私と試験

私と試験



ご主人様が、私達の出した条件を満たせるか試す日が来た。


「ジーナ、貴方はあの条件で良いの?」


「ああ、僕は君が適任だと思うよ。同じ反対派だしね」


ご主人様とリセが入浴している間にジーナと話す。

4人目の蟲惑魔を買う条件で指定されたのが私だ。


「確かにリセよりは良いかもしれないけど……」


「気にしなくて良いよ、蟲惑魔を抱き潰せるか確認したいだけだからね」


「抱き潰すって……」


「君も見ただろ?リセも僕も骨抜きにするお嬢を。新人もそうやって分からせてあげれば良いのさ」


「ねぇジーナ、貴方はご主人様をどうしたいの?」


「どうしたいかって?そんなの決まってるじゃないか。幸せになって欲しいんだよ」


そう語るジーナの目は嘘を言っているようには見えなくて、私は何も言えなかった。

そうしている内に2人が戻ってきて、その時がやって来る。

私はベットの上で水色の液体が入った試験管を受け取った。


「これを飲んだら良いのね?」


蓋を開けてそれに口を付け、一気に飲み込む。

口の中に苦い味が広がり、顔をしかめていると彼女が私の唇を奪う。


「んんっ……」


まるで私がそうした時のようにゆっくりと口内に舌を入れ、苦味を舐め取っていく。


「シトリスちゃん、いいなー」


「君達の要求を通す為なんだからリセがやっても意味ないだろ」


羨ましがるリセとそれに呆れるジーナの会話を聞き、体の熱が上がっていくのを感じながらその時を待つ。

ご主人様は何がしたい?と聞いてくる。


「えっと……」


奉仕されるより奉仕する側の私は、その質問に言葉を詰まらせる。

そうしていると彼女は何か思いついたのか手を叩く。

シトリスがしてくれた事をしてあげるね、と言ってご主人様は私の腕を掴んで身体を引き寄せた。


「ええと、それって……」


私の胸、好きにして良いよ。

彼女の腕に抱かれ、耳元で囁かれる。

それは私が初めてご主人様にしてあげたことで……想像すると、顔が熱を持つのを感じた。


「ひゃっ……」


彼女の手がスカートをめくり、その中に侵入する。生えてきた肉棒が優しく掴まれる。

それは徐々に硬くなり、私の期待を表しているみたいで。

ご主人様にお願いして、それは始まった。


「それじゃあ、お願いするわね……?」


「立場が逆転するだけで中々犯罪的な絵面になるな……」


「シトリスちゃん、かわいいね!」


今度は私が寝かされ、彼女の胸を吸う。

ご主人様がそれをあやしながら肉棒を扱く。

少し恥ずかしいけど、なんだか落ち着くかも。そう考えながら目を閉じる。

乳輪に沿って舌を動かしたり、乳首を舌で転がしてみたりと思い付くままに試してみる。

よしよしと甘やかされながら肉棒を扱かれると、初めての快感が背筋に走り、口を離しそうになる。

しかしその度に彼女の手が頭を胸に押し付け、逃げる事を許してくれなかった。


「んんーっ!」


声を上げてもご主人様の手は止まらず、さらに強く刺激してくる。

その時、何か熱いものが下半身からこみ上げてくる。

それが絶頂だと分からず、私は彼女の手に精液を吐き出した。

気持ち良かった?と聞かれ、頷くとご主人様は嬉しそうに私の頭を撫でる。

そうしている間に彼女は手に付いた精液を指で舐め取り飲み込んでいく。


「苦くないかしら?」


大丈夫、と答えて再び肉棒に手を添えられる。

ジーナの時とは違い、私の肉棒はまだ硬さを保っていた。


「少し、休みたいわ……」


あの時言われた通り、体力の消耗が激しい。ご主人様は笑顔になって良いよ、と答えた。

身体がベッドに寝かされ、彼女が私の上に跨って秘裂に肉棒があてがわれる。


シトリスは休んでてね、私が動くから。


「えっと……そうじゃなぁっ!?」


肉棒がご主人様の中に入り、暖かい感触に包まれる。

手でされるよりも何倍も強い快感が背筋を走り、声が出ない。

彼女の中がうねり、動いていないのに全身が震える。

ご主人様は私に抱き付くと胸を押し付け、腰を打ち付けるように動き始めた。

身体がぶつかり合う音と彼女の吐息が聞こえてくる。

動かれる度に腰が震えて快感が走り、頭が真っ白になる。

再び下半身からこみ上げる熱を感じ、声を上げた。


「ご主人様、もう……!」


いっぱい出して、と言って彼女は更に激しく腰を動かし始める。

それに耐えきれず、私は身体を震わせてご主人様の中に射精した。


「っ……!」


肉棒が脈打ち、精液を彼女の中へ吐き出していく。

それが終わるまで強く抱き締められ、耳元で私の名を囁かれる。

私はいまどんな顔をしているのだろう、ご主人様の嬉しそうな声がそれを教えてくれた気がした。


「シトリス、大丈夫かい?」


「ええ……でも抜けてないみたいだから、消えてないのかしら……?」


ジーナの時は2回で終わっていたのに、私はそうではないらしい。

萎えかけた肉棒が力なく抜けそうになった所で、腰を強く押し付けられる。

まだ終わってないよ、と彼女の声が聞こえる。


「まだ足りないのかい?それなら、好きなだけシてあげなよ」


「ちょっ……!?」


無責任なジーナの発言に火のついたご主人様が私の胸に吸い付いてくる。

胸が伸ばされるかと思う程に吸われながら舌で乳首を弄ばれ、もう片方も強く揉まれると中に入っている肉棒が再び硬さを取り戻していく。


「ご主人様、待って……!」


私の制止を無視して彼女が腰を打ち付け、愛液と精液で濡れた中で肉棒を擦られる。

敏感になっているものはそれだけでも強烈な快感を私に与えてくるのに、胸の責めも止まらない。


「また、出ちゃうからぁ……!」


懇願するような声を上げるも、ご主人様に責めを止めてくれる様子はなく逆に動きを速めていく。

先程よりも強い快感が私を襲い、視界がチカチカと点滅する。


「も、もう……っ!」


言葉が続かない。彼女の中が締まって射精を促してくると、自分の意志とは無関係に肉棒が震えて精液を吐き出した。

射精が始まるとご主人様は口を離し、私の顔を覗き込んでくる。

気持ち良かった?と聞いてくる彼女に返事をしてあげたいけど、射精の快感に抗いながら息を整える事に必死で無理だった。


「うわあ……私もこんな感じにされちゃうのかな」


「予想以上だね、新人もこの調子で抱き潰そうか」


ありがとうシトリス、お疲れ様。私の頬に手が添えられ、ご主人様の言葉が聞こえてくる。

自分の身体がどうなっているかも分からず、疲労感に抗うことが出来なくて私は目を閉じてしまう。

それから私が目を覚ますまで彼女はずっと傍に居たらしく、気がつくと裸のまま抱き締められていた。


「おはようシトリス、凄いことになってたよ」


「貴方ねぇ、他人事だからって煽り過ぎじゃないの?」


笑うジーナに抗議する。お陰でこっちは気持ちいいけど酷い目にあったのだから。


「ごめんごめん、君もリセの時は楽しめば良いよ」


「リセは?」


「先にお湯を沸かしてもらってる、お嬢もそろそろ起きるかな?」


「そう……あら、起きたみたいね?」


ぱちりと目を開け、欠伸をしたご主人様を抱き起こす。

おはよう、2人とも。と笑いかける彼女の表情は先程私を犯していた時と違い過ぎて、本当に同じ人間なのか疑わしく思う。


「おはよう、お嬢。お風呂に入ろうか」


「ジーナ、準備終わったよー……お嬢様は起きた?」


「うん。シトリス、立てるかい?」


「平気よ、行きましょうか」


そうして私達は皆で浴場へ向かった。

ご主人様が私達の出した条件をクリアして、何日か経って。


「どうかしら、おかしいところは無い?」


「似合ってるわ、アロメルス」


新しく買われたアロメルスの着替えを手伝い、ご主人様の前に連れて行く為に廊下を歩く。


「そう言えば、あの人の事はなんて呼べば良いのかしら」


「そうねぇ……ご主人様に聞くと良いわ」


ホールに戻ると彼女が私達に気付いた。


「呼び方が被るのは嫌?なら……旦那様、はどうかしら?」


アロメルスと話し、うんうんと頷く彼女は嬉しそうでその笑顔が眩しい。


「ようこそ、アロメルスちゃん!」


「今日からここが君の家で、僕達が君の家族だ」


「ご主人様共々、よろしくね」


「ええ、よろしくお願いね」


屋敷がまた賑やかになる。

アロメルス───彼女は一体、ご主人様に何を感じるだろうか?

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