甘い蜜柑
甘い蜜柑を喰らう私は上層部の補佐、まぁ助手的な役割を務めているものだ。
一応、まぁ仕事が出来る方だと思い上がっている。
とりあえず、仕事は終わったので資料を眺めよう。
等級違い、一名死亡。
一名か、少な……いや、本当だったら一名も出ないのが普通か。
そういえば、最近上層部の一名が仕事の部屋で死んだとか報告があったな。
物騒なものだ。上層部はもっと何とかすることに尽力して欲しいものだ。
……私みたいな有能なものでもここの改革は難しいものだ。
まぁ、改革が無理なら利用するだけ利用し尽くそうと思っている。
どこかで腐っていると言われようと、甘い蜜だけ吸える間は気にしなくて良いのだ。
上司に呼ばれた。ぎしりと音を立て、椅子から立ち上がる。
さて、今日もあの子達を上手に利用しよう。
私は、「有能な助手」なのだから。