穢れ堕ちた天女の末路

穢れ堕ちた天女の末路


鈴鹿御前。怪異退治の世界では有名な名うての剣士の名だ。

天女の血を引き、時に軽快に、時に精密な太刀筋で刀を振るうその実力は高い。これまで何体もの怪異を調伏してきた彼女の実力を疑う者はいなかった。

───だが、ある依頼を終えてから鈴鹿の様子がおかしくなった。突然肌を褐色に日焼けさせ、和装は水着と見紛うばかりの露出となり、男を誘惑するような言動が増えた。

この異常事態を前に、鈴鹿を擁する組織の者達は(何かしらの対策を講じることもなく)口々に勝手なことを言い始めた。

───「鈴鹿は怪異の催眠を受けてしまった」、「鈴鹿は強力な怪異に肉体を乗っ取られてしまった」、「怪異に強姦され、快楽に堕ちてしまった」───「だから、不特定多数の男と肉体関係を持っている」。

それら噂の真偽は定かではないが、どうでも良いことだろう。

鈴鹿の組織は、鈴鹿の引き入れた怪異の群れによって壊滅することになるのだから。


───


───鈴鹿の組織が壊滅する数ヶ月前…。


「あ、これもう映ってるカンジ? じゃあ……イェーイ♥ 私は今ぁ、ダーリンと一緒にビーチに来てまーす♥ あ、ダーリンっていうのはこの男じゃなくて取り憑いてる怪異の方ね♥ かりこまり?」


巨大なペニスを眼前に突き出された褐色肌の鈴鹿が、ピースサインをカメラに向ける。

相手の“ダーリン”は組織における同僚……に取り憑いた怪異だ。取り憑いた幾人もの相手を通して現代社会に順応していた怪異は、組織を弱体化させるついでに鈴鹿を縛るデジタルタトゥーを残そうとしていたのだ。仮に正気に戻っても、これまで通りの活動ができなくなるように。


「さっそく始めちゃおっか♪ 私のテク、見せてあげるし♥」


優しく亀頭に口づける鈴鹿。その装いは、あまりにも奇怪かつ淫靡だった。

辛うじて和のテイストが見て取れるビキニ。和装という言い訳をするための物にも見える袖。異様に伸び、淡く発光する髪。赤く変色した瞳。

何より目を引くのが、狐のものらしき耳と尻尾だ。鈴鹿は天女の血を引くが、例の依頼から帰ってくるまでそんなものは付いていなかった。

鈴鹿の肉体的魅力を引き出したそれは誰の趣味なのか。鈴鹿の秘めた願望か、それとも怪異か。いや、そんなことは重要ではない。重要なのは、怪異に屈した鈴鹿が男を誘う淫魔に成り下がったという事実だけ。


「ちゅ♥ じゅぷ♥ れる♥ じゅぽ♥♥」


男のペニスを舐めしゃぶる鈴鹿。その表情や態度に嫌悪感はない。唾液をまぶし唇をカリ首に引っ掛けている。


「んぽ♥ んぽ♥ ぐぽっ♥♥ じゅるうぅぅ♥♥♥」


速度を上げた鈴鹿のフェラに対し、怪異は早々に我慢の限界を迎えた。鈴鹿はその様子を見ながら、少し得意げな表情で口内射精を受け止めた。


「んぐっ…♥ んくっ…♥ …ごくっ♥ ごきゅっ♥ ごきゅっ♥♥ …ふ、ぅぅ…♥ …あー、やっぱたまんない…♥ ダーリン、どんな身体でもサイコー…♥」


チンポから唇を離した鈴鹿が男に取り憑いた怪異と軽いキスを交わす。男に怪異の分身体を取り憑かせ、セックスによって定着させる。そんな行為を幾度も繰り返した鈴鹿は、今や熟練娼婦もかくやという経験人数になっていた。

…火が点いた二人はもう止まらない。二人は持ち込んていたビーチベッドの方へと倒れ込んだ。


───


「ひぃ♥ おっ、オォッ♥ っはふっ♥ ふ、オォんッ♥♥♥」


肉と肉がぶつかりあう、ぱんぱんという音が響く。鈴鹿の膣内が怪異によって強化された男のペニスにみっちりと占拠されている音だ。

怪異に取り憑かれた男の胸板には無数のキスマークが付き、鈴鹿もまた全身に男(怪異)のキスマークが付いていた。


「あぁぁーいくイくいぐイグッ♥♥♥ ダーリンのカレシチンポでイくうぅぅぅううう♥♥♥♥♥♥♥」


男を操る怪異による、盛大な膣内射精がきた。熱に浮かされ呼吸すらままならない鈴鹿の膣内で、怪異に刻まれた術式が起動。うっすらと残る男の意識を快楽で蕩かし、その肉体を完全に怪異の物としていく。


「はぁっ…♥ …ふ、ぅぅ…♥ 70人目、達成〜…♥」


絶頂を迎えた後、ゆっくりとペニスを引き抜く鈴鹿。少し休憩した彼女は波打ち際へと歩を進め、そこで波と戯れるようにしながら満足げに語り出した。

「これでダーリンの邪魔者はまた一人消滅♥ なーんかとっても簡単じゃん♥ 組織がこんな雑魚雑魚とかちょっと幻滅したっていうかぁ、見限って良かったってカンジ? …だからって訳じゃないけど……その、さ♥ 愚かにもダーリンに逆らった前の私に対するお仕置きと、ここまで頑張った今の私に対するご褒美ちょーだい♥♥♥」


そう語る鈴鹿に対し、男の肉体を完全に支配した怪異はペニスの再勃起とレイプじみた挿入で応えた。

怪異による心身双方への陵辱。それを純愛として受け入れる鈴鹿の瞳に、かつての聡明さは欠片も残っていなかった…。

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