甘酒の乱

甘酒の乱

モテパニ作者

ローラ「みんな!聞いた!?」

ここね「どうかしたのローラ?」

ある日の事、ローラがここね、ソラ、ちゆ、リコ、のどかと一緒にいる時大声をあげる。

ローラ「みなみから聞いたんだけど拓海のやつこの前の雪の日ゆいとダークドリームとみなみとでかまくらに入りながら手作りの甘酒振る舞って楽しくしてたらしいのよ!」

ここね「かまくらで、甘酒…」

のどか「ふわ〜、いいな〜」

ソラ「あの日はソラシド市でも雪が降って、いろいろな場所を雪かきしてたからおいし〜なタウンへは行けませんでしたから仕方ありませんけど、やはり少し羨ましいです」

ちゆ「ましろの家の周り以外もしてたのね。さすがソラ」

リコ「べ、別にわたしは羨ましく無いけどね!」

それを聞いたみんなは各々の反応を見せる。

だいたいは羨ましがっていた。

ローラ「わたしたちにもそういうのあってもいいと思わない!?」

ここね「どうするの?わたしたちも甘酒作ってもらう?」

ローラ「それだけだとただの後追いだしちょっと納得いかないわ。雪ももう無いし」

ちゆ「逆に考えるのよ。私たちで甘酒を作って拓海くんに振る舞って楽しくすればいいのよ」

ここね「ちゆ…!天才…!?」

ローラ「すごい…!考えつきもしなかったわ!」

ソラ「そうと決まれば甘酒を作る準備をしましょう!」

のどか「楽しみだね」

リコ「わたしも参加するけど、みんなと楽しくしたいだけで他意は無いんだから!」

〜〜〜

ソラ「では作っていきましょう!ここねさん作り方をお願いします!」

ここね「えーっと、まずご飯を炊いて、それに水を加えて50度から60度以下をキープ。そこに米麹を混ぜてから濡れふきんを上に覆って八時間待機」

ローラ「え!?そんなに時間かかるの!?すぐできると思ってもう拓海呼んじゃったわよ!?」

ソラ「え!?それじゃあ拓海さんが来る前にできませんよ!?」

ローラ「どうしよ!もうそれっぽいのでいいから手早く作れない!?」

ちゆ「それじゃ本末転倒でしょ!」

リコ「ふふん、わたしの出番のようね」

のどか「リコちゃん?」

リコ「この日のためにわたしも甘酒の作り方を調べておいたの。そしたら時間短縮のレシピを見つけたわ。わたしが持ってきた"これ"を使えばあっという間に作れるのよ」

ローラ「やるじゃない!」

ちゆ「それじゃあリコの調べてきたレシピで作ってみましょう」

〜〜〜

十数分後…

ここね「できた」

ローラ「本当に手軽だったわね」

ソラ「すごいですねリコさん!」

リコ「まあね♪」

のどか「でもこれ上手くできてるのかな?」

ちゆ「じゃあ試飲してみましょう。早くできたからダメでもまだ作り直す時間があるわ」

六人はそれぞれのコップにできた甘酒を入れて。

ちゆ「それじゃあみんな」

『カンパーイ!』

〜〜〜

さあや「さあやです。ここで一つご注意を。すでにお気づきの方もいらっしゃると思いますが、甘酒には二種類の作り方があって実はこれらでできるのはどちらも甘酒と呼ばれますがそれなりに違いがあって拓海が作った米麹で作られたものはノンアルコールですが、今回十六夜さんが提案したのは酒粕を使用したものでこちらにはアルコールが含まれています。梅酒などと同じで作る事は禁止されていませんが、当然私達二十歳未満は飲む事を認められてはいません。二十歳未満の方は注意してくださいね。さあやでした」

〜〜〜

それからしばらくしてローラから呼ばれた拓海がやってくる。

拓海「なんだこれ…」

そこで拓海が目撃したのは…

のどか「すごーい!体も心もふわふわ〜」

ソラ「今ならわたしツバサくんより先に自力で飛べるかもしれません!」

ローラ「あはは!飛べ飛べー!」

リコ「キュアップラパパ!サファイア!」

ここね「ピリッtoサンドプレス!」

リコ「へぶっ」

ちゆ「あはは!落とされたー!」

リコ「落ちてないし!」

明らかにいつもとは様子が違う六人。

拓海は周りを探り原因を見つけた。

拓海「こいつら…酒粕の方の甘酒飲んだみたいだな…」

頭を抱えるが起きてしまった事は仕方ない。

とりあえず水でも飲ませようと彼女らに近づくと…

のどか「あれー?拓海くんきたんだー?ほら拓海くんのために作ったよ。飲んで飲んで」

拓海「いや悪いけどそれは無理だ花寺」

のどか「むむー?拓海くんが人からの好意を断るなんて、もしかしてニセモノー?」

拓海「マジで酔ってんな…」

危ない足取りで拓海に近づいてくるのどか。

拓海も万が一が無いようにのどかを支えようとする。

のどか「それともわたし夢でもみてるのかな?」

拓海「しっかりしろ、ほら水でも飲んで…」

のどか「まあ…どっちでもいいや」

のどかは近づいてきた拓海により一層近づき、頬に口を付けた。

拓海「!!!???」

のどか「ふわ〜」

満足したのか、のどかはそのまま眠ってしまった。

拓海「お、おい花寺!?」

ここね「拓海先輩!のどかにキスをさせるなんてあなたは最低です!」

ローラ「そうよ!あんた最低よ!」

ソラ「のどかさんだけにキスを許すなんて、そんなのダメです!」

ちゆ「のどかだけにそんな事させられないわ!私もする!」

リコ「仲間外れにされたく無いだけなんだから!」

拓海「お前ら酔うとそんな感じなのか!?」

これが、即堕ち上戸…

〜〜〜

その後、拓海はなんとかキスを迫ってくる五人を抑えて大人しくさせた。

女子が相手なのでとりあえずダークドリームを呼んで介抱を手伝ってもらう。

その後正気に戻って彼女たちは…

ダークドリーム「自分の知らない事はよく調べて確認するか、知ってる人にちゃんと習いなさい」

『はい…』

知らない事を誰かに聞くのを誰よりも実践しているダークドリームの言葉が重くのしかかった。

それからこちらは…

拓海「なあ花寺、さっきのこと…」

のどか「え?さっきのことってなんのことかな?」

拓海「あ…覚えてないのか。なら、いい…」

少し腑に落ちないながらものどかが覚えていないというなら拓海はそれを飲み込むことにした。

〜〜〜

のどか「ふわ〜!」

しかしのどかはそれをばっちり覚えていた。

のどか「な、なんであんなこと…甘酒のせい!甘酒のせい!」

夢か現実かも定かでなくなり、そんな状態で拓海が自分に寄り添ってくれたのにキュンとしてついキスしたくなってしまった。

普段なら理性で抑えるのだが、その理性が溶けたような感覚でふらふらと行動を起こしてしまった。

唇にしなかったのは最後の理性か…

のどか「だって唇には拓海くんからしてほしいもん…」

いや、あくまで本能だったようだ


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