甘く導くから
黒庭勇者さん「み、水遣い……なんだか、ボクの身体が変なんだ……」
ダンジョン攻略を終わらせた帰り道、勇者様が突然顔を赤くしてそう言葉にしてきました。
内股になっていて、ちょっと息も絶え絶えになっています。
「なにか、毒を浴びたのですか……?」
不安になって回復魔法を構えながら尋ねます。すると、勇者様はふるふると首を横にふりました。
「毒、じゃない、と思う。だけど……宝箱を開けたあと、煙に包まれたよね……」
「煙、ありましたね……」
ダンジョンの最下層の宝箱を勇者様が開けた瞬間、桃色の煙が勇者様を包んだのはよく覚えてます。それで、身体の調子を悪くしてしまったのでしょうか。
「あの後、なんだか、むずむずするんだ……ボク、どうなっちゃうんだろ……」
顔を赤くしてそう言葉にする勇者様。
普段の勇者様は活発で、元気なボーイッシュな印象を感じさせます。ですが、今は落ち着いた女性らしさを覚えます……
「大丈夫ですよ、勇者様」
「本当……?」
「状態を確認してみますから」
魔法を発動して、勇者様の状態異常を確認します。すると、あまり見覚えのないものが発見されました。
『発情』
そう、勇者様は発情してしまっていたのです。とろんとした表情も、内股になっている理由もなんとなくわかりました。
……勇者様はムラムラしてしまっているのです。
「水遣い、どうなの……?」
「治せますよ、大丈夫です」
テントを展開して、勇者様とふたりきりの空間を作ります。
発情しているのなら、やることはひとつ、です。発散させてしまえばいいのです。
テントを展開して一緒に勇者様と入ります。ムラムラしている勇者様は息を荒くしています。原因もわからずムラムラしているのは、やっぱり不安なのでしょう。心配そうな顔をしています。
「水遣い……」
ぎゅっ。
勇者様が抱きついてきます。
弱々しく、助けを求めるその手付きにドキドキしてしまいます。
……駄目です、理性を保たないとです。
「勇者様、落ち着いて聞いてくださいね」
「うん……」
「勇者様は発情してしまっています」
「はつ……じょう?」
「治しかたは気持ちよくなること、です」
「気持ちよく……」
「だから、がまん、しないでくださいね」
そっと、震えている勇者様のお胸を触ります。
「ひゃあぁ……♥️」
小振りなお胸ではありますが、しっかりと柔らかいお胸です。服をずらして、そっと素肌を触っていきます……
「くすぐっ、たいのに、どきどき、するっ……♥️」
知らない感覚にもぞもぞと動く勇者様。
そのふわふわした感覚を味わっている勇者様を見ていると私も興奮してしまいます……
「勇者様……っ」
そっとお腹につーっと指を添えていきます。
「ふぁ、あっ♥️」
びくびくっと反応する姿。
それを見つめながらそっと、下腹部へと指を滑らせていきます……
「もっと、高めさせてあげますね……っ♥️」
「あっ、ボク、へんになっちゃ、あぁ……♥️」
女の子そのものな、あまいあまーい声が響いて、私もだんだん過激になってしまいます。
勇者様、勇者様、好きです、勇者様……!
「ここ、濡れてきてます、ね……っ」
「あっ、ぱんつが……」
糸をひいている下着をそっと脱がせていって、その秘処に指を入れていきます……
「ふぁ、あっ、あっ、あっ……♥️」
「くちゅくちゅですね、勇者様……♥️」
全身がたっぷり快楽に染まっているみたいでびくびくと大胆に身体が動きます。指を出し入れすると、えっちな勇者様の糸がすーっと伸びます。
「ボク、もう、だめになっちゃうよぉ……♥️」
「いいんですよ、たっぷり、気持ちよくなってくださいっ♥️」
勇者様の中の、奥へ、奥へと指を入れて、勇者様に囁きます……
「たっぷり、発散してくださいね♥️」
「にゃ、なにか、くる、くるの、ボク、ボク、あっ、あぁ、ふぁああぁあぁあ♥️♥️♥️♥️♥️」
勇者様の身体が激しく痙攣して、絶頂を迎えます。とろんとした表情。瞳にはハートが浮かんでいました……
「ボク、へんに、なっちゃったぁ……♥️」
「変になったわけでは、ありませんよっ」
「みず、つかい……?」
改めて身体を抱き締めて、勇者様に呟きます。
「女の子として、たっぷり気持ちよくなった、ということですから。物足りなかったら、もっと、しますよ……?」
「うん、もっと……シたい」
甘えるような言葉に、私は静かに頷きます。
「では、今晩はお楽しみ、ですねっ♥️」
「よろしく、ね。みずつかい……っ」
幸せな時間はたっぷりあっていいはずです。状態異常だとか、そんなことは関係ありません。ずっとずっと、甘い時間を楽しみたい。そう思いました。
勇者様との幸せを、大切に。