硝太の見た夢〜アイが居る夢〜
硝太「ええ、はい…ありがとうございます。貴重なお話でした。17年前の話を根掘り葉掘り聞いてすみませんでした。ええ、必ず雨宮医師の無念を晴らしますので…警察の威信をかけて、はい。失礼します…
ふぅ…宮崎県警を騙ってとばしの携帯使って情報収集はここいらが潮時か。
だが、医師殺害の件はここまで明確に出来た。
医師の命を奪った存在と思われる2人の不審少年、僅かな目撃談、補強する最後の1ピース、僅か数秒、されど数秒…顔が写っていた監視カメラの映像。当時のは画質最悪、暗所、ただの失踪というのもあって
重要視されていなかったが今は違う。それに解析ソフトも準備出来ている。後は並行作業しながら集めた業界関係者の行方不明者のリストを確認、と行きますか…しかし疲れた…睡眠時間削りながら調べ回ったり準備したり…
少しだけ寝ても、バチは当たらない、よな…」
ーーー
???「星の子である宝石の子に並ぶ手腕、お見事お見事
特別に面白い夢を見せてあげる。違う世界の違う君を。君が喪った星の光を、ね」
ーーーーー
???「硝太、硝太、起きろ寝坊助」
???「ダメだよお兄ちゃん、疲れているんだから優しく起こしてあげようよ」
硝太「うう…ッ…?あれ、アクア兄さん、ルビー姉さんおはよう…あれ?俺、フリルの部屋で寝てたんじゃ…」
アクア「フリルの部屋?まだ寝ぼけてるのか?おまえ不知火フリルの大ファンだもんな…徹子の部○と混じったか?」
ルビー「不知火フリルを夢で見たの⁈何それ詳しく!」
硝太「あ…フリルの部屋じゃな………え?ここどこ?俺の部屋?
何で?昨日フリルの………⁉︎
なあ、兄さん…あの写真…は」
アクア「…アイ…俺たちの母さんとおまえ入れて入学式で撮っただろ」
硝太「は?」
ルビー「そうそう。硝太がママに抱きしめられてて照れてたじゃない」
硝太「……え?」
??「硝ちゃん起きたかなー?起きないとお姉ちゃんがまたヨシヨシしちゃうぞー?」
アクア「母さん」
ルビー「ママ!硝太は起きたよ!」
硝太「ア、イさん…⁉︎」
アイ「ん?どうしたの硝太?凄くビックリしてるけど…何かお化け見たような表情してるよ?大丈夫?」
硝太(僕達兄姉弟、母さん、あの男が過去に囚われるきっかけを作ってしまった女性…星野アイが柔らかな笑みを浮かべて、目の前に立っていた)