確認
バレた後の潔と絵心さんとのやり取り。プロジェクトの存続をかけ戦いが終わって数日後。
他の青い監獄メンバーは休暇を貰い、休みを満喫しているであろう時。潔世一は絵心甚八と向きあっていた。
「何故呼び出されたかわかるか?」
「…なんとなくは」
「……あー…、……………」
「………………」
「……黙ってるなんて、絵心さんらしくないですね。」
「………」
絵心甚八は己の短所と長所は何かと聞かれたら「サッカー以外に興味が無いところ」と答える自他認めるサッカー馬鹿である。
しかし、いい大人でもあるそれなりのモラルもリテラシーも持ち合わせている。
故に、切り出し方を迷っていた。
「……言いづらい話題なのはわかりますので俺から言います。…例の出回ってる映像の子どもは俺で間違いないです。」
「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………そうか。」
たっぷりの沈黙をおいて絵心はそう絞り出した。
「お前はこれから、どうしたい?」
「変わりません。青い監獄に居続けたいです。」
そう断言した様子に内心ほっ、と息をつく。
炎上がきっかけで病んでしまった者はサッカー選手でなくても多くいる。
しかしこいつはどうだ?
過去を暴かれようと己の意思を貫いて走ろうとしている。
それに、酷く安心した。
「そうか」
潔世一は何処までもエゴイストなのだと。