無題

無題


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倒れたキッドを呆然と見つめていたが、我に返ると周りを見回し人影がないことを確認した。

震える手ですべてのポケットの中を探る。出てきたのは財布と携帯、車のキーとカードケースだけだった。

探していた白い粉は持っていないようだ。

ふと違和感を感じた。キッドは本当にこれに手を出していたのだろうか…?

しかしここで時間をかけてはいられない。それだけ確認すると、足早にその場を後にした。

そして闇に紛れるようにして自分の家まで戻ると、電気もつけないままベッドに転がり込む。

体の震えが止まらない。ある恐ろしい考えが頭から離れない……。

眠れるはずがないのはわかっているが、無理やりにでも目を閉じる。

自分はこのまま普通に生きて行けるのだろうか。



1.ここにいるのは耐えられない。どこか遠い土地に引っ越し、全てを忘れ人生を一からやり直す。 

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2.恐ろしすぎて何もできない。かといって誰かに打ち明ける勇気もない。事実には目をつぶり、このまま何事もなかったかのように暮らしていくことにする。 

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3.自分の気の弱さと対峙する。勇気を出して自首をし、すべてを清算する。 

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