紋田と拓海
鉄華団おいしーなタウン支部
~公園~
紋田「ふう……」
【バイトの休憩時間、ベンチで休む紋田】
???「よう……バッタモンダー。」
紋田「あ…?って、お前は…」
拓海「…久しぶり、だな。」

……
拓海「……ごくごく…ぷはぁ…」
【紋田の横に座り、缶コーヒーを飲む拓海】
紋田「なんの用だよ、ブラックペッパー…?」
拓海「……様子見。」
紋田「……はんっ……」
拓海「………」
紋田「……………ソラ・ハレワタールから聞いたのか?」
拓海「ああ。」
紋田「……仕返し、しないのか?」
拓海「しない。
ソラや虹ヶ丘がお前を許しているなら、俺が出しゃばる必要はないからな。」
紋田「お人好しだな。
何回かボコボコにやられたくせに…恨んでないのか?」
拓海「ない…と言ったら嘘になる。
けど、仕返すつもりはない。」
紋田「…仕返す必要性を感じない、ってか?」
拓海「ああ。
ソラ達も望んでないだろうからな。」
紋田「…ちっ。」
拓海「…………」
紋田「…………」
拓海「バッタモンダー。」
紋田「…あん?」
拓海「この先…お前が何か悪さしたり、俺の大切な人達を傷つけようものなら…
…ソラ達がどう思おうが、俺はお前を遠慮なくぶっ飛ばす。」
紋田「…そうかい。」
拓海「……だが…」
紋田「…?」
【拓海、立ち上がる】
拓海「お前がこっちの世界で何か困ったことがあった時…
…助けが欲しかったら遠慮なく言え。……場合によっては助けてやる。」
紋田「……は?」
拓海「……慣れない異世界での生活ってのは大変だからな。
…俺の父さんもこっちに来た当初は相当苦労したそうだ。」
紋田「……『俺の父さんも』…?」
拓海「異世界から来たんだよ、俺の父さんも。
…色々あって元居た世界に帰れなかったから、こっちに住み着いたんだ。」
紋田「……ふーん……」
拓海「だから…困ってる異世界のヤツってちょっとほっとけないんだよ。
……かつての父さんの境遇に重ねちまうから、な。」
紋田「………ふん…余計なお世話だっての。」
拓海「そうかい。
じゃ、俺の心配が余計なものになるよう…
こっちの生活、頑張れよバッタモンダー。」
紋田「…うるせぇよ。」
【拓海、去る】
……
紋田「……はぁ…ホント…お人好しばっかだな。
プリキュアとその周りの連中ってのは……」
