終わりの外
https://telegra.ph/初めての外-08-01
↑の続き
・
・
・
・
・
ぼんやりと意識が浮上する。
ドゥリーヨダナの記憶を読んだ。
……そうか、ドゥリーヨダナは卑怯な手で負けたのか。
本当に腹の立つやつだ。
目の前の風神の子が足を上げた。
ドゥリーヨダナの/私の額を力一杯踏みつけた。
「」
何か言っている気がするが分からない。
風神の子は鬼気迫る恐ろしい顔で何度も何度も足を振り下ろす。
まるで踊るように、強い執念で。
額を……私の角を踏みつけ、へし折る。
……そうか、この男は。
そこまで私を否定するのか。
風神の子がどこかに去った。
ドゥリーヨダナにはまだ息があるから私はまだ動けない。
でもそれも時間の問題だろう。
戦争で沢山の人が死んだ。
それでも規定人数に達してはいない。
気づいたらアシュヴァッターマンが近くにいた。
ドゥリーヨダナと話している。
アシュヴァッターマンは夜襲を仕掛けると言った。
思わず私はやめてくれと言いそうになった。
だって規定人数に達していないから、私が殺すのだ。
彼が手を汚す必要はない。
「そこで待っていてくれ旦那……ユッダ」
───────規定人数まで人類が減った。