生変胎造①
目が覚めるといつもと変わらない景色が広がる。
そう、いつもと変わらない…上も下も右左すら分からない暗闇の部屋、、、今日、俺はここを脱出する。
俺の名前は………特にないので「無銘」とでも呼んで欲しい。まず前提として覚えて欲しいことは、俺自身もここがどこなのかわかっていないことだ。一つわかっているのは、ここには1人の「人間」がいることだ。そいつは俺のことを名前でなんて呼んだりしないし呼ぶ気もないようだ。そいつが俺の元に来る理由は一つ、俺の実験と改造だ。
俺の黒しかない視界に一筋の光が差す。だが、決して希望の光ではない。今日もまた「時間」が来た。
「、、、時間だ」
あいつはそれだけ言い俺を外へ連れ出した。しばらく歩くとあいつは立ち止まり俺を台に拘束した。
いつもと同じ、記憶が飛ぶほどの苦痛を与えられて、好き勝手に体を弄られた後。また暗闇に放り捨てられる。これが俺の毎日だ。今更なにも感じない。
夕すヶテ