突入!儀式の間
生贄は女性、儀式の間に入れるのは島の住人、生贄、そして生贄が認めた付き人のみ、その情報を手に入れたのは島に入ってからだった、次の船は儀式が終わってから、危険な任務故の人選であり外と連絡は取れない離れ小島である以上は増援など端から期待は出来ない、とうぜん無関係な一般人を巻き込む訳にもいかない。
開放的な島、儀式の時間は何故かウチナータイム、そのくせ儀式の詳細は律儀に閉鎖的。
「ほんまなんなんこの島、巫山戯すぎやろ」
「これはちょっと予想外ですね、儀式の間にさえ入れば何とかなりそうなんですけど」
「しかし任務失敗です、と帰る訳にはいかないだろう」
「んー、でも俺ら男四人じゃん、どーするん?」
「女装でも何でもして入り込むしかないやろ、俺はやらんで」
「そもそも見た目を変えただけで忍び込めるのか?」
「うーん、何で生贄の判断してるか分からないから女装は試してみる価値はあると思うよ、でも念の為住人に男性ってバレてない人の方がいいかな」
「俺はソーキそば大食いチャレンジしてめっちゃ目立ったから多分男ってバレてる」
「いや任務で来てる言うてんのに何してるん?てか君の女装とかゴツすぎてどう考えても無理やろ」
「ふっ、仕方がないな悠仁、ならば代わりに俺がやろう」
「いや脹相色んな所で自分のことお兄ちゃんって言いまくってんじゃん」
「体格と顔立ち的にちょっと厳しいんじゃないかな」
「幼女みたいなツインテールやからって無理あるやろ」
「ぐっ、俺があまりにお兄ちゃんすぎるせいで悠仁の役に立てないだと⁉すまない悠仁!!」
「声でっか!いや別にそんな気にせんでも……乙骨先輩なら俺達の中で一番華奢だからギリ行けるかも、すんません先輩、こんな事頼むのもあれなんですけど……」
「任務だから仕方ないよ、でもごめんね、僕は男子トイレで偶然村長さんとすれ違って挨拶のついでに島のこと聞いたから男性ってバレてると思うんだ」
「……」
「……」
「……」
「やめろ無言でこっち見んな」
「村の人とのやりとりは僕達がしていたんで村の人とも交流もありませんでしたよね」
「海でも一人だけ泳いでなかったぞ」
「言い出しっぺの法則ってあるし」
「嘘やろこっち来んな止めろ脱がすなっ!」
〜中略〜
儀式の間「後ろにいるリカちゃんって女の子やろ?ええで入り」
「ざっっけんなやドブカスがぁ!」