水霊使いエリアが大好きな恋人を励ます話

水霊使いエリアが大好きな恋人を励ます話


頼む!頼む!頼む!売れきれないでくれ!一つだけ!一つだけ残ってくれれば!

その願いも虚しく、最後の一つが手に取られる。そして容赦なく貼られる札。そこには赤い文字で堂々と


『完売』


の文字が書かれていた。


「ギーくんお帰り!もうすぐでご飯できるか、ら…?どうしたの?」

しばらく、一人にしてもらいたい。絞り出すような声で恋人…水霊使いエリアに告げたガガギゴは、足取り重く自分の部屋に入っていった。


「ギーくん!?ねえギーくん!どうしたの!?何があったの!?ねえ!?」

扉を叩きながら尋ねるエリアの声にも、返答する気力が沸かない…

「……わかった…また、来るからね…」

扉の前から離れていく足音を耳にしながら、ガガギゴは今日のことを思い返す。


せっかく早く着いたのに…

売り場で迷ったのが悪かったのか?

人数を甘く見積もっていたせいか?

そもそも販売数が少なかったんじゃないか?

自分がもっと注意深く動けていたら買えたんじゃないのか?

自分が、恨めしい…


同じようなことをぐるぐると思い返す。あまりの悔しさにいつの間にか目からは涙が溢れていた。エリアに聞かれないように声を必死に抑え込む。だが、どれだけ抑えても、布団を被っても、そこからは僅かに嗚咽が漏れ出していた。



ふんわりとした、甘い匂いでガガギゴは目を覚ました。どうやら寝てしまっていたようだ。

なんかやわらかくて、あったかい…思わずそれを抱き締めて引き寄せる。もう少し、このまま…


「おはよ、ギーくん」


エ、エリア!?何で!?意識がはっきりすると自分はエリアを抱き締めて胸に顔を埋めていたようだった。


「勝手に入ってごめん、でも放っておけなくって…」

エリアはガガギゴの顔に手を伸ばし、そっと撫でていく。

「泣いてたの…?跡、すごく残ってる…」

「言いたくないならいいけど…何があったか教えてくれたら嬉しいな…」

少し悲しそうな顔をするエリアにガガギゴは罪悪感が湧いた。自分のせいでエリアに心配をかけてしまった。情けないが素直に話してしまおう…


「…そっか、頑張ったのに買えなかったんだ…つらかったね…」

ガガギゴの頭を胸に抱き、ゆっくりと撫でながらエリアが慰める。ごめん…くだらないことで…心配をかけて…

「ううん、いいよ。ちゃんと話してくれたし。ギーくんがつらいと私もつらいから…」

そう言うとより強く、押し付けるようにエリアはガガギゴを抱きしめる。

「今は元気になって欲しいな。いつも通りのギーくんが一番…大好きだから…♡」


あ、まずい…エリア…その…

エリアの匂いと乳房の柔らかさ、そして愛の告白にガガギゴは己の性器を膨らませる形で答えてしまった。


「もう、ギーくんったら…じゃあもっと元気にしてあげる♡」



「大丈夫?ギーくん?」

エリアの問いにガガギゴは首を縦に振る。返事をしないのはエリアの乳首を口に含んでいるからだ。

「ならよかった…これ、『授乳手コキ』って言うんだって。前、後輩ちゃんが教えてくれてね、いつかギーくんにやってあげたいねって二人で話してたの♡」

二人は普段どんな会話してるんだ?ガガギゴは疑問に思いながらも、この状況にとても興奮していた。

「うわー…すっごく大きくなってる…いいよ♡たっぷり吸っても♡それでギーくんが気持ちよくなるなら♡」

遠慮なく吸い付き、舐め回すとエリアは可愛く反応を示してくれた。


「ひゃっ♡もう♡♡そんなに好きなの?おっきな赤ちゃん♡よしよし♡うん♡あんっ♡」

「ごめんね♡気持ちよくっ♡なっちゃって♡♡ひうんっ♡今♡するから♡」

「れー…♡」

 

エリアは自分の口から唾液を手の平に出し、それを潤滑油のようにしてガガギゴの性器を扱きはじめる。

「ふふっ♡ギーくん…本当に気持ちよさそう…♡」

「幸せなギーくん見るの、大好き♡」

エリアの綺麗な指が自分の醜いモノを扱き、大好きな胸に赤子のように吸い付いているという事実で、今にも射精しそうになるガガギゴ。エリアが、汚れてしまう…エリア、一旦離れ


「だーめ♡」

口を離して懇願しようとするガガギゴだが、すぐにエリアが乳房に押し付けてしまう。エリア!やめ

「ギーくんはこのままおっぱいちゅー♡ちゅー♡ってして♡おちんちんからびゅ〜♡ってして♡気持ちよくなればいいの♡」

や、やめ

「我慢しないで♡気持ちよくなろ♡」

や あ

「ギーくん♡大好き♡大好き♡」



「だーい好き♡♡♡」



恥ずかしさから、顔を背けるように縋り付き乳房を吸う。ガガギゴは堪えきれず、勢いよく射精してしまった。自分の腿に、エリアの手や腕に精液が降りかかる。

「ぺろっ♡ちゅっ♡えへへ♡いっぱい出たね♡ギーくん♡♡よしよし♡」

精液を舐め取りながら、エリアはにこやかに微笑む。ガガギゴはその笑みにわずかだったが、母性を感じ取ってしまうのだった。



「ところでさ、ギーくん。ギーくんが欲しかったのって何?」

「そこまで悲しくなるって相当なものだと思うんだけど…」

エリア!遅くなったからご飯食べよう!ガガギゴは勢いで誤魔化そうとするが、立ち上がった拍子にチラシが落ちてしまう。

「何このチラシ?」

慌てて取り上げようとするガガギゴだったが、エリアは既にチラシに釘付けになっていた。


「霊使いのグッズ…?」

「私のぬいぐるみにマルついてる…」

「へー…ふーん…」



「へー…」



部屋の温度が急に下がっていくのを肌で感じる。これはまずい、逃げなくては。逃げようとしたガガギゴだったが、エリアにノールックで拘束されてしまう。


「ギーくん」


「私のぬいぐるみが欲しかったんだ」




「私が いるのに」




ぐるりと振り返ったエリアの目は黒く濁っていた。待って、待ってくれ!エリア!


「どれくらい待てばいいの?1秒?2秒?」

「私じゃ満足できなかったから、ぬいぐるみが欲しかったんでしょ?」


それは違


「なら満足させてあげる」

「ぬいぐるみよりも、誰よりも」

「大丈夫、まだ夜は長いからね」



「ギ ー く ん ♡」



その夜、里には爬虫類が潰されたような悲鳴が響いた。

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