相棒選び
長老「……ふむ」
モクロー、ミジュマル、ヒノアラシを見る。モチーフとなったのはフクロウ、ラッコ、ヤマアラシだろうか。
自慢にもならないが、体力のなさは折り紙つきだ。正直なところ、三体とももらいたい。
研究のための動物なのだから、一体得られるだけで儲けものではあるのだが。
「そうさなあ……」
「──お前、私と来るか?」
ガシガシと頭をかいて、ヒノアラシを屈んだまま持ち上げた。そのまま目を合わせて問いかける。腕がつらいが無視だ無視。
火葬は好かんが、この地ではどうせ能力は使えんし。成長すれば我々と近しいものになるという予測もあった。野山を駆け回るんなら、熱をとれるこいつがいいだろう。ろくに死なん体だが。
「そうか、私と来るか」
「よろしくなあ、──カグツチ」
同意を受けて、一拍遅れて名を付ける。決して逆らわぬように、個を区別するために、何より強くなるように、火の神の名を。
「強くなろうな」
頭を一度撫でて、ラベンから受け取ったモンスターボールにカグツチを入れた。
さて、何が待ち受けているのやら。