約束のしるし
「じゃーん!かけたぞ!」
「…なにこれ?」
「おれ達の新時代のしるしだ!」
「いやそうじゃなくて、何この丸いの」
「シャンクスの帽子だ!」
「…へた」
「へたじゃねェ!」
「ちっくしょー!ウタのやつ!次帰って来たらすげぇ絵かいてびっくりさせてやる!」
カキカキ…カキカキ…
カキカキ…カキカキ…
カキカキ…カキカキ…
「…………………あれ?なんでおれ絵なんてかいてんだ?」
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ルフィがシャンクスからウタをもらった数週間後
「お〜いルフィ!!!じいちゃんが帰ったぞ!!!」
「やべェじいちゃんだ!ウタかくれてろ!」
「キイ!」
「ルフィ!元気にしとったか!」
「おう元気だぞ!じゃあなじいちゃん!」
「軽すぎるわァ!!もっと喜んで出迎えんか!」ドガッ!
「いてェよじいちゃん!」
「うるさいわ!部屋もこんなに散らかしおって…お、このスケッチブックは…」
「げ」
「そういえば海軍旗を描くようお前に宿題を出しておったな!どれ、見せてみろ!」ペラペラ
「…………」
「…………ドクロばかりとはどういう事じゃ!ええい赤髪め…」
「ドクロじゃないのもかいたぞ!」
「肝心の海軍旗を描いとらんじゃろうが!肉の絵に銃の絵に…ん?なんじゃコレは…ひょうたんか?」
「ひょうたんじゃねェ!それはシャ…」
「シャ?」
「シャ、シャボン玉だ!」
「…まぁそういう事にしとくわい。ワシは村長とマキノの所へ行ってくる!今回は3日間この村に居るから帰るまでに必ず海軍旗を描くんじゃぞ!」
「海軍の旗なら船にあるじゃねェか!なんでおれがかくんだよ!」
「ワシがセンゴクやつるに自慢したいんじゃ!じゃあなルフィ!」
「おう、じゃあなじいちゃん!」
「だから軽すぎるわァ!!!」ドガッ!!
「うういてェ…ウタは絶対じいちゃんに逆らうなよ、ひでェ目に合わされるぞ…」
「キィ…」
「にしても、シャンクスの帽子なんていつかいたんだ?」
「………」
「ん、どうしたウタ?その絵気に入ったのか?」
「…キィ!」
「そっか、ならお前にやる!背中の箱の中に入れとくから見たくなったらおれに言えよ!」
「キィキィ!」