつら出展地域違ったよな?」「スヨーダナとアルジュナ・オルタの例があるからそれと似たようなもんじゃないか」「あぁ・・・。ガバ判定のあれか。」「俺らの親はドリタラーシュトラなんだけどなぁ・・・」

ユッダ「ウグラセーナ、ドゥシュカルナ、アーディトヤケートゥ、カルナ、ビーマヴァラ。座ったら?演技が始まるんじゃない?」

ヨダナ「練習し始めておるようだし、お主らが見たいと言ったのであろう早く座らんか。」

【3回転半とか4回転とかジャンプもすごかったし見てるとわくわくするよ】

「「「「「はい、はーい」」」」」

太歳星君「楽しみなのだー!」

 

練習の時点でジャンプする度に歓声上げるし、軸足のブレなささに感心する。競技になると無言になる。解説が居ないからバランスをどこでとってるのか、どの瞬間に力を入れているのかを真剣に見てる。急に無言になったからマスターは超絶ビビる。太歳星君は何も気にせず「ラムラム凄いぞー!」ってはしゃいでる。

 

ー美味しいごはんー

ヨダナ「ゴルドルフとやら今いいか?」

ゴルドルフ「うん?・・・あぁ。技術顧問から聞いている。またギリシャ神にちょっかいかけられたそうだな。私に何か用かね?(後ろを振り向いで誰も居ないことに気が付き目線を下に向ける)」

ユッダ「貴方のクロワッサンがとても美味しいって話を聞いたから、食べてみたいのだけれど作ってもらえないかしら」

【久しぶりに、新所長のクロワッサンが食べたくなって・・・。ダメかな?】

ゴルドルフ「私の料理で構わないのかね?」

「マスターの思い出深い」「安心するような」「家庭料理でしか味わえない素朴な味を知りたいんだ」「カイニスも太鼓判を押してたから」「きっと美味しいのだろう?」

ゴルドルフ「そこまで言われたならば、仕方ない。えりすぐりの材料を使ってその舌を満足させてやろう!(クロワッサンを作りに退出する)」

「お!?クロワッサン作るのか?じゃあ、俺の分も作れよなーゴッフ!(ゴルドルフの背中に声を掛けながら近づいてくる)」

【カイニス、いつのまに・・・】

ユッダ「クロワッサンの話をし始めたあたりから部屋にいたぞ?」

カイニス「噂で聞いたけど、お前だいぶ面倒くさい状態になってないかそれ。ちょっとつつけば壊れちまいそうだ。(しゃがみ込んでヨダナの事を見つめる)」

ヨダナ「・・・自覚は・・・しておる・・・。だが・・・そんなに・・・今の、状態は・・・“悪い”、のか?(どろりと瞳がよどんでいる)」

カイニス「ん~・・・。“最初”の状態を知らないから何とも言えねーが、誰かが“壁”を作ってるからこそ均衡を保てているって感じだな。そこのお前が持ってる道具がその働きを補強してるから、無理矢理干渉しない限りは壊れないんじゃねーの?(ユッダの方にちらりと目線を向ける)」

「そっか・・・」「よかった」「神霊が言うなら間違いないだろ」「俺たちは何にもできないから」「それを聞いて安心した」

カイニス「お前らの方には影響出てないんだな。あの気にくわねー羊、一体何しようとしたんだよ・・・。(5人の方に顔を向けしかめっ面をしている)」

【アポロンがやったって分かるんだね】

カイニス「俺レベルの神霊サーヴァントや神の疑似サーヴァントのやつならしっかり見ただけでもわかると思うぜ?ちょっと違う要素が組み込んであるけど、アポロンのヤローの神性がへばりついてるからな」

ヨダナ「・・・・・。(物凄く顔をゆがめている)」

ユッダ「うわぁ・・・。へばりついてるの?ちょっと知りたくなかったかも・・・。」

ゴルドルフ「とりあえず第一弾が焼けたぞ!・・・なんだねこの微妙な雰囲気。もしかして話の邪魔をしてしまったかね・・・?(クロワッサンを手元に持ちながらオロオロしている)」

【ありがとう新所長!今日のクロワッサンも美味しそうだね!】

カイニス「いい匂いだな。いっただきー。(立ち上がってクロワッサンをいくつか手に取る)」

「「「「「あ!ずりぃ!!」」」」」

ユッダ「マホーダラ、ヴァタヴェーガ、ルドラカルマン、ドゥシュブラ、スヴァルチャス。相手は神霊なんだし・・・。」

「「「「「・・・おしえてくれてありがとな!」」」」」

カイニス「ゴッフの焼き立てクロワッサン食べられたからチャラにしてやるよ。ま、頑張れよ~。(ひらひらと手を振りながら退出する)」

 

この後新所長にもお礼言ってマスターも一緒にクロワッサンを味わった。

 

ーヴィランが主役の映画を見るー

セレシェイラ「悪役が主人公の映画?それなら、あいつから勧められた『○レフ。セン○』でよければ映像が残ってるけど、観る?」

【あぁ!あの映画かぁ・・・。CMで観たことあるよ、面白そうだったな。】

ユッダ「面白いの?」

ヨダナ「これから観るのだから、概要は聞かない方がよいであろう」

セレシェイラ「結局私も見ることが出来てなかったし・・・一緒に見てもいいかな?」

【勿論!嬉しいな!・・・こうやって一緒に何かをするのって友達みたいで良いね。】

全員でマスターの部屋に移動し始める。

「お。青春てやつか?」「いいねぇ、いいねぇ」「子供は笑ってるのが一番だからな」「もっと我儘言え~!」「俺たちは野次飛ばすだけだけどな!」

【ひ、ひとごと~。野次飛ばす位なら、協力ぐらいしてくれてもいいじゃんか!】

ヨダナ「面白そうであれば協力するぞ?面白そうであれば、な」

ユッダ「過保護なサーヴァントを巻き込めば、ある程度の要望は通るんじゃない?そうでなくても、あの新所長あなた達に対して魔術師とは思えないくらい過保護だし何とかなるわよ。」

セレシェイラ「ある程度なら私も協力できると思うから、いざとなったら声をかけて欲しいかな。」

【ありがとう。嬉しい・・・。とりあえず、今日は一緒に映画を観たいかな】

マスターの部屋の中に入って準備を始める。

ユッダ「このプロジェクターっていう機械を使えば大画面で見れるんだっけ?」

ヨダナ「本当、技術の発展というのは恐ろしいものよな。まぁ、便利なので遠慮なく使うが」

【準備できたから、皆座ってね】

「ポップコーンとかあれば雰囲気出たのにな」「飲み物とかも一緒に買うんだろう?」「パンフレットとかのグッズが売ってるんだろう」「アステカの神様とかがトウモロコシ大量生産してたから頼めば作ってくれるんじゃね?」「いや、焼きトウモロコシしただけで大量消費してたし、余るのか・・・?」

ヨダナ「物々交換すれば案外どうにかなるのではないか?ダンディ、クンタジャ、チトラ、ダンダダーラ、ウグラシュラヴァ。始まるみたいだぞ」

「おぉ。映像がきれいだな」「妖精?」「ここにいる妖精と似た種族なのか?」「角に翼!かっこいいなぁ!」「幼くても女王!って感じの風格持ってるな」

セレシェイラ「この人、人間ね。迷い込んだのかしら」

【わぁ・・・。仲のいい恋人って感じがするね・・・。】

ユッダ「なんか雰囲気怪しくなってきてない?」

ヨダナ「こやつ。裏切るな。」

「うっっわ。」「サイテー!」「そら、そうなるよ。」「残当」「是非も無し」

セレシェイラ「・・・あぁ。なるほどね・・・。」

ユッダ「誰にも解けないから、本人にも解けない。悲しいわね・・・。」

【・・・違うの。最初はそうだったけど、今は違うの・・・】

ヨダナ「・・・分かっても、理解が出来ぬ。・・・種族が同じでも発生することであろう。」

「いけー!」「男を見せろ!」「押せー!」「コラー!」「諦めるなー!」

【・・・なる程。そう来たか。確かにそれも愛だよね】

ユッダ「めでたし、めでたし・・・かな?」

「「「「「男はもっと甲斐性見せろ」」」」」

セレシェイラ「ふふ・・・。こうやって騒ぎながら映画を見るのもいいものね」

【楽しかったよ!・・・また誘ってもいい?】

セレシェイラ「時間が空いてたなら、是非。・・・今日は楽しかった。」

 

ーヒーローショーでヤジを飛ばすー

ヨダナ「今日のこの時間のヒーローショーにアシュバッターマンとカルナが出演すると聞いた」

「もちろん」「応援するに」「決まってるだろ!!」「にーちゃん見て見て!」「自作の団扇!」

カルナ・目で殺して!と書かれている団扇とアシュ・燃やし尽くせ!と書いている団扇×人数分

【いつ作ったの!?しかも結構本格的!!】

ユッダ「いつの間にか何か作ってることあるんだよね。特にドゥリーヨダナは、ドゥフシャラーの為にシュシュみたいな飾り(刺しゅう入り)を作ったりした事もあったし。」

ヨダナ「大切な妹なのだ、こだわりぬいた素材で作ってやるのは当然の事であろう?」

【ドゥリーヨダナ、身内に甘々だよね・・・。あ。始まった。】

アシュバッターマン(アシュドー)「あぁ・・・俺は怒っている!怒っているとも!!己の主が謂われなく傷付けられることに、己のある主が悪役たれと望まれていることに!」

アナダラ「・・・なんか、アレだいぶ主観入ってないか?本当に台本どおりの台詞なのか?」

カルナ(カルヒ)「アシュドー、出張るな。共にいこう」

チトラカ「えぇと、1人だと相手に隙を突かれてしまうから前に出すぎないように。俺も主の評価には悲しんでいる。同じ気持ちだから共に戦おう・・・かな?」

XX「ちょっと倒しずらいんですけど!誰ですか!?台詞考えたの!?」

ドゥルマダ「躊躇うくらいならやられちまえー!」

アシュバッターマン(アシュドー)「お前も阻むのか!ただ生きて欲しいだけだったのに!ただ笑って欲しかっただけなのに!」

カルナ(カルヒ)「・・・愚かだな。」

パドマナーバ「気持ちが理解しえないのは悲しい(愚かな)ことだ。だからこそ、ここで立ち塞がろう・・・かな?」

XX「たとえそうだとしても、この土地を壊させるわけにはいきません!とーう!」

ヴィンダ「手を抜け!そして負けろー!」

アシュバッターマン(アシュドー)「これくらいの傷で、俺の怒りが収まると思ったのか!?」

カルナ(カルヒ)「同感する。」

ヨダナ「アシュバッターマン、カルナ、やってしまえー。」

【ヒーローショーなのにヒーローが悪役になっちゃうんだけどな!?しかも2人共応援のせいかやる気満々だし!!】

カエサル(ヴィランG・Y・K)「ふっふっふ。計画どおりだな。そうして共倒れしたところにとどめを刺せばいい!」

XX「貴方は、まさか!?・・・なるほど。おかしいと思っていました。彼らの怒りは貴方が原因なんですね」

カルナ(カルヒ)「何?」

カエサル(ヴィランG・Y・K)「バレてしまったのなら仕方ない。そうとも彼らの主が不幸に陥ったのは私が原因だとも」

アシュバッターマン(アシュドー)「一時休戦だ、銀河警察。まずはこいつを懲らしめなければ気が済まねえ!」

ユッダ「・・・なる程、そう来たか。」

XX「巨悪の前に敵対したことなど些事です!皆さん!私たちにエールを!!」

子供鯖「「「「「がんばれ~!」」」」」

「「「「「やっちまえー!!!!!」」」」

アシュバッターマン(アシュドー)「力が湧いてくる。・・・あぁ・・・これは・・・いいな・・・」

カルナ(カルヒ)「・・・懐かしい感覚だ」

XX「2人とも、行きますよ!ダブルエックス、ダイナミーク!!!」

カエサル(ヴィランG・Y・K)「ぬわぁあぁぁ・・・。おぼえておれ~・・・・。」

エリセ「こうして協力して巨悪を倒した3人は新しい関係を築き始めましたとさ。めでたし。めでたし。」

公演終了後。

アシュバッターマン「旦那、見に来たくれたのか。・・・っておい、その姿…。」

ヨダナ「当たり前であろう。カルナ、アシュバッターマン恰好よかったではないか。しゃがめ、しゃがめ~」

カルナ「霊基異常か?体調は?」

【後で説明するから、今は突っ込まないでくれると嬉しいかな~・・・。】

「見てくれよこの団扇」「俺たちで作ったんだぜ」「いかしてるだろ」「恰好いいだろ」「自信作なんだぜー!」

アシュバッターマン「・・・前のような異常じゃねぇのか・・・。だが、またあの羊が関わってるっていうなら・・・お灸をすえて、やらないとなぁ・・・?」

カルナ「是非も無し。」

ユッダ「私がしっかり隣で見てるから、取り敢えずは安心して。」

【・・・そろそろ就寝時間が近づいてるし、また後でねー。】


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